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『〜自分〜』 作者:noe / 未分類 未分類
全角774.5文字
容量1549 bytes
原稿用紙約2.85枚
朝――――目が覚めると問いかけた。
「わたし、どんな人間だっけ?」
朝食を食べる私を尻目に母と父、弟の日常が流れはじめる。
(わたし…どんなだった?)
「早く食べなさい!電車に乗り遅れるよ!」
母がわたしを見もせずに言う。
どう返したらいいのか分からない。
「わかった。」「うるさい。」「…・。」
どう反応すればいいの?
自分を取り戻せないまま「いってきます。」とだけ言って
わたしは駅へと歩き出した。


〜自分〜


 「ねぇ、きょうさぁ、ぜったぃ当たるんだよねぇ。」
「あぁ、昨日言われてたしねぇ。アイツまぢでウザい!」
すぐ隣で茶髪の女の子2人組みが喋っている。
先生の悪口らしい。
「寒いね〜。なんかさぁ、背中の肉震えない?」
「それわかる!頭とかも痛くなんない?」
「あ〜、なるなる!冬ってヤダよねぇ〜。」
他の子達も話している。
うるさいな…。
わたしはドアのすぐ側にたって外の景色を見た。
いつも通りの景色。違っているのはわたしだけ・・?
「おっはよ!」
きゅうに肩を叩かれる。
「えっ?」振り返るとそこには(多分)友達のオオムラがいた。
「おはょ…。」なんだか少しだけ自分を取り戻した感じがした。
「きょうさぁ、お昼食べるの教室にしよ?廊下さむいじゃん。」
「そだね。」オオムラ(本名大村美江)はクラスにいる一人だけの喋り相手。オオムラにとってもわたしが唯一の喋る相手。
たまに、他に友達できたらわたしとは話さなくなるかも。っておもったりもする。
他愛のない話をしばらくしている内に電車が止まり、学校へと歩き出した私達。口は動いているのに何を話しているんだろう?
耳が冷たくなって頭が痛い。オオムラが早口で話しかけてくる。
どう返せば?と思っているのに心にもない言葉が代弁してわたしを助けている。
まだ、わたしがどんなだったかわかってこない。
わたしって、なんだっけ?
2005/01/22(Sat)20:18:15 公開 / noe
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■作者からのメッセージ
この話しはわたしの話しなんです。
前に自分を創りすぎて本当はどんな性格だったかわからなったことがあります。
これからも続きますのでよろしくお願いします。
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