- 『戦争と一輪の花』 作者:鶴少尉 / 未分類 未分類
-
全角8709.5文字
容量17419 bytes
原稿用紙約34.95枚
〜プロローグ〜
10年ほど前、僕の住んでいる国と隣国のS国との間で戦争が起こった。
戦争が始まったころ僕はまだ4歳ほどだった
成長していく過程で幼かった僕もたいていの戦争の理由などを知った。
そして僕は思った。この戦争は両国にとって何の価値もねえ
この戦争には
13歳以上のものが戦場に駆り出されていた
14の僕は去年から戦場にいる
僕は戦場で何とか生き残っているものの
生き残れないものだってたくさんいた
何より僕はもうs国の人間を何人も殺している
僕はもういやだこんな戦争
自分が死ぬのも他人が死ぬのも、もううんざりだ。
僕はそう思いながら今も戦火のなかを歩いている
いつかこの戦争は終わり平和な世界がくることを望んで…
〜第一章〜
「利益のない戦争」
そう思いながら戦場で過ごして1年ほどが過ぎて
僕はもう14歳
大量にs国の人間を殺してしまい友も死んでしまった
僕の所属する部隊もいまや隊長と僕と13歳の少年だけ
ある日13歳のn君が隊長と口論になった
隊長は30歳とても話の通じる相手ではない
「隊長この部隊も、もはや3人
いつまでこんな戦場にいなくてはならないんですか!
この戦争に意味があるとは思えません」
「バカヤローお前それでも兵隊か!!」
「黙っていてください。今やこの国は廃れています
あなたたち大人はどうしてここまで国を廃らせた
昔は憲法で戦争放棄をして平和に暮らしてたんじゃないんですか?
それなのに15年前憲法を放棄して
その5年後…今から10年前s国との戦争が始まり
多くの人間が死んで大変なことになって…」
「黙れ!!」
隊長が叫んだ
n君はだまった
「n、お前は本当にそう思っているのか?」
n君はうなずいた
「そうか、わかった。じゃあお前は帰れ」
n君は何をいわれたかわからなかった
「帰れ!お前みたいなやつ戦場に必要ない帰れ!」
「なんで…?」
「俺だって戦争はいやだった
だがこうなってしまってからでは遅いんだ
お前は帰れ。帰ってこの戦争を終結させるように努力しろ
お前はその力をもている
戦場でつぶすのはもったいない」
俺は悟った
隊長の言いたいことを
隊長は戦争は大嫌いなんだ
だからn君を帰してやろうと…
n君はいった
「隊長本当にいいのですか?」
「ああ、俺が死ぬ前に戦争を終わらせたら許してやる」
「は、はい」
n君は走り出した
自分のふるさとに向かって
とうとう部隊は2人になってしまった
「さて行くか」
隊長はそういって戦場を切り進んでいった
そのとき
僕の目の前に赤いものが飛び散った
血だ
狙撃された
僕は隊長をつれ洞窟に隠れた
「隊長大丈夫ですか?」
「いや、だめだな」
「何を言うんですか!」
「俺は…もうだめだ…お前は生き続けろ…何があってもだ…わかったな」
「はい僕は生き続けます何があっても」
「そうか…がんばれ…よ」
そういって隊長は死んだ
僕の前でまた一人の人間が死んだ
そして僕は誓った必ず生き残ると
今までの殺してきた人間死んでいった友のため
僕はいや俺は生き残る
俺は隊長の持っていた本と
手帳を預かり外へ出た。
その場からできるだけ離れた
そこには小さな村が見えた
俺はそこへ向かった…
〜第二章〜
小さな村。
そこで俺は休むことにした
ちょうど誰もいない
俺は休んだ
たっぷり休んだ
休んで休んで休みまくった
休みながら思った
(あ〜許せない
s国の野郎め
隊長のことを…)
俺は隊長のことを尊敬していた
(この戦争に何の利益はないやめなければいけない
だけどやめられない隊長を殺したやつらは許せない
この戦争では多くの人間が死んだ
おそらく俺の友も…
だから許せない
周りは皆敵ばかり
味方はいない
どこを探してもいない
俺は人殺しなのだ
戦争を理由にいろんな人を殺した
本当の俺は
戦争が終われなんて願っていないのかもしれない
