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『俺の初恋物語』 作者:今井詩鹿 / 未分類 未分類
全角1556文字
容量3112 bytes
原稿用紙約5.6枚
ある日のことだった・・・

それは雨の降る日曜日、ヤンキー上等の不良少年の俺は休みの日も他校との喧嘩がたえなかった。
そして、俺が喧嘩を終え街中をうろついていたときのことだった。

「傘も差さないでいると風邪ひくわよ」

いきなり目の前に俺と同じくらいの年の女が俺に傘をわたしたんだ。
「もう一本あるから」そういって彼女は姿を消した。
ここで俺の初恋が始まった・・・

第一話


「木村先輩!!」
「ん?高木か・・・」
学校へ行く途中、俺の子分でもある高木が話しかけてきた。
「朝からお目にかかれて光栄です!・・・また晴れてるのに傘ですか?」
「あ・・・まあな」
そう、この傘はあのときの・・・
あれから一週間が過ぎたけど、まだ彼女は現れない。だから、傘をかえせてなかった。
・・・というか顔は覚えてるんだけど、名前も住所もなーんにも彼女のことがわからない・・もう一度会いたい・・・あってこの傘をわたしたいという俺の願いははかなく散るのだろうか。

「なるほど。木村先輩はその女性に恋してしまったんですね!」
「ああ、そうなんだ・・・って!!何でわかりやがった!!?」
「だって今、全てしゃべってましたけど・・・」

あわてて、口を押さえても後の祭りだった。
「へー不良番長が恋に落ちたのか」
「赤桐(あかぎり)・・・」
俺たちの話を聞いて笑っている赤桐と言うのは他校の不良番長で、俺のライバルでもある男なのだ。
「お前みたいなのがほれる女なんてどーせ変な女なんだろ?」
「はっ、そんなこと言うのはお前が付き合ってた女に尻に引かれて挙句の果てに捨てられたかわいそーな過去があるからだろ?それに俺が惚れた女はヤマト撫子みたいな女性だ!

「!!っやんのかコラ!!」
「ああっ!?」
お互い、顔を見合わせて・・・
「先輩たち!!もうすぐ授業が始まりますよ!!」
「「ああ??」」
時計を見て、
「もうこんな時間か」
「この勝負はまた後ほどな」
そういって、それぞれの学校へと向かう。
俺たちは普通の不良とは違う。ちゃんと授業にも出てるし、学校には迷惑をかけていない。ただ、他校とは喧嘩というものをするが、それはお互いのストレスを発散するために行っているようなものだった。
家に事情があったり。学校で何かあったりしてるやつらが結構多い。

「あー気持ちいなぁ・・・」
「正座でお茶を両手にしながら言うと何かおじさんくさいですよ先輩」
「ああ??何か言ったか?」
「・・・いえ」
昼休み、屋上でいつものように高木と昼ごはんを食べていた。
「先輩!○○高校の人たちが果たし状を出してきましたよ?」
「あっそ。適当に10人ぐらい送り出しといて」
「わかりました」
俺たちの学校の不良グループは都内1強いと言われている。だから時々本物の不良校のやつ等から果たし状が来ることもある。

ーギィ・・・
「「?」」
「あ・・・ごめんなさい」
入って来たのは俺と同じ年3年の女だった。
「何か用?」
「あ・・・えっとちょっと妹が忘れ物しちゃって・・・」
「入れよ」
「あ・・・うん」
まあ、俺も一容喧嘩とかやってるから?あまり在校生からの印象は良くないみたいだし怖がられても無理はないけど・・・そのとぎれとぎれの言葉はやめてほしい。
「咲き、とっていいって」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「黒崎さん??」
「あ!いつかの人!!」
そういって入って来た妹は俺を指差す。
「ええええ!!先輩のことをいつかの人って!!?」
「咲き!!あんたいつの間にあの不良と知り合ってるのよ!!」
「え・・・と一週間前??」

会えないと思っていた人が今まさに目の前に!!
心臓が飛び出るくらいどきどきした。

ーもう死んでもいいかも・・・///

とか思ったり・・・

まためぐり合った人はニコニコと笑っていた。

2005/03/28(Mon)16:06:38 公開 / 今井詩鹿
■この作品の著作権は今井詩鹿さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
恋愛もの・・・?かな
まあ、とにかく続きます。
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