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『Four【読み切り】』 作者:新先何 / 未分類 未分類
全角1465文字
容量2930 bytes
原稿用紙約4.35枚
 その男は、一言で言えば異常者だ。
 風貌も男には失礼だが異常者だ。
 その異常者は人を何人も殺した、異常な理由で。

 事件の発端は雪の降る深夜4時、あるマンションで一人の男が殺されていた。よくある事件だ、ただ殺された男は身体に「4」と包丁かなにかの刃物でえぐられていたからよくある事件ではない。
 そしてその翌日また事件がおきた。先日の事件と同じで深夜『4』時別のマンションで一家全員殺されていた。家族の身体一つ一つにはまた『4』の形にえぐられていた。
 その事件をきっかけに警察で捜査本部が作られた。
 それから、立て続けに十件も同じ様な事件が起き、テレビでは我々警察の無能さを報道して、実際我々は犯人の手がかりすらつかめてなかった。
 しかし、収穫はあった。三回目の捜査会議である刑事が被害者の関連性を見つけたのだ。
「被害者3人の名前には『4』という数字が入っています。それに3人の死亡推定時刻は『4』時。異常のことから犯人は『4』という数字になにか執着してるものと思われます」
 そう指摘された我々捜査官は、難しいクイズの答がわかったときみたいに「ああ」と感嘆の声をあげた。
 彼の言った通り次からでてくる事件の被害者の名前には『4』が入っていた。
 だがある日犯人が判明した。

「名前と年齢と職業は?」
「……」
 目の前に座っている男は血の臭いがする全身黒タイツを着てうつむいていた。
「日下部四郎、42歳、数学者」
 やっと口を開いたと思ったら、またすぐに下を向き無言を繰り返す。
「単刀直入に聞くが、動機は?」
 私は口調を強めて睨みつけてみた。
「4が憎いから」
「なんで?」
「4って『し』と読むでしょう」
 理由になってない様な理由を手元の書類に書き込む。なぜこういうめんどくさい仕事を俺に任すのだろうか。
「それだけか?」
 静寂の後男は語り始めた、異常な動機を。
「私の誕生日は四月四日でね、生まれた頃から『4』という数字がまとわりついてた。小学校に上がってすぐ『4』のせいで虐められた。出席番号は四番で、おまけに名前まで四郎だ。そのせいで周りのやつらからは死神といわれ、毎日仲間外れだ。そのころから『4』が憎くなってきた。中学に上がっても同じ理由で三年間虐められた、高校もそうだ。そんな私が数学者を目指そうと思ったのも何故かはわからない、もしかしたら数字のある環境なら大丈夫なのかもしれないと思ったんだね。だから高校を卒業したら数学の研究に没頭した。ある日ね、ちょっとした事故にあい病院に入院したんだ。五階の個室で病気の快復を待っていた。しかし病院の五階とは、実際四階であるのを知っているかい。病院に四階は無いんだ。理由は不吉だから、そういう施設は多いんだよ。それである日思いついたんだ、『4』を消そうって。それからはスムーズだったな、四のつく名前を探しては殺していった。黒タイツは動きやすいし闇の中にまぎれやすいからだよ。そして何人か殺して気づいたんだ、私の生活がなんの変化も無いことをね。それで今日自首しにきたわけだよ」
 言い終わったのを聞くと私は日下部の肩を叩き部屋の外へ連れてった。

 死刑の宣告を受けた日下部は何処か笑っていた。すくなくとも私にはそう見えた、この宣告を受けた時、偶然だと思うが壁にかかっている時計は4時44分を示していた。

 そのあと、俺は仕事の合間に文庫本を読んでいた。読み始めたばかりでページがドンドン進む。
 しかし途中でなにか妙な憎悪感を感じた。
 ページは4ページめで止まっているままだ。
2005/02/25(Fri)19:06:53 公開 / 新先何
■この作品の著作権は新先何さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
短いですが、ミステリチックなものを書いてみました。
突っ込みどころ満載ですが、自分的にはいいできで、結構気に入ってます。
皆様、御感想または御指摘お願いします。
以上新先した。
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