俺はただ敵討ちといい人を殺しているだけ
ただの人殺し
殺してしまえ誰もかもを…)
そのとき声が聞こえた
俺は銃を持った
現れたのはこの村の村民だった
かくれていたらしい
女や子供ばかりだった
俺は女や子供は殺さない
だが俺の頭にあの言葉がよぎった
(周りは敵だらけ
殺してしまえ誰もかもを…)
「うおー」
叫んで走った
そこからの記憶が少し飛んでいた
気がついたら銃で撃たれた人たちが転がっていた
「うっ」
思わず叫んだ
まさに地獄絵図だったのである
数分たって落ち着いた
冷静に考えた
どう考えたって
俺しかやったやつはいない
どうやら俺は変わってしまったらしい…
そのあとすぐに村を出た
その後数日間俺は狂ったように人を殺した
「戦争」というものに取り付かれたのかもしれない
俺は何の感情も抱かずに
下手したら楽しんで人を殺していた
その後あいつとの出会いがあるまでは…
〜第三章〜
俺は人を殺しまくっていた…
昔の俺とは違い
戦争なのだから人を殺しても当然だろう
と考えていた…
ここ数日味方の軍とは会わなかった
だから1人で人を殺し続けた
そして今日もまた人を何人も殺した
殺してすぐその場を去ろうとした
そのとき足音が聞こえた
「誰だ!」
俺は大声を上げた
帰ってきたのは久しぶりに聞いた
母国の言葉だった
「俺たちは日本兵だ。
お前は誰だ1人なのか?」
母国の言葉というだけじゃない
ほかにもどこかで聞いたことがある声だ
まあ答えよう
「俺は日本兵。隊のみんなが殺されてしまって
さまよっているところだ」
すると懐かしい声の人物とその仲間数人が銃を構えてやってきた
俺は驚愕した
昔の仲間
元クラスメイトのYだった
同じ日に戦場に出たが部隊は別だった
向こうも驚いていた
「お、お前もしや宗次朗か?」
自己紹介が遅れたが俺は宗次朗という名前だ
「そうだよy久しぶり」
俺の言葉への返答は
再開への感動の言葉ではなかった…
「これお前がやったのか?」
「は?うんだってs国の人間だぜ」
「お前変わったな…」
俺はあいつがいってることがよくわからなかった
「お前はそういうやつじゃなかった
{仲間が死んだのなら自分は何とか逃げ帰るぞ}
というやつだったのに
ましては人を殺すなんて…お前が…」
俺はわかった
そして戦争に取り付かれていたことに気づいた
俺はその後yの部隊へと入った
yが隊長の「学生隊」という部隊
13・14・15歳の部隊
15歳の隊長が死に14歳のyが隊長となったのだ
俺はyの部隊で戦場へと駆け出した…
〜間章〜
「学生隊」Yの部隊
俺は仲間が死に学生隊に合流した
俺が学生隊に入って2年がたった
俺はもう16歳普通に暮らしていれば高校1年生だ
2年間の間学生隊はs国から日本へ帰っていた。
九州で戦っていたのだ
これは最前線で多くの戦死者を出してしまったための
後退で。形勢は逆転されておりまあ2年ほど前まで
6:4いや5、5:4、5で微妙に勝っていたのが
いまや4:6いや3:7で負けてしまっていて
なんともう九州の北部はS国に制圧されていたのである。
今、宮崎や熊本の南部のほうで戦っている
俺は2年前の「殺してしまえ誰もかもを」
は直っていたほとんど治っていたのだ
Yとの再会で収まっていたのだ
戦争はまだ終わらないだろう
おそらくずっとずーっと…
〜第四章〜
「やめろぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
俺は叫んでいた
仲間がどんどん死んでいったのだ
この部隊も俺とYだけ
周りはS国のやつらだけ
「ついに俺たちだけだなY」
「ああ、最後までがんばるとするか宗」
宗とは俺のあだ名だ
「「うおぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」」
俺たちは捨て身で飛び出した
バババババババ
あたりに銃声だけが響いた
「「おりゃぁ〜〜〜〜〜」」
ダダダダダ
……
ドン!!
