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こんばんは、甘木様。上野文です。 御作を読みました。 悲しみとか怒りとかがない混ぜになって、灰色の雨の中で溶けて行く。 やるせない、表に現すことさえ叶わなかった主人公の激情に、そんな印象を受けました。 私は主人公に言いたいです。「貴方は銃を構えるよりも、今、泣いていいんだよ」って。 感情は、カタチにすることでしか、受け止められないものがあるから。 失礼しました。 とても、面白かったです。 | |||
上野文 | |||
こんにちは。雰囲気はすごくよかったです。とくにラストあたりが。 でも、禁煙とか携帯とかいう単語でいささか雰囲気がくずれました。僕の中で、ですけど。あってもおかしくないでしょうけど、僕はひと昔前の世界だと想像していましたので。 | |||
ゆうら 佑 | |||
『灰とダイヤモンド』のマチェック――ああ、確かにこの虚しい死に様などは、似ているのかもなあ。狸としては、まったくタイプ違いながら、『真夜中のカーボーイ』のラッツォなども思い浮かべてしまったのですが。 で、本作、佳作だと思います。甘木様の、一種対象を突き放したクールな文体は、不思議にクルツの世界にも似合うのですが、こうした題材だと、魚を得た水(?)のように世界を語りますね。主人公のセリフを作中徹底的に排除して、ラストにただひと言、誰かさんへ――このあたりも、胸にズンときました。優しい上野様には申し訳ありませんが、やはりここはウェットな感情を心の深奥に沈めてしまった男の世界、天上への乾いた一撃しか、この主人公には残されていないように思われます。 さて、狸恒例重箱の隅、文中、気になった点を。『くそ! 自分のバカ野郎に鍵を渡しちまうなんて』は、語句の誤脱落でしょうか。それから、これは狸の個人的感性かもしれませんが、甘木様の持ち味である『ギィッグァァン』『じぅ。じぅ。』といった擬音表現、今回に関してはラストのクールさを損なっているようにも思われました。あの雰囲気は、音そのものではなく音質描写で良かった気がします。 それから、狸としては『禁煙』や『携帯』は、まったく気になりませんでした。こういった世界は、今現在、そして人類が存続する限り、世界中のあちこちの日陰に在り続けるはずですので。 | |||
バニラダヌキ | |||
読ませて頂きました。 底辺の世界で生きる人間の遣る瀬なさをひしひしと感じさせてくれる作品ですね。 無法地帯において自分のルールで生きる主人公が好きです。 心の奥がひしゃげて潰される様な感じ。おいおいと声をあげて泣けない方が、胸の奥で鉛のように重く苦しい物を感じる事がある。 私は好んでこんな話を読んでそんな感覚をあじわいたがる。堪能させて頂きました。(←病んでますね) ただ、強いていうなら、擬音語が雰囲気を崩してる感があったかな、と。 最後になってしまいましたが、甘木様、おかあ様のご冥福を心よりお祈り致します。 では。 | |||
ミノタウロス | |||
失礼しました、加点忘れです。 | |||
ミノタウロス | |||
拝読しました.感慨深かったです. | |||
一読者 | |||
こんにちは!読ませて頂きました♪ こういうマフィア的な男の世界っていいですね。裏では女たちの世界も展開しているのかもですがw二人の出会いが私はすごく好きでした。そしてリョージの行動にも共感してしまいます。もしかしたら上手く行くなんて思っていなかったんじゃないだろうか、なんて想ったり。それにしても最後ぐらい雪を降らしてやってもいいのに!と「天の上の誰かさん」に思ってしまいました。とても引き込まれて最後まで面白かったです。 では次回作も期待しています♪ | |||
羽堕 | |||
こんにちは。 面白かったです。映画みたいな世界で、ハードボイルドな文体がぴったりでした。こういう作品がもっと出てきてもいいのになあ、と思いました。チャンドラーが好きなんです。だいぶ違いますけど。 携帯、禁煙は問題ないと僕も思います。過去の話にしちゃうとロマンチックになりすぎてしまう気がします。少し現代を感じさせるほうが、救いのない感じが出てより効果的ではないでしょうか。実際、中南米などにはこういう状況の国々も存在しそうですよね。 それより僕はむしろ「ハワイ」「ラッキーストライク」という固有名詞が、背景を具体的にしすぎてしまう気がして、最初のうちちょっとひっかかりました。 しかし、「ハワイ」という言葉の持つチープな楽園イメージは普遍的なものだし、また「ラッキーストライク」も時代を越えた全世界的ブランドだから、これでいいのかなと考え直しました。あんまり無国籍的にし過ぎて異世界物みたいにしてしまうのも、なんかちがうと思うので。 擬音は、僕もあまり要らない気がします。