- 『信じる者と信じないもの 第一章はじまり 第一話捨て子』 作者:不炎 / リアル・現代 異世界
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ある、日の物語それがすべて、運命であった
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雨の中、傘を差さない者はまずいない
但し、例外はある。「傘を差せない者」だ
傘を差せない者は傘を差せない
それは当たり前だ。
この大雨の中に傘を差せない人間がいるらしい
それは「捨て子」
この街中で捨て子がいるというのに、人間達は助けてあげようともしない
…そんな中でただ一人、捨て子を助けた人間がいた
???「大丈夫?」
赤ちゃんに話しかけても意味はない。そんな事は分かっているのに声をかけた
しかし、違う、言葉は分からなくても赤ちゃんには気持ちは通じるのだ
赤ちゃんはにっこりと笑う
???「こんな雨の中どうしたの?」
と、長髪の気弱そうな男性が話し賭ける
赤ちゃんに返事はない、しかし、男性は赤ちゃんの気持ちが通じたのであろうか、笑顔になって、まるで慰めるかのようにだいた
赤ちゃんは可愛らしく笑う
こんな幸せな気分は初めてだったのか、男性は笑った
???「僕の名前教えてほしい?」
赤ちゃんに聞く
???「あのね僕の名前は正人(セイト)って言うんだよ」
赤ちゃんはにっこり笑って、まるで自分の名前を紹介しているかのように、バブバブと言った
もちろん、なんて言っているか分かるわけがない、しかし彼はこう言った
正人「君の名前は直人(ナオト)って言うんだねー、わかった」
彼は赤ちゃんの名前を自分で決めたのであった
赤ちゃんはにっこりと笑った…
正人はふと後ろをみる
そこには怪しい二人の影だ
???A「そんな捨て子拾っても意味はないぞ」
正人「捨て子じゃない!もう赤ちゃんだ!」
???B「でも金がなければ赤ちゃんは育てられないぞ」
正人「…」
???A「いい加減金を返しな!」
そう…こいつらは借金取りであった
正人は多額の借金をしていたのだ
正人「いい加減にしてください!借りたお金は返しました!」
???A「ふざけんな!この利用規約の中に小さい字で「借りたお金は2倍返し」ってかいてあるだろ?」
???B「利用規約は最後まで目を通さないといけないぜ」
正人「そんな字見えるか!」
???A「しかし規約は規約だ、こっちもサービスしてるんでね、サービス料として5千万くれたら、ゼロにしていいけどな?」
正人「おまえらは詐欺だ!」
そういうと正人は逃げ出した
???A「お?逃げ出すのか?しかし俺らはどこまでも着いていくぞ」
正人「くそ〜〜。どうしたらいいんだァ?とにかく走るんだ!今は走るんだ!この赤ちゃんの為にも」
あんな奴らにこの赤ちゃんを取られたらどうなるか分らない。
果たして僕は逃げれるのであろうか?
???A「ほら、あと少しだ」
正人はあっさりと捕まってしまった。
しかしこんな詐欺師に捕まってしまっては、だめだ!振り切るぞ!
…どこまでも走るぞ!
正人「あそこならいける!」
目に付いたのはスーパーの屋上に続くはしごだ
正人「いっせーのーで」
そういうと正人は振り払い逃げた
はしごを上る
はたしてどうなるのだろうか?
このままつかまるのか?そんなわけない!
僕はどうなってもいい!でも…でも…この赤ん坊が…
正人はこの赤ん坊と同じく捨て子であった
見知らずの人に拾われ、命を救ってもらった…
しかし…その助けてくれた人はもうこの世にいない…
正人「あの人の為にも…天国で見てるよな?」
正人は助けてくれた人にとても感謝していた、この赤ん坊も自分と同じ運命で、生きていてほしい
はしごを上りおわった
さぁ、これからどうする
逃げるか?しかし逃げ場はないぞ、どうする
正人「…戦う」
二人組みが上まで上がってきた。もう本当に逃げ道はない。もうこれで終わったと確信した
…というフリをした
正人「こんなとこで終わっちゃ!俺の人生台無しだぁ!」
すると二人組みをはしごから突き落とした
…ここなら低いから死にはしない
骨折で済むはず…
しかし現実は厳しかった
二人組みはまだピンとしていた…
正人「今度こそ、終わりだ」
そう思った瞬間であった
???(あなたは神を信じますか)
正人「あぁ信じるよ」
誰とか今は疑っていなかった
???(では、あなたに聖なる力を与えましょう…)
すると体の周りに不思議なオーラが出てきた
???(神は存在すると信じてください)
正人「あいつは誰だ!今思えば!」
正人「でも言うとおりにすつのがここはいい…」
(神は存在する、ではなぜ地球は生まれたのだ?なぜ宇宙は存在するのだ!)
神は存在すると信じ続けた
正人「我に聖なる力を!」
その瞬間であった
空から雷が落ちてきたのであった…
正人「なんだ…これは」
続く
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2008/02/15(Fri)20:36:52 公開 / 不炎
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