オリジナル小説 投稿掲示板『登竜門』へようこそ! ... 創作小説投稿/小説掲示板

 誤動作・不具合に気付いた際には管理板『バグ報告スレッド』へご一報お願い致します。

 システム拡張変更予定(感想書き込みできませんが、作品探したり読むのは早いかと)。
 全作品から原稿枚数順表示や、 評価(ポイント)合計順コメント数順ができます。
 利用者の方々に支えられて開設から10年、これまでで5400件以上の作品。作品の為にもシステムメンテ等して参ります。

 縦書きビューワがNoto Serif JP対応になりました(Androidスマホ対応)。是非「[縦] 」から読んでください。by 運営者:紅堂幹人(@MikitoKudow) Facebook

-20031231 -20040229 -20040430 -20040530 -20040731
-20040930 -20041130 -20050115 -20050315 -20050430
-20050615 -20050731 -20050915 -20051115 -20060120
-20060331 -20060430 -20060630 -20061231 -20070615
-20071031 -20080130 -20080730 -20081130 -20091031
-20100301 -20100831 -20110331 -20120331 -girls_compilation
-completed_01 -completed_02 -completed_03 -completed_04 -incomp_01
-incomp_02 -現行ログ
メニュー
お知らせ・概要など
必読【利用規約】
クッキー環境設定
RSS 1.0 feed
Atom 1.0 feed
リレー小説板β
雑談掲示板
討論・管理掲示板
サポートツール

『五時を告げるチャイム』 作者:苺 / ミステリ 恋愛小説
全角2612.5文字
容量5225 bytes
原稿用紙約10.65枚
 お化けなど、そういうあいまいなモノを全く信じない、少年・悠太。 だが、そんな悠太に、学校に二十年前から伝わる噂が耳に入る。 午後五時を告げるチャイムが鳴ると同時に現れるという、男の子の噂である。 最初はばかばかしいと思っていた悠太だったが、悠太はたまたま、その条件がそろった学校に居残ってしまったのだ。 そして、その噂の男の子と遭遇。悠太は、五時に一度だけ起きる、不思議な出来事に巻き込まれていくのだった…。
 S県T市。
 この市に存在する、ある小学校には、奇妙な噂がある。
 その噂とは、午後五時のチャイムが鳴ると同時に、男の子が現れ、五時まで残っていた子を襲い、殺してしまうと言う、怖い噂である。
 この噂は、約二十年前から伝わっている、古いとも新しいともいえない、そんな噂だ。
 そして、時は巡って、現在・2007年にも、噂は語り継がれている……。
 まだ、噂の巡る学校の生徒達に、静かにささやかれる位………。






















 「ねぇ、ねぇ。あの噂、知ってる?」
 「知ってる、知ってる。怖いよねぇ〜。」
 「うん、うん。五時以降の学校になんか、絶対残りたくないよねぇ。」
 二時間目が終わって、20分休み。待ちわびていたかのように、女の子達は早速、噂話をし始めた。
 そんな、彼女たちを少しあきれながら見ている少年がいた。
 
 『まぁた、話てら。よーく、あきずにいつも話せるよな……。』
 出席番号十七番。滝見 悠太である。
 彼は、お化けとか、妖精とか、そんなあいまいなモノは信じない性格だ。
 だから、女の子達が話してる噂なんてもちろん、心霊テレビなんてものは見たこともない。


 「おぉーい!悠太!今日、放課後、学校で遊ばね?」
 「んっ?おぉ!遊ぶ遊ぶ!」
 「いつも通り、サッカーで良いよな?」
 「もちろん!負けねぇかんな!」
 「こっちだって!じゃなっ!放課後!」
 「放課後ー!」

 悠太にいきなり話しかけてきたのは、別クラスの友達だった。
 お化けとかを全く信じない悠太だが、サッカーだけは大得意で、何より、一番大好きなスポーツなのである。
 そんな感じで、悠太は、放課後、友達を遊ぶことになった。


 時はながれ、放課後……。
 

 「ごめっ!遅くなった!」
 「別にいいって!やろうぜ!」
 「おう!」

 まだきていなかった友達がようやく来て、悠太達の遊びは始まった。

 「悠太!手加減すんなよー!」
 「そっちこそ!」

 悠太達の勝負は、かなり長く続いた。
 そして…。

 「あっ!もーこんな時間だ!」
 「えっ?まだ四時五十五分じゃん。もっと遊ぼうぜ。」
 「だって、もうすぐ五時だろ?噂通りになったらやだもん!」
 「悠太も早く帰れよ!」
 「わかったぁ。」
 