ただ、凝った擬音が好きじゃないのは僕の個人的偏見でもあるので、中立的に見ればそうでもないのかもしれない。分からないです。 ところで、「隣町の質屋くらいなんとか言い含められる」という文がありましたが、「言い含める」のニュアンスが微妙にちがう気がします。「言いくるめる」のほうが適切な気がします。手元の辞書には、 「言い含める」=1 納得がいくように説明する。言い聞かせる。 2 あらかじめ言って承知させる。 「言い包める」=言葉巧みに相手を信用させてだます。口先でまるめこむ とあるのですが、いかがでしょうか。 それから、「性癖」という言葉を「性的嗜好」の意味で使うのは近年の誤用(テレビでよく聞きます)だと思っているのですが、どうでしょうか。本来は「個人の傾向」「個人の嗜好」などを広くあらわす言葉で、「性的嗜好」に限定するような意味はないと思います。 もちろん、これは主人公の一人称ですから、規範的な用法にこだわる必要はありませんし、「性癖」の中には「性的嗜好」も含まれるわけで、論理的に間違いとは言えないのですが、どうも違和感があったもので、一応お伝えさせていただきました。 思うに、甘木さんという方はこういう男っぽい部分をお持ちのようで、そういうところ、ちょっと怖いなあと僕なんぞは思ってるんですけど、それもまた得がたい資質のひとつだと思うので、もしまたこういうタイプのものをお書きになったらここで読ませていただきたいです。よかったです。 では、失礼いたします。 | |||
中村ケイタロウ | |||
Jです。 『俺はリョージの唇からラッキーストライクを奪い取り肺の中を毒物で満たす。』という文章でまず、死にそうになりました。 話の流れや文章表現のいちいちにやられました。 切ない。 かっこいい。 とても良かったです。ありがとうございました。 | |||
J | |||
>上野文さん、ありがとうございます。 世の中にはどうやっても苦境から抜け出せない人間が居ると思うんです。それは当人の責任ではなく、環境や出自によって足掻いてもどうにもならない。でも、そんな人間にも当たり前だけど感情はある。その感情を切り張りのように書けないかなと思って書いたんですけど、なんとなく雰囲気は伝わったみたいで嬉しいです。上野さんは優しいなぁ。主人公は誰にもその言葉をもらえなかったのに上野さんに言ってもらえて喜んでいるんじゃないかな。 >ゆうら 佑さん、ありがとうございます。 ラストシーンを先に書いた作品だから、雰囲気が良かったという言葉は素直に嬉しいです。ああそうか、過去って設定もありましたね。書いている時は時代も場所もはっきり考えず、富の偏在とか多国籍化によって社会が二分化された世界をぼんやりと考えていました。過去というのも面白いですね。時代設定を1960年代ぐらいにして書いてみてもよかったかなぁ。こんどはそういう時代のものを書いてみようかな。ヒントありがとうございます。 >バニラダヌキさん、ありがとうございます。 マチェックを分かってくれる人がいた♪ ゴミのなかでくだらなく死んでいくといったらマチェックですよね。ラッツォは失念していたなぁ。確かにラッツォの病に冒されていく姿も魅力的だなぁ。ハードボイルド的な世界って感情を抑制しているけど、その奥に激情がありますよね。そんな雰囲気を出したかったからバニラダヌキさんの感想を読んだ時はは我が意を得たりって気分にさせてもらいました。ラストシーンにだけ主人公のセリフがあるっていうのはカッコイイだろうと思っていたのでやってみました。バニラダヌキさんにはお見通しだと思いますけど、この作品は大友克洋の70年代の作品やニューシネマと言われる作品をイメージしました。特に沈黙故の雄弁さみたいなものを。それが少しは上手くいったかな。改めて読み直すと擬音は邪魔ですね。「じう。じう」以外排除しました。なぜ「じう。じう」を残したかって? 妙に気に入っているんですよあの音(苦笑 >ミノタウロスさん、ありがとうございます。 自分が決めたルールという揺るがないものを持った人間って強いですよね。でも強く生きようとすればするほど他者の感情を読みとってしまう。そして強く生きようとするほど感情をおし殺さなきゃいけない。その二律背反的な痛みを持った人間を書いてみたかったのがこの物語を書こうと思った発端です。主人公の痛さや辛さを行間から醸し出させてみたいと思って書いてみました。それが書けたのかどうかは私自身には分かりません。ただ、その雰囲気の一部でも表現できていれば嬉しいのですが……。擬音に関してはバニラダヌキさんにも中村ケイタロウさんにも指摘されたので直してみました(一カ所を除いて)。あれは余計でしたね。 御気遣いの御言葉ありがとうございます。 >一読者さん、ありがとうございます。 