- 『鬱 (ショートショートショート)』 作者:Town Goose / ショート*2 ショート*2
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原稿用紙約4.2枚
午前12時、絶望は過去から続く。ふらつく体は、長年に言い聞かせた体は会社への道筋を綺麗になぞってゆく。
閑々 閑々 電車の音がやかましく響く
うるさいな
疲れたんだよ
総てが、在る事に。
鬱、陰、影
何でもいい、総てそんなモノばかりで嫌に成る。世界、総て気付かれるような矛盾だらけで、誰もが精一杯無視してる。
例えば
週休二日制、
有給休暇
ボーナス
ほら、これを現代の修正機に入れてみる
リストラ
サービス残業
減給
どれもイコールで結ばれるの、あははは
あは
あは
あは
あはははは…は
――――もう、限界だ…
いっそ、壊れてしまえばどれだけ楽になれただろうか。だが、家族はソレさえも許さなかった。
妻は言う
「会社を辞めるなんて何を言ってるの!?あなた一人の体じゃないんですからね!お金はどうするんですか、生活は!?退職金はもらえ…」
娘は
「どうでもいいけど、お小遣いは払ってよね…」
畜生、糞ったれ、俺はそういうのが嫌で会社を辞めたのに、ソレさえもわからないのか!
糞、糞、クソ、クソクソクソクソ、くそくそクソくそ糞くそクソくそ糞屎糞くそ!!!
◇
気付いたとき、手に包丁を持っていた、ぽたぽた落ちる朱液、白い絨毯は、赤…いや、どす黒く変色し、かぴかぴと黴みたいにひび割れている。
そして、床から生えるマネキンみたいな四つの腕と、四つの脚。趣味の悪いオブジェみたいだ。
…少し、楽になった
そのあと、会社員は完全に壊れた。楽、そう楽になった。
でもまだ、まだまだまだまだまだまだまだ、こんなの全然足りない、汚い物に満ち溢れている世界を全部壊してやろうと思った。でも、そんなこと出来る訳無いんだ。私はただのサラリーマン、ああ、今は単なる中年親父か…
だから、もっと単純な方法があったんだ。
とおくへいこう
がたんごとんがたんごとん
がたん がたんごとん がたん がたん
がたんごとん がたん
がたん ごとん
がたん ごとんごとん
恐怖は無かった、だって、今生きていることのほうが恐怖なんだから…
ぐちゃ
完
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■作者からのメッセージ
むぅ、眠さと疲れでとんでもない文章が…(汗 現代の疲れたおじさん達をかいてみたいな〜なんて思ってたら、とんでもなく訳の分からない文章に…あぁ、自分の文章力の無さを再認識、批評お願いいたします。