オリジナル小説 投稿掲示板『登竜門』へようこそ! ... 創作小説投稿/小説掲示板

 誤動作・不具合に気付いた際には管理板『バグ報告スレッド』へご一報お願い致します。

 システム拡張変更予定(感想書き込みできませんが、作品探したり読むのは早いかと)。
 全作品から原稿枚数順表示や、 評価(ポイント)合計順コメント数順ができます。
 利用者の方々に支えられて開設から10年、これまでで5400件以上の作品。作品の為にもシステムメンテ等して参ります。

 縦書きビューワがNoto Serif JP対応になりました(Androidスマホ対応)。是非「[縦] 」から読んでください。by 運営者:紅堂幹人(@MikitoKudow) Facebook

-20031231 -20040229 -20040430 -20040530 -20040731
-20040930 -20041130 -20050115 -20050315 -20050430
-20050615 -20050731 -20050915 -20051115 -20060120
-20060331 -20060430 -20060630 -20061231 -20070615
-20071031 -20080130 -20080730 -20081130 -20091031
-20100301 -20100831 -20110331 -20120331 -girls_compilation
-completed_01 -completed_02 -completed_03 -completed_04 -incomp_01
-incomp_02 -現行ログ
メニュー
お知らせ・概要など
必読【利用規約】
クッキー環境設定
RSS 1.0 feed
Atom 1.0 feed
リレー小説板β
雑談掲示板
討論・管理掲示板
サポートツール

『君の賛歌』 作者:龍ヶ崎智也 / 未分類 未分類
全角1013.5文字
容量2027 bytes
原稿用紙約3.95枚
君は僕と暮らしていた。
君は目が覚めると、とりあえず隣に寝てる僕を起こす。
ゆすったり、たたいたり、大声を出す。
やっと僕が目を覚ましたら、君はコーヒーをくれと言う。
コーヒーメーカーで2人分のコーヒーを落とす。
ガラスのティーカップに注いであげると、
君は台所からチョコシロップを持ってきてコーヒーに入れて飲む。
僕はブラック派。君はチョコ派だった。
君の髪型はロングヘアーで前髪は眉の上できっかり揃って切られてた。
そして右半分は金色、左半分は緑色だった。
君はブラックのカラーコンタクトをしてた。
目が大きく見えるんだ、と君は言っていた。
君の着てる服は毎日違った。でも毎日派手だった。
お気に入りは孔雀の羽で作られたコートだった。
あれはホワホワしてて僕も好きだった。
君はパチンコが好きだった。
君がパチンコで負けるところは一度も見たことがなかった。
そしていつも帰ってくるときは両手いっぱいにウサギのぬいぐるみを持って帰ってきた。
君は葉巻を吸っていた。一本300円とかのだ。
君は家事が好きだった。特に料理と掃除はプロ級だった。
君はお菓子作りが好きだった。
バレンタインデーには1ヶ月でも食べきれない量のチョコをくれて、
君が半分以上自分で食べていた。
君には親がいなかった。
だから親のいない僕に心を開いてくれた。
君は強かった。
泣いたり弱音を吐くことなどほとんどなかった。
でも一度、僕が君にプロポーズしたときは、
街の真ん中で大声をあげて泣き喚いた。
君は妊娠した。
とても喜んだ。名前は絶対に「時雨之介」がいいと言った。
君は流産した。
その時君は涙も流して生まれてこれなかった子に謝っていた。
君はしゃべらなくなった。
いつも外ばかり眺めるようになった。
何ヶ月も、何ヶ月も僕らは会話をしなかった。
君は死んだ。
朝起きたら風呂場で手首を切っていた。
君は燃えた。
骨だけを残して全部燃えた。
君の書いた手紙を見つけた。
「あなたに出会えた事を、あなたが私を愛してくれたことを、
永遠に忘れない。」
と、英語で書いてあった。
君は最後まで君だった。
君の一生はいつでも君らしかった。


5年後、君にそっくりな男の子を見た。
行動がまるでうりふたつだった。


名前は「時雨之介」



時雨之介は君なのかい?
僕は時雨之介に会うためにいつも公園に行っている。


僕は思う。
終わった恋を一生ひきずり続ける人生だって悪くないじゃない。
君もきっとそういう。


2005/01/09(Sun)05:32:51 公開 / 龍ヶ崎智也
■この作品の著作権は龍ヶ崎智也さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
作者からのメッセージはありません。
この作品に対する感想 - 昇順
感想記事の投稿は現在ありません。
名前 E-Mail 文章感想 簡易感想
簡易感想をラジオボタンで選択した場合、コメント欄の本文は無視され、選んだ定型文(0pt)が投稿されます。

この作品の投稿者 及び 運営スタッフ用編集口
スタッフ用:
投稿者用: 編集 削除