- 『神様サマ』 作者:一夜 / ファンタジー リアル・現代
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原稿用紙約4.15枚
神様サマなお話しです。意味不明な要素有り!っていうかテンション高けりゃそれでいい?!神様は今日も元気に人間界を見下ろしていることでしょう。いるのか分からない神様に願い事をかけている人。続けて下さい。ここの神様は何でも叶えてくれます。だって神サマなのだから!
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「だから何なんだい?」
彼の声が突き刺さる。
いや、実際のところ彼の持っているナイフが刺さるのではないかとはらはらしている。だからこの場合はダブルに突き刺さっているのだ。視線も刺さっているけど。
彼は手に持っているナイフをまるでシャーペンとか鉛筆とかでよくやっているアノ“ペン回し”のようにくるりくるりと回している。
「僕を追いかけてここまで来たってことは、僕に会いたかったってことだよね?ん?」
彼はそう聞くと、持っていたナイフを器用に回しながら投げる。
そして首元に押し当てる。
ツーっと血が出る。
手加減をしているのか、その量はたいしたこと無いが、その傷は恐怖を刻みつけるには充分だった。
「っ…!」
「どうなんだ?」
何となくだが、口調も荒くなってきてるような気がする。
気のせいであることを願う。神様に。
見たこと無いよ、本当に人間のこめかみの辺りというか、アノあたりから血管が浮いてでてるなんて。漫画だよ。何年前かの。
恐怖でうまく呼吸も出来ない。言葉を発するなんてもってのほかだ。
彼はそんなこと理解していないだろう。と言うかしてくれないだろう。
それ以前の話し、ナイフがのど元にあるおかげで話すことも本当に出来ない。
「話せねぇのか?あ?」
話せないんです。
心理的にも、物理的にも。
だからこの場合はどうすればいいのだろうか?
考えてどうにかなる物なのかどうかは不明だが、しょうがないじゃん。
どうか、どうか助けて下さい。
誰でもいいです。
助けて下さい。
興味本位はもうイヤです。
もう変なことに興味を持つなんて止めます。
だから神様。
助けて下さい。
神様
神様!
「うるせぇよ!」
はい?
声が聞こえた。
それは先ほどまでナイフの人ではなく、その彼の後ろにいつの間にか現れていた人物によるモノだった。
「神様登場!助けに来たゼ、神様サマが!ひれ伏せ!そして拝み嘆け!すべての生きとし生けるものよ、神様が来たからには許されるモノと許されないモノは神様が決めることになっている。分かったらその面はじき飛ばして次はもっとマシな生き物に生まれてこい!
まぁ、決めるのは神様だけど♪」
かなりのマシンガントークだった。
と言うか意味不明トークだった。
なんですか?
神様?
神様と言われましたか?
後半はさておき前半部分で言いましたよね?
助けに来たゼって。
言葉ともあれ地獄に仏ッス!
神様!
「…神様、コイツはストーカーなんだな。僕悪くないし。」
ナイフの人が言いました。
「…って、えぇぇぇぇ!!!!!」
思わず叫ぶ。
この状況でそれ、言いますか?!
確かにそうですけど…
えぇ?!
「そうか。じゃあ死んどけ。ストーカー」
「だそうだ」
…マジ?
神様はそう宣告すると、優雅に制服のスカートを翻して去っていった。
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2006/05/04(Thu)23:14:37 公開 / 一夜
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■作者からのメッセージ
とりあえず…がんばりました。
暇な人、ちょっと興味があるなって思った人、読んで下さってありがとうございます!
ではでは、失礼しました!