自分自身じゃまだまだ表現すべき部分があったとか、逆に削りすぎて分からなくなっているんじゃないかという不安があったのですが、「感慨深かい」の御言葉をもらえて少しばかりほっとしています。 >羽堕さん、ありがとうございます。 男の世界です。男臭プンプンです……だって、私にはこのような作品での女性が書けないんですよ。無理矢理登場させたら娼婦のような女しか出てきそうになくって……己の文才の無さに恥じ入るばかりです。私もリョージは成功の見こみはないと分かっていながらも、自分のなかで膨れあがっていく衝動を抑えきれずにやったと思います。閉塞感というのか目に見えない壁を無理矢理にでも壊したかったんだと思います。ま、「奇跡は起こらないから奇跡って言うんだ」(by月宮あゆ)ってヤツですよ(笑 >中村ケイタロウさん、ありがとうございます。 私自身あまりハードボイルド的なものは書いたことはないのですが、何とか雰囲気だけでもでたようで少しばかり安堵しています。またPVやイメージビデオみたいな雰囲気だけの作品を狙っていたので、たぶん読んだ人からは「分からない」とか「陳腐」「定型」と言った罵詈雑言が来るかなと思っていただけに、面白かったの言葉は素直に嬉しいです。「ハワイ」や「ラッキーストライク」に関しては象徴として使いました。まさに安直な常夏の楽園とオトナとしての象徴として。擬音に関して、私は自分自身が楽器をやっているせいか音の表現が好きなんです。音の表現を求めて雪の白馬に行ったりして音を探しています。でも、今回の作品には余計な擬音が多かったことを認めます。さっそく直させていただきました。また、御指摘下さった用語の誤用に関しても直させていただきました。う〜む、私は男だけど中村さんが仰るような「男っぽさ」はないと思いますよ。どちらかというと小市民的なオタクですよ。 >Jさん、ありがとうございます。 タバコのシーン気に入ってもらえましたか。実はあのシーンは二人の関係を上手く表現できたろと自分自身で思っていたので、感想を読んでニヤリとさせてもらいました。ダンディズムと言っていいのか分からないけど、男らしさって切なさと格好良さが重要だと思うんですよね。痩せ我慢だろうが何だろうが自分のルールを押し通すバカさ? それを書いてみました。なんとかそれを表現できていたようで、感想を読んで喜んでいます。私自身この作品は非常に不安でした。一人称なのに心情を抑えすぎているのではないかとか、描写を削りすぎているのではないかと。でも、Jさんの感想を読んで、この手法でも良かったんだと安心しています。 読んで下さった皆様、お忙しいなかわざわざ感想を書いて下さった皆様、本当にありがとうございます。感想を読んで新たな創作意欲が湧いてきました。 | |||
甘木 | |||
無花果です。拝見いたしました。 ものすごくこの雰囲気、世界観は素敵だと思いました。 廃れきった街に住んでいる少年がなにかに憧れるというのが 私のつぼで今回のはまさにこの作品でありました。 男の友情をあらわすのに映像の演出としてタバコは定番で ハードボイルドな映画作品では必ずといったほどよく出てきます。 そのため定番すぎるとは思いました。でも印象づける道具としては最適です。 逆に言うとそれ以外ない気がします。 次回作も期待しています^^ | |||
無花果 | |||
>無花果さん、ありがとうございます。廃れた街の底辺で生きる人間を書きたかったので雰囲気がでていたの言葉は素直に嬉しいです。ハードボイルドの世界にタバコは必需品ですよね。ステレオタイプ過ぎるかもしれませんが、これ以上に人間関係や間合いを表現できる小道具ってあまりないんですよね。ツボにはまったとの御言葉感謝です。書いた甲斐がありましたよ。改めて作品を読んで下さってありがとうございます。 | |||
甘木 | |||
母親の事、お悔やみ申し上げます。 さて、読ませて頂きました。 ん〜どうなんでしょうか? あとがきでは、死に対する感情が摩滅していくと書いてありますが、寧ろ逆で、死に対する不平等さや、やるせない感情が強まっていくように感じました。 お人好しの兄貴と、猫みたいな子分。こういうコンビは好きです。特に「自分のベッドを取り戻した〜」の下りが一番良かったです。 ではでは〜 | |||
rathi | |||
>rathiさん、ありがとうございます。死が人の感情を摩滅させるのと同時に新たな怒りや悲しみを励起させるのかもしれません。ただ、世の中には自分の感情を表に出せないまま静かに沈んでいく人がいる。たぶんアニキはそんな人でしょう。不器用なんでしょうね。私もあそこのシーンは好きでリョージを殴るあたりを書いている時はニヤニヤしていました。読んで下さってわざわざ感想を書いてくださって改めて感謝申し上げます。 | |||
甘木 | |||
[簡易感想]軽く読めてよかったです。 | |||
Kairii | |||
合計 | 7点 |