- 『【機械仕掛けの秩序】』 作者:琥珀 / 未分類 未分類
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原稿用紙約3.75枚
神はこの世のありとあらゆるものを構築しました
地よ 全ての土台となり 全てを支えよ
炎よ 紅蓮に燃え上がり 熱を巻き上げよ
水よ 広大なる海を根付き 雨によって大地を潤せ
風よ 姿無き鳥のごとく 空をかけぬけよ
森よ 大地を緑に染め 全てに至福をもたらせ
光よ 万物を照らし あるべき姿を映し出せ
命よ 姿・心・魂をひきつれ 自我のままに生きよ
時よ 無限に過去を生み出し 永遠に現在から未来へと歩み続けよ
地・炎・水・風・森・光・命・時
音・雷・闇・硬・重・色・痛・死・・・・・・
神はありとあらゆるこの世のことわり、ルール・・・
つまりは世界の秩序≠構築しました
それはそれは疲れました 例え神であろうとも
無限の宇宙に散らばる星の数ほどの秩序≠構築したのですから
しかし神の仕事は終わっていません
最後にして永遠の大命・・・それは秩序≠フ管理
神はそれはそれは悩みました
「う〜む うむうむ 困った困った
この先永遠にこの創造物を管理するほどの力は残っていない」
神はブツブツと考え込みます
そんな彼に、それはそれはとろけそうなほど甘い囁きが轟きます
「おやおやおやおや これはこれは
我らがこの世の創造者・St(セント).フェスティムがお困りだ
でもでもでもでも ご安心あれ わたくしピサロに秘策あり」
囁きの主は 神とそっくりなもう一人の神
しかしそっくりなのは輪郭だけ
その姿は洞穴の奥の暗闇のように真っ黒です
ピサロと名乗った黒い神は言葉を続けます
「ではではではでは それではそれでは
アナタの代わりに永遠に秩序≠管理するもの・・・
例えば主の命に自我を持たずに忠実に働く機械≠、
アナタの残されし力を振るって創ってみるのはいかが?
さすれば永遠に、アナタへの安泰と、この世の平和をもたらせるでしょう」
まさに神々しく光り輝く、フェスティムという名の神は答えました
「ほ〜う ほうほう そ〜れはそれはとってもとてもいい考え
よ〜し よしよし そうしよう」
そういうと、光り輝く神は
自らの光り輝く体の一部、骨や血液・髪などをつかって、
それはそれは不思議な機械≠、星の数ほど創りました。
この世の秩序≠設定・構築し、それらを管理する永久機関
機械仕掛けの秩序≠フ完成です
光り輝く神は満足げに微笑みます それはそれは天使のように
真っ黒な神も満足げに微笑みます それはそれは悪魔のように
【続く】
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■作者からのメッセージ
今作品は「秩序」と「機械」それらの「歪み」をテーマとした全部で3話程度の創作神話です。
神話っぽくするべく、小説というよりどちらかと言えば絵本に近いイメージで書きました。ストーリーが大雑把だし、セリフが変な感じですが「テンポ」を大切にしました。これが完成したら、この神話と「機械仕掛けの秩序」を巡るファンタジーアドベンチャー小説を書いてみたいと思います
ご意見・感想をだしていただければ幸いです。