- 『カエル大好きみどりちゃん』 作者:薄羽蜻蛉 / 未分類 未分類
-
全角790.5文字
容量1581 bytes
原稿用紙約2.25枚
みどりちゃんは昔からカエルが大好きだった。
小さいころ僕らは二人でよくカエルを使って遊んだ。たとえばカエルの肛門に花火を突っ込んで飛ばして飛距離を競い合ったり、ハサミを使って解剖ごっこをしたり(みどりちゃんはいつも原型をとどめないほどバラバラに切り刻んでいた)、眼を針で刺して順番につぶしていったり、という具合に。
みどりちゃんとカエルで遊ぶのは本当に楽しかった。でも最近のみどりちゃんはちょっとおかしくてついていけない。前はカエルを殺したりいじめたりするだけだったのに、最近はカエルに口付けしたり舐めまわしたりする。
この前なんかいきなり服を脱ぎだしてあそこにカエルを突っ込んで、あーとかうーとか変な声を出して、とても気持ちよさそうな顔をしていた。僕はそんなみどりちゃんを見ていると何だか嫌な気分になるんだけど、胸がドキドキして股間のあたりがモゾモゾとしてくる。みどりちゃんはそんな僕を見ながらよりいっそう大きな声であーとかうーとか言った。
そうして股間のあたりを押さえながら僕が立っていると、みどりちゃんはあそこからカエルを抜いた。カエルはもう死んでいた。みどりちゃんはカエルをしばらくぼんやりと眺めた後そのまま口に入れて飲み込んでしまった。
それからみどりちゃんと僕はカエルをとりに行った。みどりちゃんは捕まえたカエルを次々に食べていった。みどりちゃんのお腹は妊婦のようにふくらんでいった。そうして僕に向かって言った。
「今から赤ちゃん産むのよ。見てて」
僕はみどりちゃんの股の間をそっとのぞいてみた。なんだか胸がドキドキして、また股間のあたりがモゾモゾとしてきた。
そしたらみどりちゃんの股の間から、何かみどり色の手が僕の顔をつかんできて何にも見えなくなった。手はなんだかヌルヌルしていた。真っ暗な中でゲコッという鳴き声とみどりちゃんの甲高い笑い声が聞こえてきた。
-
2006/08/18(Fri)19:47:58 公開 / 薄羽蜻蛉
■この作品の著作権は薄羽蜻蛉さんにあります。無断転載は禁止です。
-
■作者からのメッセージ
作者からのメッセージはありません。