- 『「闇」とはあなたにとって何ですか?』 作者:ユズキ / ショート*2 ショート*2
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全角689.5文字
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原稿用紙約2.3枚
タァン――。タァン――。タァン――。
暗い、暗い、闇の中。
そこにわずか、薄ぼんやりと映るは一人の少女、はたまた少年か。いや、果たして子供であるのか。
ものの形さえもハッキリとしないその空間では、それをつかむのも容易くはない。
しかし、そのこは確実にそこに存在していた。
タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。
果てなく広いようで、手を伸ばせばすぐに手が着きそうなくらい狭いようで。
どこまでも続くようで、それでいてすぐに終るような気もする、……階段。
階段だった。そのこは階段を歩いていた。下に下りるでも、上に上るでもなく。ただ、歩いていた。
タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。
歩く音が響く。淀むことなく、一定の速さでそれは刻まれる。
歩いている理由。そんなものそのこは知らなかった。
自分は何なのか。何故ここにいるのか。それもそのこは知らなかった。
ただそのこはそこに存在し、歩いていた。
嘆きもせず、怒りもせず。絶望せず、希望も持たず。歩く。
タァン――。一歩。タァン――。また一歩。
歩く。歩く。歩く。歩く。歩く。
「美しいおわり」を探しているのか。「醜いはじまり」を探しているのか。
知らない。判らない。
先はまるで闇につつまれ、見えやしないから。
突然未知(道)は途切れているかもしれない。どこまでも続いているかもしれない。
だけれどもそのこは歩を止めない。
歩き続ける。「いつか」を目指して…………。
タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。タァン――。タァン――――
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■作者からのメッセージ
えと、不思議な話〜。ええ、短っ!という皆さんが思ってらっしゃられるのは百も承知です。
題名は言っちゃいますと、勘です(ぇ はっきり言いますと思いつかなかった(痛っんです。一応これは読んで下さった皆さまへの問いかけと言うことにしておいて下さいませ。
テーマとしては「人生」とか壮大なものを出来上がってから付けてみたり……。
この話は夜、寝ようと思い布団に入った途端に思いついたものだったのですが、眠さに負け、メモを取らずに寝てしまった為次の日書いてみれば微妙に初め意図してものと違ってしまった(泣 特に最後のシメの部分を忘れてしまったのが痛かったです(汗 あと、行数の開け方が一番困りました。かなり短いのでもう少しどこか開けようかなぁとも思ったのですが、意見聞かせて頂けますと幸いです。そしてその意見にて変えようとしている狡いユズキです(笑
えと、感想のつけにくい話だと思いますが、それでも書いてくださるという心優しき方は、短ろうが長かろうが、甘口だろうが辛口だろうが一言でも下さると作者は感謝感激雨嵐どころか雹だろうが雷だろうが降ってきます。
それでは最後になりましたが読んで下さった方ありがとうございました!