- 『青い僕。』 作者:ヒィカ / 未分類 未分類
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「月神くんって格好良いよねぇ」
「そうそう、あんまり人と話さないけどね」
「私、学級委員に推薦しちゃおうかなぁ。」
「良いねェ!いっぱい喋って欲しいもん!」
うるさい
「月神ってあんま連れないよな」
「そうそう、アイツ地味ィって感じ。」
「面白みがないって言うか。」
「張り合わないって言うか。」
うるさい。
そんなの人の勝手だ。
「彼氏にしたら自慢できる格好良さ!」
「俺らと会わないよな」
誰が、お前らなんかに。
学校なんか行きたくない。
家でジッとしときたい。
「何?お前の趣味、‘一人で居ること‘?
コレ趣味じゃねェじゃん。」
誰だコイツ。
最近、僕の視界に入ってくるヤツ。
ってか勝手に自己紹介表、見るんじゃねェよ。
「好きなスポーツ、剣道。おぅカッケー。」
無駄に笑いかける。
僕に何を望んでいるんだ、コイツは。
「好きな食べ物、果物。範囲広いなァ。」
ピシ。
「勝手に見ないでくれる?ってかアンタ誰。」
紙を奪い取った。
恥ずかしい。
大声で暴露されちゃ。
「あー、え?名前知んないの?!」
「誰だよ…。」
思いっきり嫌そうな顔をしてやった。
そしたらコイツはお茶らけた顔でさ。
「あぁ。俺、流宇ね。」
「上、苗字は。」
何だコイツ、行き成り名前で言うか?
「んー。今、苗字言ったら永遠に苗字で呼ばれそうだからヤだ。」
「…何だソレ…。」
何なんだコイツ。
マジで、何なんだ。
「お前さ、意外にキレイな声してんな。」
本当に何なんだ?!
「今日、初めて聞いた。」
…そりゃぁそうだろう。
今日、ってか今学期一度も喋ってなかったからな。
「…あんまり僕に近づかないでくれる。」
「何で?」
「人間関係とか面倒くさい…。」
ヤツは間抜けた顔をした。
「いや、肉体関係とか望んでいるわけじゃないしさ。」
死ね。
帰れ。
「お前、下の名前は?」
何でお前なんかに言わなくちゃなんないんだ。
顔を覗き込むな、顔を。
「…なぁな。ナーマーエー」
うるさい。
ウザい。
「……………ょ…………ぅ……」
「は?」
「陽!」
‘は?‘って何だ!
この野郎いっぺんで聞きやがれ!
「あ、あぁ陽ね!陽。陽。」
何度も連呼するな。
あぁ、もう。コイツのせいで気が狂う。
ガタ
「何だァ?行き成り立ち上がって。」
「…………」
付き合ってられない。
「陽?ご免ご免!茶化しすぎた?」
ヤツは追ってくる。
「なぁ陽ってば!」
うるさいなぁ。
「…………次、移動。」
「あ。」
…馬鹿じゃないの。
「おい待てよ!」
ほら、急いで追ってくる。
「陽!」
ほら、変わったやつだ。
まぁ、こういうのも悪くは…ないけど。
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2005/04/28(Thu)21:10:19 公開 / ヒィカ
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■作者からのメッセージ
初投稿&初ショート。
まだまだ文才は青いですが多めに見てやって下さい…。
ココまで読んでくださって有り難う御座いました。