- 『紅い記憶T』 作者:○ゅぅ○ / 異世界 未分類
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プロローグ
ここは、何処だろう……。
私は何故、此処にいるのだろう……。
第一章『記憶』
此処は、どうやら病院らしい…。私は何故此処にいるのかは分からないが、誰かに運ばれてきたのは間違いないようだった。
「目、覚めたの?」
誰かが話しかけてきた。だが、私には誰だか、分からない……。
「………あなたは誰?」
「私?……ラキ=レヴィノス。ラキでいいわ。」
ラキと名乗る女。私には全然接触が無い女だった気がする……。
「…此処は何処?」
「………ホントに何も覚えてないのね。……此処は病院。今は戦争中なのよ。」
戦争中………?じゃあ何故、私は此処に運ばれてきたのだろう………?
「あなたはこの国の姫なの。あなたは祖国のために戦っている最中、敵国に撃たれて、此処に運ばれてきたのよ………。」
「私が姫?……そんな事、ありえないわ……。」
そう。この人はデタラメを言っているのだ。…私には関係ない。
何故私が姫で、戦わなければならなかったのだろう?
「……で、姫様。あなたの名前は?」
そうだった。私の名前はなんていうんだろう……。
「私には、分からないの………。」
「やっぱりねぇ。でもあなた、この国では有名だから、名前くらいは分かるわ。」
「………私の名前を?」
「そう。あなたの名前はレイア=ルピス。この国のお姫様。」
レイアは何も分かっていなかった。…ただ分かっている事は、今は戦争中という事だけだった。
「まぁ、ゆっくり記憶を取り戻してね。」
そう言って、ラキは出て行ってしまった……。
「…これからどうしたらいいんだろう?」
レイアの記憶を取り戻す旅が始まる…………。
第二章『始まり』
「で、今日から旅をするっていうの?」
レイアが入院してから約一年。レイアは大分喋れるようになった。
「うん。私が本当にこの国の姫なのかとか、他の記憶を取り戻さなきゃ…。ね?」
ラキとはかなり仲がよくなったし、剣術や武道も習った。
「けど、今出て行ったら戦乱に巻き込まれるよ…?」
「大丈夫。その為にラルフに色々習ったんだから…」
ラルフとは、この病院を守るため、日々特訓している少年だった。ラルフは不本意でレイアに剣術・武道を教えていた。
「…ったく、この国の姫が記憶を失ったっていうのは本当だったんだな………。正直、かなりびっくりしたぜ。」
「私もよ、ラルフ。一年前に運ばれてきた子が、まさかこの国の姫様だったとはね…。」
「何?二人して…。酷いよ〜」
「ま、いつかは戻って来いよな。また相手してやるよ。」
「あれれ〜?ラルフにしては珍しいお言葉!」
レイアにとって、この病院での生活は、宝物だった。…この病院を捨て、記憶を取り戻す旅をする決断は、レイアにとって、あの二人を捨てるということにも繋がった。
かなり寂しいことだったが、レイアが決めたことだ。と言ってラキはおとなしく引き下がってくれた。
「…じゃぁ、行って来ます!!!」
レイアの物語が、今始まる……。
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2006/03/19(Sun)14:45:41 公開 /
○ゅぅ○
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■作者からのメッセージ
これから頑張って書いて行きたいと思いますので、未熟ですが読んでください。