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『Lonely singers』 作者:lalala / 未分類 未分類
全角1460.5文字
容量2921 bytes
原稿用紙約5.35枚
夕方の駅前。セミの鳴き声がまだにぎやかな戸地理駅前は夕日の色でオレンジ色に染まっていた。会社帰りのサラリーマン。カップル、遊び歩いている制服姿の高校生。
けやきの木の下で一人マイクを握り歌を歌う青年とギターを弾く少年。そして周りに集まる見物人。
「いいぞー!兄ちゃん!」
「もう一曲いっとけ!うはははは!」
酔っ払いのオヤジが手を叩く。夕方なのに、まったく。

「Loneliness a singer…。」
青年がポツリと言った。
見物人が一瞬静まり返った。
「孤独な歌手…?」
ギターの音が鳴り響く。そして青年が歌いだす。
柔らかい歌声と鳴り響くギターの音が夕方の駅を包み込んだ。

およそ五分間の唄が終わる。青年が照れくさそうに言った。
「皆さん、ありがとうございました。こんな下手糞な唄を聞いてくださって…。」
「素晴らしかったぞぉ?兄ちゃん!」 サラリーマンが真っ赤な顔いっぱいに笑いながら言った。
「ホント、よかったよ!」 高校生も言った。
パラパラと拍手が起こる。その拍手はやがて駅前いっぱいに聞こえる程になった。
拍手が落着いたころまたサラリーマンが言った。
「二人は、友達同士かい?」
「ああ、兄弟なんです。」
見物人がざわついた。
「そっちのギターのほうは…?」
「あ、えっと。その、中学二年です。」モジモジといった。
「驚いたなぁ。」
見物人の後ろのほうからサングラスにスーツを着た男性が歩いてきた。

「君は?大学生か?」
男性は青年に問いかける。
「高校3年です。」
「名前は?」
「山大 タケルです。」タケルが男性の顔をみて言った。
「君は?」
少年はギターをせっせと片付けていた。
「カケル!」
「ああ!はい!」 ばたんとギターケースを閉めて慌てて男性のほうを向いた。
「タケルとカケルか。兄弟だったね?」男性はサングラスを外した。
見物人が再びざわめいた。


「おい、あれ鷹野 トオルじゃあないか?」男性を指差して高校生が言った。
「有名な歌手を何人も育てたって言う?あら、ホントだわ!」
鷹野は見物人をチラッと見ていった。
「こんなところじゃあれだ。そこの喫茶店に入ろうか。両親は?」
「あの、いません。」タケルがいった。
「おっと失礼。じゃあ、オバさんかなんかが?」
「あの、住むところもないんです。」
鷹野は目を丸くした。
「と、とにかく喫茶店に入ろう。そこでゆっくり。」
鷹野は歩き出した。
タケルとカケルは歩き出さずに立ち止まっている。
「おや、怪しい人じゃないつもりだけどな。」
振り返って鷹野はにっこり笑った。
「いこう、カケル。大丈夫さ。」
「…うん。」
鷹野は喫茶店の扉を開けて二人を中に入れた。
「さ、入って。あ、三人です。」
店員は鷹野の顔をマジマジと見たのち、
「こちらへどうぞ。」
と案内した。店の隅のイスの席。夕日の光が窓から差していた。

タケルとカケルはゆっくりと座った。その向かい側に鷹野がゆっくり座った。

「先ほどは、失礼したね。僕の名前は鷹野トオル。元歌手なんだ。」
タケルはキョトンとしている。
「えーと、まあ。あれだ。とにかくね?二人の唄にびっくりした。君達は練習すれば歌手としてやっていけるよ。」
鷹野は水を少し飲んでまた言った。
「チーム名かなんかはあるの?」
タケルは下を向いていった。
「Lonely singers…。」
鷹野の顔が険しくなった。
「孤独な歌手達だと…。」
動揺を隠し切れない鷹野は腕を組んだ。
「昔にもね、そんな名前のグループがいた。偶然だろうけどね。」
鷹野は写真を差し出した。

その瞬間、タケルとカケルの表情が変わった。
2005/06/25(Sat)18:59:16 公開 / lalala
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■作者からのメッセージ
歌手系の小説は二回目なので未熟な面も見られると思いますが宜しくお願いします。背景はしつこいですがご了承下さい。
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