1発の銃声がした
「うぁ」
俺は何がおきたかわからなかった
俺の横でYが倒れていた
「Y!!!」
俺は思わず叫んだ
「宗すまないな俺は…もう…だめみたいだ」
「何いってるんだよ」
「俺にはわかるおれは…もうだめだ」
俺は何も言い返すことができなかった
バババババ
無常にも敵の攻撃は続く
俺はYを連れ隠れた
「うっ…やばいみたいだ…じゃあな」
Yは死んでいった
「Y〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
俺はなきわめいた
そして昔の記憶がふと脳裏をよぎった…
〜小学6年の章〜
それは俺が小学校6年生この戦争に借り出される1年前
俺はいじめられていた
そこを救ってくれたのがYだった
ある満点の星空の夜
戦争中とは思えない静けさの中
俺とYは原っぱに寝転がり話していた
俺の親もYの親も戦争で死に学校に住んでいたのだ
親をなくした子供は皆学校に住んでいた
「なあY、僕はこんな世界はもういやだ。
なんで俺ばかりこんな思いを…」
「宗お前だけじゃないさ俺だってこんな世界はいやだ
俺も親をなくした。
世界にはもっとこういうやつはいる」
おれはYの話を聞いていった
「それはわかっているんだ。だけどもういやだよ戦争もいじめもうんざりだ。来年には戦争に行かなければ行けない。
もしかしたら僕は壊れて何かをしでかすかもしれない。そんな自分もいやだ」
yは俺の言葉を聞いて黙っていた
俺は続けた
「こんな意味のない戦争なんかやめさせてやる
いじめるやつらもみかえしてやる」
yはやっと口を開いた
「宗きょうはもう寝ようそれに頭を冷やせ
いい加減にしろ甘えてるんじゃねえ」
yは怒っていた
俺は口を閉じた。身勝手だったな俺…
それから数日がたった
俺はもう我慢ならなかった
身勝手だともわかっていた
だがもう決めた
「この学校をぶっ壊してやる」
俺は次の日の朝誰よりも早く起き準備をした
学校から離れてスイッチを押した。
その瞬間遠く離れたところで爆発が起きた。
学校の調理室と理科室
ガスを充満させたところに爆弾を仕掛けた
そしてスイッチを押しガス爆発を起こしたのだ。
「ははは。やってやるぶっこわしてやる」
俺は学校へと向かった
理科室と調理室は生徒が寝てるところから離れており
死亡者は出なかった
だがそれでもよかった
むしろ狙っていたことだ
「自分デ仕返シシテヤル」
ためだ
時間的には授業中
準備で爆発させるのが少し遅れた
全員が集まり燃え上がる炎を見ていた。
おれは学校についてその様子を隠れてみていた
そこで手榴弾を誰もいない部屋に投げ込んだ
…ドン!!
