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『aishiteru.』 作者:liz / 未分類 未分類
全角1331文字
容量2662 bytes
原稿用紙約4.75枚
その恋は、突然私に舞い降りた。異国の地、ドイツ。私は大学の合格通知を握り締め、一人、懐かしの語学学校へと足を向けた。私は知らなかった、ここで運命の人と出会うことになるなんて…。20歳の女の子咲子と1つ年上のジョン。言葉、文化の違い。すれ違い、戸惑い。「どんなに傷ついても乗り越えてみせる。」2人は全ての困難に立ち向かっていく。「大西洋を越えていたとしても、お互い違う国に離れ離れになったとしても、どこにいたとしても、君を愛してる。」本当に純粋な2人の生み出す感動ラブストーリー。
その恋は、突然私に舞い降りた。


私は、一人、懐かしい校舎を見渡した。

1年前、私は、この語学学校に通っていた。
ここは、ドイツの田舎町。
実在する町なのだが、あえて名前を挙げることはしないでおこう。
とても美しい町だが、他の町のように観光化されることもなく、ただゆったりとした時間が流れている。
美しい公園、散歩道。
石畳の歩道。
最初は歩きにくいと思っていた。
だけど、今は、その歩きにくさが私の心を温かく刺激する。
駅からゆったりと懐かしい風景を見渡し、私は一歩一歩、懐かしい語学学校の校舎に近づいた。
ここの校舎は、昔、病院だったらしい。
そう言われてみれば、この町の本当に中心にある大きな建物だし、病院にはもってこいだな、と思った。
そんな校舎は、現在、語学学校として利用されている。

校門をくぐろうとしたとき、ふと、一年前のことが頭をよぎった。
私は、全くドイツ語を喋ることができなくて、みんなからいつも心配されていた。
「咲子、ちゃんと喋れるようになれるかしら?心配だわ。」
先生方みんなに心配されつつ、私は必死に勉強した。
そして、私は、語学だけでなく、バイオリンの腕も磨き、一人で必死に努力を重ね、ついに、音楽大学への進学が決まったのだ。

「懐かしい。」
微笑む私のそばに、シュナイダー先生が駆け寄ってきた。
「咲子!咲子じゃない!1年ぶりね、元気だった?」
私は、微笑みながら、先生に抱きついた。
「先生、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「咲子は、どう?音楽大学には、無事合格したの?」
「はい、おかげさまで。」
先生は、私に微笑みながら、おめでとう!と何度もつぶやいた。

先生に促されながら、私は、校舎へと一歩足を踏み出した。
全てが変わっていない。
大理石で出来たタイル。
古い木製の階段。
重々しい扉。
明るい日差しの降り注ぐ窓。
私は、その全てを覚えていた。
ああ、どうしてこんなに美しいのだろう。

「咲子!久しぶり!元気だった?」
私の友人のアンナが私に微笑んだ。
彼女は、語学学校の受付をしている。
「ええ、元気よ。そっちは?」
「相変わらず、楽しいわ。」
お互い、にっこり微笑むと、彼女は急に事務員の顔つきになり、私に書類を渡した。
「咲子、テスト!あなたもしっかりやってね!」
言葉に詰まる私…。
「友達だって、容赦はしないからね、咲子!」
私は、苦笑しつつ、近くにおいてある机に向かった。

テストの結果により、私は中級のクラスに配属された。

教室の扉を開くと、そこには様々な人たちがいた。

陽気なブラジル人。
しっかりしてそうな台湾人。
思慮深いアメリカ人。
優しそうな日本人。
マイペースそうな韓国人。

私は、先生の顔を見て驚いた。

なんと、シュナイダー先生だったのだ。

先生が、私の自己紹介を嬉しそうにし始めると、みんなは、興味深げに私に関する話に耳を傾けた。

他の人たちも、それぞれ自己紹介をする。
勉強が好きで、いつも勉強をしてる人。
大学に入りたくて、語学を勉強する人。
仕事を探してる人。
ドイツ語の先生になりたい人。
大学で語学を専攻してる人。
などなど…。
私も含めて合計で14人。

この中で、私は一人の男性と恋に落ちるとは、この時、少しも思っていなかった。
2005/09/23(Fri)14:15:30 公開 / liz
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■作者からのメッセージ
お久しぶりです。lizです。すみません。今、少ししか書けなくて。あとで、すぐにまたちゃんと書き足すので!
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