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『「連続無差別殺人事件ー1〜4」 』 作者:ちゃーしゅうめん / 未分類 未分類
全角1715文字
容量3430 bytes
原稿用紙約4.65枚
「東京無差別殺人事件1〜4」

3「脱出計画」
 妹との面会時間も終り、俺は再び牢屋の中に戻った。だがさっきまでの暗い表情とは違い、生き生きとした表情で目も輝いていた。俺はもう死なない。無罪を主張し続け、絶対に妹の家に帰る。妹ともそう約束した。もう死の恐怖なんかない。だが世間では連続無差別殺人犯ともネーミングがついている俺を、無罪と言うのは難しいかもしれない。そもそも、もう裁判は俺が死刑と言うことで終ってしまった。このままだと俺は死刑で死んでしまうのは時間の問題だ。
 考えろ。何か言い方法はないのか。俺が死刑にならなくてもすむような、いい方法を・・。俺は、無意識に頭の中に逃亡と言う文字が頭をよぎった。逃亡してすぐつかまったら、死刑期日が少なくなるのは分かっている。だが、逃亡してなにか真犯人を見つけなければ俺の無罪は無い。
 「逃亡しかない」俺は心の中でそう呟いた。もう頭の中には、収容所の脱出計画を作っている。前回言ったように、牢に設置された防犯カメラは24時間俺を見張っている。脱出は難しい。まてよ、防犯カメラを逆に利用するんだ。ケガをしたように見せかけ、牢を開けてもらい、その隙に脱出する・・・。いや、無理だな。逃げたところで奥にいる、警察が俺を囲み捕まる。そして、死刑期日が短くなるのが落ちだ。だったら、火災でも起こすか。いや無理だ。火を起こせるような物もないし、そんな光景をみられたら真っ先に警察が駆けつけてくる。大体、収容所を脱出した例も無い。いや、完璧なはずが無い、ただ例がないだけだ。絶対何処か、見落としている部分がある。その部分を見つけるんだ。そうすれば、脱出は出来る。
 その時、車の音が外で聞えた。そして俺は小さな窓でその車を見た。車は、食事の材料を運ぶトラックだった。
「そういえば、外には防犯カメラが付いていなかったよな」俺は心の中でそう呟いた。外にはカメラが付いていないが、高い壁があり、さらに壁の端についているセンサーに当たったら警報ベルが鳴ってしまう。唯一外に出ることが出来る時間は、自由時間といって自分のお金で食べ物(果物やお菓子)が買える時間があるが、当然その時、外には沢山の警察がいる。やはり、外に出るなら夜しかない。
 ある時、俺はこの収容所では囚人達に労働をさせるために鉄パイプや、スパナ作業をやるところがあることに気付いた。そのスパナで、城壁を上るためのはしごを作ることが出来るかもしれない。
 俺の計算は早稲田の一流品だが、まず必要なのはやはり人手がいる。人手ぐらいは、なんとかなるだろう。この収容所には「でたい」と思う人は沢山いる。その中から、残り11ヶ月かけて有数のエリートな犯罪者を見つければいい。単に、罪が重いからといってその犯罪者がエリートではない。むしろ、銀行強盗のような泥棒やインターネット関係の犯罪者の方が良い。
それから一ヶ月がたち、俺の脱出計画は完成した。

 「計画は、完成した。これから、最も重要な人で探しだ」
自由時間になり、俺は外に出た。今すぐにでもこの城壁を登り脱出したいが、今はその時ではない。早稲田大学のIQと頭脳をふんだんに使って出来た俺の頭の中にある計画は完璧だ。
 刑務所内の囚人は俺の噂も大きいが、裏社会で生きる泥棒や悪質犯罪のした噂も大きい。結構エリートな犯罪者は噂により簡単に見つけられる。俺が目をつけた犯罪者は全部で4人いる。一人目は、熊谷銀二31歳。銀行強盗として名を知らした有名強盗。だが、信用していた仲間に裏切られ身元が分かり、逮捕された。二人目は、阿久津 義明28歳。インターネットのプロだ。昔は、偽造ホームページで詐欺をやっていたのだが、だんだんエスカレートして銀行を中心に活動し、お金を盗み始めた泥棒。3人目は木村 勇人29歳。詐欺のプロ。その手口は凄まじく俺の見つけた4人の中で一番お金を持っていた男だ。その手口はすごいが、お金のために何人もの女をとりこにした男だ。4人目は、村島 弥生18歳。爆弾娘と裏社会で言われた女。コンピューター関係も苦手で、全て爆発させている。頭脳は無いが、爆弾の技術はすごい。この4人を俺は目をつけた。
2005/04/23(Sat)18:20:09 公開 / ちゃーしゅうめん
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■作者からのメッセージ
なんとか、話をつなげました。
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