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『霊界現世』 作者:甲斐羅 / 未分類 未分類
全角1499.5文字
容量2999 bytes
原稿用紙約6.9枚

登場人物紹介
桜田 淳 (さくらだ あつし) 不良    
雨山 司郎 (あめやま しろう) 不良









裏山中学校…不良の数が県内一位と呼ばれるほど不良が多いこの学校では、喧嘩が毎日のように起こっていた。
ほら、そこにも…






第一章 死んだ








「おい! 桜田ぁ今日もいつものようにぼこぼこにしてやるぜぇ!」
「バーカ。ぼこぼこにされてんのはおまえだろ? 雨山?」
「うっせー!」
雨山はそう言い、桜田に殴りかかってきた。
「うるさいのはおまえだよ」
そう言って、桜田が繰り出した蹴りはみごとに雨山の顔面に見事当たった。
「じゃ〜な〜。今日はこれぐらいにしておいてやるよ」






「ただいま」
不良の桜田だが、一応「ただいま」ぐらいは言う。
「ハァ〜」
リビングに入った瞬間、母はこっちを見るなりため息をついた。
「なんだよ。帰ってくるなり、すぐにため息をつかれたら気分がワリィぜ」
母の態度に対し、淳は気分を悪くした。
「うるさいわね! いつもいつも帰ってくるなり、制服が汚れていて…また喧嘩でもしたのでしょう。毎日毎日喧嘩ばっかり馬鹿じゃないの?」
結局は洗濯が面倒なんだろう? とか思いつつもこらえて、椅子に座った
「今日は、フグ料理でーす」
とか言い、フグ料理をいろいろと持って来た。
「どーせ安かったのを買ってきたんだろ?」
「うるさいわねぇ! だまって食べなさい」
「はいはい」



午前 一時 そろそろ眠い時間だ
「さてと寝るか…」




「ふわぁーあ。よく寝たな」
と言い、両手をのばして背伸びしようかと思うが…
「あれっ!? なんで下のほうに俺がいるんだ?」
淳が見た先には下で寝ている自分が居て、俺が浮いているのだが…しかもどんどん下にいる俺が遠ざかっている。
「あなた死んだの」
淳が横を見ると、女が居た。
「あたし死神なの」
「俺は死んだ…」
頭の中が真っ白になった。





第二章 霊界へ 前編 






「俺が死んだのは、分かった。けど、なんで死んだんだ? 死神だったら死因ぐらいわかるだろ?」
「フグ毒です」
「えっなんでだ? フグの毒のところは取ってはずなのだが」
淳が言うことは、もっともだ。普通、ちゃんと免許を持っている人が毒をとっているのだから。
「えーっとちょっと待っててください」
と、死神が言い、分厚い本を出して、何か調べ始めた。
「なんだそれ?」
「死んだ人が載っている本です。死んだ日や、死因などいろいろ書いてあるんです」
「へぇ〜」
「あっありました。フグの毒を取り忘れたようです」
「すげームカツク。とり忘れた人を呪ってやる。まぁ所詮は安物だな」
いろいろとしゃべっていると、もう淳らは、家が上から見える位置にいた。
「てゆーかさ、なんで俺たち浮いているんだ?」
「私の力です。死神はいろいろとできるんですよっ♪」
「ふーん」







結構時間が経った。もう淳の家などはまったく見えない。そんなところまで浮いていた。
「そろそろかな」
と、死神が独り言を言った。
「今からあなたには霊界に行ってもらいます」
と、淳の顔を見て言った。
「霊界? どこだよそこ。大体、まず死んだら天国か地獄どっか行くんじゃねぇのか?」
「それは後に行きます」
「はぁ? どういう意味だよ?」
「まず、霊界に行きます。そこで、閻魔大王様に天国行きか、地獄行きか決めてもらいます。ちなみに、天国は上、地獄は下にあります。つまり、天国、地獄は、霊界の一部なのです」
「へぇ〜」
と、とりあえず、関心する。
「というわけで行きますよ」
「おう!」 (って何言ってんだよ俺)





第二章 霊界へ 前編 完


とりあえず、前編と後編に分けます。またあとで続き書きます



2005/07/13(Wed)19:51:38 公開 / 甲斐羅
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■作者からのメッセージ
初めまして。甲斐羅と申します。
ここでは初めて小説を投稿させていただきました。まだまだ未熟なので、みなさまのご感想などいただければうれしいです。
まだ、内容がつかめないとは思いますが、次からつかめていくと思います。
しばらくの間、お付き合いお願いします。
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