大きな爆発音
こっちには俺をいじめていたやつらが現れた
もっと集まると思ったがまあこの方が都合がいい
俺は飛び出し1人を持っていた武器で殴り
とどめにスタンガンで気絶させた
ほかのやつらは驚いていた
全員に同じことをやり気絶させた
「次ハ教師どもダ」
俺は全員がそろってみている理科室の元へ向かった
「ウオォォォォ」
その俺の叫びにきずかないものはいなかった
「なんの声だ!?」
そういっていっせいにこっちを見た
教師どもは前へ出てきた
「愚か者メ」
俺はつぶやいて殴りかかった
教師は弱かった
ただ2人軍事教官を除いて…
ぱしっ
俺の蹴りを片手で止め
吹っ飛ばした
吹っ飛んだ俺はもう一人に
腹を殴られた
明らかな負けだった
殺されると思った
だがそこにYが来てくれた
何か教師と話して
俺は牢屋送りで免れた
それから3ヶ月牢屋で過ごした
今は2月あと1ヶ月で戦場だ
牢屋から出た俺は
1ヶ月間教官にこっぴどくしごかれた
後3日後戦場だ
だが俺は誓っていた
どんなにぢごかれても負けない
戦争ではこんな大人のようなまねはしない
…と
3月30日戦場まで後2日
部隊発表があった
全員がいや俺を除いた全員が少年だけの部隊だった
しかもあまり激しい戦地ではなく
まだほかに比べれば安全なところだ
Yもその少年だけの学生隊だった
だがおれだけ
あの事件を起こしたからという理由で
一番激しい戦地の部隊へ配属された…
昔の記憶が俺の脳裏によぎった
その瞬間俺の何かが頭の中ではじけた
「ウオォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」
俺がYの存在により抑えられていた
「狂気」(殺してしまえ何もかも思考)
が舞い戻った
理性などない敵を見つけ気がついたら全員死んでいる
俺は敵へと突っ込んだ…。
〜第六章〜
いったい何分たったのだろう
みんなが死んでいた
みんなといっても仲間は全員死んでいたので
S国のみんなが死んでいたのだ
俺はもう慣れていたこの光景に
この気づいたらみんなが死んでいて地獄絵図のようなこの状況に…
逆に快感を覚えてきてしまった
(全てのものは…全ての敵は俺に殺される
俺の敵になったものは俺がひねりつぶしてやる
戦争?そんなものはしらねえ
俺はただこの腐った世界…敵を殺すだけだ)
と、いう言葉が頭の中に入ってくる
確かに腐った世界は変えたい
だが戦争がどうでもいいなんて考えてはいない
俺は戦争をやめさせたいんだ…なのに…
(俺は裏の“俺”に支配されているというのか?)
裏などに屈するものか
俺は改めて誓った
「戦争なんかにも裏の自分なんかにも絶対に負けない!!」
と。
だが、その誓いは一瞬のうちにやぶれた
音を聞きつけて敵がやってきたのだ…
最初は裏からの侵略に耐えていたが
それも数秒と持たず終わった
またもや目の前が真っ暗になった
気づいたら全員が死んでいた…
「クソッ!おれはまた負けた…いつか仲間を倒してしまう日が来るかもしれないな…」
そうそれは昔のように…
昔のことは思い出したくない
昔のように仲間を傷つけたくない…
昔のことは意識があった
狂気が発生したものではない
だって理性があった
完璧に自分が考えて起こした事件だ
だが待て戦ってるときはどうだ?
少しだがこの気持ちが呼び起こされて、少し理性が飛んだ気がする
日ごろのストレスがたまっていたのだろう
だからこの症状が出てしまったのだ
(牢屋の中でやられていた注射はこれを抑えるためだったのかもしれない)
実は牢屋の中で周に3回注射をされていた
もし昔のことも「狂気」が犯したことだったら
俺は今もう自分が恐ろしくて仕方がない…
〜間章〜
その頃は誰もがまだ知るよしもない
この戦争がほかの国もまじえて
巨大な戦争へとなっていくことを
宗次朗はまだ知らない
第三次世界大戦という名の戦争へとなっていくことに
第三次世界大戦のことを宗次朗が知ったのは
宗次朗が裏の自分に気づいてから
3ヵ月後の出来事だった…
〜第七章〜
第三次世界大戦について知ったのは、九州のある町に入ってからだ。
町に落ちていた新聞を見た俺は、驚愕した。
「第三次世界大戦だって!?」
俺は一応第二次のことは勉強で習った
一応知っているつもりだ。
だが、納得いかない。
なぜそれほどまでに被害を拡大させたのか。
S国との戦争ではなかったのか?