 どうやら、悠太以外の子達は、みんな、あの噂を信じているらしい。
 友達の忠告に、生返事をした悠太は、一人でリフティングをしていた。
   すると……。



     きーん・こーん・かーん・こーん…。



 午後五時ちょうどを告げるチャイムが学校中に鳴り響いた。



             「ネェ。僕も一緒に遊んで良い?」


 背後でいきなり声がした。
  悠太と同じくらいの年齢の男の子が、いきなりそう他の背後に現れたのだ。

 「どぅわぁ!」
 いきなりだったので、悠太は思わず声を上げた。
 「一緒に遊んでも良い?」
 「えっ?あっ、あぁ…良いよ。」
 悠太の後ろにいたのは、普通の子だった。が、「どこかおかしい」と悠太は思った。

 「じゃぁ…何する?君が決めて良いよ。」
 「んっ?じゃぁ…そうだな。サッカー、できるか?」
 「サッカーか…良いよ。」
 
 男の子の承諾を得ると、悠太は、校庭の真ん中にバッテンをかいて、そこにボールをおいた。

 「よーし。先に、ゴールを決めた方が勝ち!それで良いよな?」
 「うん。良いよ。」
 男の子が静かに答えた。

 そのあと、ジャンケンをして、悠太が勝ったので、悠太からのキックオフでゲームが始まることになった。

 「おっしゃぁ…!いくぞっ!」
 悠太がボールを蹴りだした。
  だが、試合が始まって、十秒後に、ボールは男の子の足にあった。
 
 「えぇ!?」
 悠太が驚いた頃には、もうゴールは決まっていた。
 男の子が勝利したのだ。

 「僕の勝ちだね…。」
 「すっげぇ。お前すげぇな!」
 悠太は、男の子の肩をたたきながら言った。

 「それほどでもないよ…。」
 男の子も少し照れているようだった。


  時計の針が、五時十分を指した。
 
 「あっ。僕そろそろ、かえんないと。」
 「おっ?あぁ、そうだな。俺も、もうかえんないと。」
 
 たった、一度のゲームで二人はすっかり友達になっていた。


 「じゃぁね。」

 小走りをしながら、男の子は校門から出ていった…。
 その、数秒後だった…。


   ききぃいいいぃいいぃぃいぃぃぃぃいいいぃいいぃいいいぃいぃ!!!!!!!


 トラックが急ブレーキするような音が、悠太の耳をつらぬいた。


 「大丈夫か!?」

 悠太が急いで、校門の外に走った。
 だが、そこには何もなく、いつもどおり、車が走っているだけだった……。

  「…………」
 悠太は疑問を残しつつ、家へと帰っていった。














 あの不思議な出来事がおこった、次の日、学校にまつわるあの噂を、悠太は先生に聞いてみた。
 
 いつも、午後五時に現れるという、あの男の子は、二十年前のここの生徒で、少々ひかえめだが、スポーツ万能で、けっこう、人気のある子だったという。
 だがある日。友達が帰った後も、サッカーの練習を五時十分までしていたその子は、あせって、車の通りの多い学校の前へ飛び出してしまったのだ。その結果、彼はひかれ、若くして死んでしまったという…。
 悠太は何気なくいつも登校していたが、校門の前のすみには、悠太と同じくらいの身長(だいいたい、150p位)のかわいらしい、石像がある。その石像が、あの男の子の慰霊碑がわりの石像というわけだ。
 手にはサッカーボールが持たれていて、その男の子は、石像なのでいつも無表情だ。

 悠太は、先生から話を来た後、学校から下校するときに、男の子の石像を見てみた。
 すると、いつも無表情な石像の顔が、悠太にはなぜか微笑んでいるように見えた。

 「お前は、死んじゃったけど、俺、お前の分まで、精一杯生きるからな!」
 悠太は、石像に言った。
 石像は、何も言い返さないが、悠太には何か聞こえたようだった。

 「また、遊ぼうな。」
 ニッ、と悠太は笑った。
 
    すると……。

               


                「ありがとう。悠太。」
 



 悠太の後ろで、あの男の子の声が聞こえた……。




  −五時を告げるチャイム− 
            END
  
2007/03/15(Thu)20:40:10 公開 /
■この作品の著作権は苺さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 初めまして!苺です!
 意味のわからない小説ですが、呼んでいただけると、うれしいです!
 五時を告げるチャイム。いかがだったでしょうか?
 感想お待ちしております!

 これからも、がんばろうと思いますので、よろしくお願いします!
この作品に対する感想 - 昇順
感想記事の投稿は現在ありません。
名前 E-Mail 文章感想 簡易感想
簡易感想をラジオボタンで選択した場合、コメント欄の本文は無視され、選んだ定型文(0pt)が投稿されます。

この作品の投稿者 及び 運営スタッフ用編集口
スタッフ用:
投稿者用: 編集 削除