- 『リセット』 作者:喪黒福造 / ショート*2
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俺は、○×会社の会社員つまりサラリーマンである。
でも仕事もろくに出来ないダメなサラリーマンだ。
しかし俺は昨日凄い物を見つけた。
それは、昨日の仕事帰りの事だった。俺は見慣れた公園を通り過ぎるとき、突然大きな叫び声が聞こえた。
「わーーーーー」
俺はびっくりして公園を見たがそこには何もなかった。
俺は気になりすべり台やブランコを見わたしたがそこには何もなかった。
「空耳かな」
俺はそう思い、公園を出ようとしたとき、ふと砂場をみると何かが光っていた。
俺はその光る物体に近づいてみると何かのキーホルダーだった。
よく見るとひし形で透明のキーホルダーだった、裏返してみると小さな字で「リセット」と書いてある。
俺はあの光が気になり、このキーホルダーを持って帰ることにした。
数日後…
俺はいつものように仕事を失敗した、もう時刻は午後の9時30分を回っていた。
「やベーこれじゃぁ課長に怒られるよ」俺は焦った。
「もっと早く気が付いたら失敗しなかったのに」
「あ〜ぁ、ゲームみたいにリセットしたいなぁ〜」
俺はふと時計を見た。すると午後9時ちょうどだった。時間が戻っていたのだ・・・
信じられなかった…
「リセットというと、時間が戻るのか?」
デスクを見るとあのキーホルダーが転がっていた。
次の日から最高の月日が流れた。だってキーホルダーの近くで「リセット」と言うと時間が戻るのだから。
そのおかげで俺は、最高の人生を送っていた。
仕事も絶好調で、毎日残業せずに遊びほうけていた。
しかし、それは長くは続かなかった。
それはある日のこと、俺は仕事で、建築現場に行った。もちろんキーホルダーも持っていった。そこでは現場の人と夕方まで、話し合った。
「じゃぁ私はこのへんで、失礼します」俺は現場の人にふかぶかと礼をした。そして、工事現場を
立ち去ろうとする時だった、
「危ない!!」とどこからか聞こえてきた。
俺がびっくりして上を向くと、大きな鉄の固まりが、俺の頭の上に落ちてきた。
もうそれは逃げようが無かった。とても大きかったのだ。
「わーーーーーーー!」
「リセットーーーーーーーーーー」と、とっさに俺は言った。
全てがもとに戻っていた。「危ねぇ〜」俺はびっくりして言った。
しかし、またすぐに「危ない!」と声が聞こえてきた。
「わーーーーーーー」俺はまた叫んだ。
鉄の固まりがまた降ってきた。
「リセットーーーー」俺は必死に叫んだ。
戻った。しかしまた鉄の固まりが落ちてきた。
「リセットーーー」
「リセットーーー」
「リセットーーー」
何回言っても、大きな鉄の固まりが降ってくる。
「リセットーーー」
だんだん声が出なくなってきた。
もうすぐ力尽きるだろう・…でも俺はリセットと言い続ける。
「わーーーーー」
数日後…工事現場のアルバイトの男が工事現場を歩いていると、一瞬なにかが光った。
「なんだあれ?」
男が近づいてみると、ひし形の透明な、なにかが転がっていた。
完
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2005/05/18(Wed)14:18:04 公開 / 喪黒福造
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