今の日本も昔とは違うが、世界に比べたら貧乏な国だ。
今これ以上戦争してもいいことなんてひとつもないぞ?
「しかも相手がS国とA国,R国連合軍対日本+Z国軍だって?」
そう、もう勝ち目などない。
なぜなら、AとR国はともに世界1、2の実力を持った国だ。(S国も、そうとう軍事力は高い)
Z国も相当強いのだが、AとSとRが連合したので、日本軍と連合しても、まったく歯が立たない。
「こんな戦争むちゃくちゃだ!」
俺はそういいながらも手帳に…隊長殿の手帳に大きく、
「第三次世界大戦勃発」
と書いた。
第三次世界大戦の勃発において放送がなった。
壊れていたはずの無線機が動いたのだ。
{連絡!連絡!直ちに九州にいる日本兵は宮崎に集まるべし。もう一度いう…ガチャ}
俺はもう宮崎にいた。
宮崎にはもう誰も残っておらず
俺一人でたたずんでいた。
しばらくして大量の日本兵が来た。
えらく偉そうな人たちも来た
第三次勃発により1週間停戦していると聞かされた。
さらに今の情勢なども聞かされた。
「今われわれ日本軍はZ国と連合を組みS・A・R国との戦争の準備をしておる。
なおS国との戦争で北海道から四国・中国地方・沖縄は侵略されて、九州も残るは宮崎だけとなった」
俺は思った。
(なぜ、そこまでやられておきながら戦争をやめないのだ?)
俺は上層部の不甲斐なさに、がっかりした。
「では解散」
俺はその言葉を聞き、歩き出した。
ふと、みんなの前で喋っていた人物に、呼び止められた。
「オイ、ちょっと待て」
俺は何がなんだかわからなかった。
〜第八章(再開)〜
「な・なんでしょう」
俺は呼ばれた理由がわからなかった。
「お前、宗次朗か?」
「は・はい」
俺はそいつの顔をよく見た。
「あ!!教官」
そいつは教官だった。まったく小学校の教師風情がえらくなったもんだ。
「宗次朗。まだ死んでなかったか。部隊のやつは?」
俺は昔の事件もありよくは思われていなかった。
俺は教官にいろいろと話した。
部隊の皆が死んだこと・Yとの出会い・Yが死んだことを。
狂気については話さなかった。
「そうか…Yがな」
「ええ」
「じゃあまたな」
教官は去っていった。
教官から聞いた情報では、ここに本部を作るらしい。
俺は自分の割りあられた区分に行った。
そこに待ち受けているものを知らずに…
〜第九章〜
割り当てられた区分で、武器や弾・食料を補給し、ゆっくり休んだ。
数日後俺は戦場へと出かけた。
俺の任務は、奪われた東京の奪還。
一番困難とされていた任務だ。
まず九州北部で敵を殺した。
裏の自分は現れなかった。
中国地方へいった。今は中国地方の敵を倒している途中だ。
バババババ
{こちら宗次朗敵を発見。戦闘に移ります}
無線で話した相手は新しい隊長
俺はそいつのことが苦手だ。
今は班分けして動いていた
{よし。宗。狙撃班を向かわせた。くれぐれも生きて帰れ}
{了解}
俺は戦った。敵を何人か殺した。
(行くぞYお前の敵討ちだ)
そういいながら俺は敵を倒した。
数十人敵を殺した後俺は誰かに打たれた。
わき腹を打たれた。
俺はひざを突いた。
「うぐっ。こんな…ところで…
まだ、死ぬわけにはいかない…」
そのときだった。
俺の裏の自分が呼び起こされたのだ。
意識がとんだ。
目の前にしたいが転がっていた
これはいつもと同じこと。
だが、仲間の日本兵まで死んでいた。
「あ…おれは……仲間まで…」
俺は自分自身がとうとう許せなくなってきた。
{宗そっちの状況はどうだ?}
そのとき無線がかかってきた。
俺は返答した
{大丈夫です。敵は殲滅しました。味方も皆死にました…}
しばらく無言が続いた。
{お前、狂気が発生したのか?}
「なっ!」
新しい隊長は狂気について知っていたようだ。
俺は教えていないのに。
{な、なぜそれを?}
{実は俺はお前の情報を極秘で調べていたんだ。
そうしたら狂気と思われる症状が、お前にもでていたんだ。
俺の友も狂気に侵食されて暴れまくったんだ}
俺は驚愕した。
その後直す方法はないか聞いた。
{俺の知るところではない。症状を抑えるものはあるがな。
それより今からそっちへ向かう。
お前は俺と一緒にいたほうがいい。待ってろ}
{はい}
俺は了解し待っていた。
敵は来なかった。
新隊長は数十分できた。
「宗大丈夫だったか?」
「はい。」
それから数日間がたった
今はまだ広島あたり
狂気の発生を抑える注射を打った。
「宗。お前狂気以外に何かあるんじゃないのか?
俺の友も仲間には手を出さなかった」
俺は考えた
「と、いうと?」
「お前には普通の狂気にはない症状がある」
ん?殺してしまえ何もかも。は狂気だ。
ではなんだ?俺の症状?
はっ!
そうだ、裏の自分だ。
俺は今まで狂気と同じだと思っていたが…
裏の自分こそがその症状か。
そのことを話した。
「それだ。そのせいでお前は仲間も殺ったんだ」
俺は愕然とした。狂気を抑えてもいけなかったのだ。
裏の自分に負けてしまっては意味がない。
改めて痛感させられた。
〜第十章〜
痛感させられてすぐ敵が来た
狂気は出なかった。
裏の自分も出なかった。
だが、すぐ出ることになった。
新隊長が死んだのだ。
しかも敵ではない、俺が殺したのだ。
俺が敵を撃った…つもりだった。
もやでよく見えず、愚かな事にこの状況で俺は銃を撃ったのだ。
敵だと思ったのは隊長だった。
「うぐ」
隊長は倒れた。即死だった。
「うわーーーーーーーー」
俺は泣き叫んだ。
俺はいつもと違う状況を味わった。
まさにいつもと違う事が起こるかのように…
違う事とは、裏の自分と普通の自分がシンクロしたのだ。
意識を持ちなおかつ裏の自分の力で敵を殺した。
「うおおおおおお」
しばらく暴れた。
そのとき…
ドン!
一発の銃声が響いた。
撃たれた。
足を打たれ、倒れ。肩を撃たれ銃を落とし。
俺はうつぶせに寝た。
ふと左隣に目をやるとコスモスがあった。
コスモスそれはYの好きだった花
YいわくYの死んだ母が好きだった花らしい。
「はは。これで…俺も、Yと同じところにいけるかな…」
そのとき
ドギュン!!!
大きな音がした。
そして俺は死んだ…
〜エピローグ〜
それから、しばらくして戦争は終わった。
それは俺が死んで数ヶ月後に終わった。
それはもちろん日本軍の惨敗だ。
勝てるはずがなかった。
日本は、連合軍によりS国の領土となった。
だから俺は言ったんだ
「こんな戦争に何の価値もねえ」と。
もう俺の母国は日本じゃなくS国ということになってしまったのだ。
それから数十年後
S国となった日本はS国の文化が染み付いていた。
元日本人だった人たち
戦争のあった頃に生きていた人たちは
皆殺された。反発が起こらないために、殺したのだ。
つまり日本は滅んだ。滅亡したのだ。
さらに数十年後。
世界の人々の記憶から
日本のことは消えてなくなっていた…
〜END〜
-
2007/12/15(Sat)22:04:58 公開 / 鶴少尉
■この作品の著作権は鶴少尉さんにあります。無断転載は禁止です。
-
■作者からのメッセージ
ちょっと長くなりました。
展開が速いから訳わからなくなるかもしれません