オリジナル小説 投稿掲示板『登竜門』へようこそ! ... 創作小説投稿/小説掲示板

 誤動作・不具合に気付いた際には管理板『バグ報告スレッド』へご一報お願い致します。

 システム拡張変更予定(感想書き込みできませんが、作品探したり読むのは早いかと)。
 全作品から原稿枚数順表示や、 評価(ポイント)合計順コメント数順ができます。
 利用者の方々に支えられて開設から10年、これまでで5400件以上の作品。作品の為にもシステムメンテ等して参ります。

 縦書きビューワがNoto Serif JP対応になりました(Androidスマホ対応)。是非「[縦] 」から読んでください。by 運営者:紅堂幹人(@MikitoKudow) Facebook

-20031231 -20040229 -20040430 -20040530 -20040731
-20040930 -20041130 -20050115 -20050315 -20050430
-20050615 -20050731 -20050915 -20051115 -20060120
-20060331 -20060430 -20060630 -20061231 -20070615
-20071031 -20080130 -20080730 -20081130 -20091031
-20100301 -20100831 -20110331 -20120331 -girls_compilation
-completed_01 -completed_02 -completed_03 -completed_04 -incomp_01
-incomp_02 -現行ログ
メニュー
お知らせ・概要など
必読【利用規約】
クッキー環境設定
RSS 1.0 feed
Atom 1.0 feed
リレー小説板β
雑談掲示板
討論・管理掲示板
サポートツール

『哀しき恋愛事情1』 作者:早川 ナオ / 未分類 未分類
全角1245.5文字
容量2491 bytes
原稿用紙約4.4枚
 
 授業は暇だった。
 先生が熱弁しているのは、日本の社会について。
 窓側の席はある意味ラッキーだった。
 青い海が視界いっぱいに広がり、空も無限に広がっている。
 あと半年ぐらいで、社会に荒波に飲まれる恐怖をまだ知らず、仲間達はワイワイと騒いでいる。鼻で笑っているのもいいが、俺もどうやら将来に不安を感じているらしい。
 不景気だな、とぼそり呟いて、今の状況とは全く関係のない記憶が脳裏に呼び起こされた。
 なんだろうな。
 最近イイことないなと思ったら、俺は幼い頃からそんなものに恵まれていない気がした。
 とくに恋愛に関しては。
 18歳になっても、まともな恋愛はしていない気がする。
 最初の彼女はどんな子だっけ? 
 俺は目を閉じた。

 1『本日はお日柄もよく』――

 本日はお日柄もよく、俺はのんびりと約束の地へと向かう。
 もうとっくに待ち合わせ時間を過ぎているのに、慌てない俺。
 夏の日差しは今日も最高潮に暑い。走れば汗を掻く。乾けば臭いし、相手にも不快感っていうもんを与える。
 まぁ、寝過ごした俺も悪いのだが、こんな朝早くに会おうという彼女も悪いのだから。
 愛する彼女を見つけて、まずは大きく手を振って朝の挨拶。
 軽いビンタを味わい、そして歩く。
「今日はどこに行くんだ?」
 欠伸が出そうで必死に口を閉じた。
「今日は何の日だと思う?」
 クイズは苦手さ。冷房がある室内ならまだしも、こんな暑い外では、ハムスターは元気よく回し車の中を走らない。
 俺はついさっき起きたばかりで、ハムスターより頭の回転が悪いかもしれない。考えるふりをして、じつは腹が減っている。
「……わからん」
 がっくり肩を落とすと、彼女は笑った。
「今日はあなたとのお別れの日よ。もしかして忘れてる?」
 寝ぼけ眼を覗き込む彼女が、不思議そうにこちらをみる。
「……最後?」
 あの夜は全部夢だと思って片付けていた。だけど、彼女ときのうの最後に交わした会話を呼び起こすと、ほんと夢みたいだ。
『別れましょう』
 原因は浮気だったかな。わからん。
 俺がのんびり屋だから。頼りない男だから。理由はもうどうだっていい。
 最後に彼女を抱きしめて、そこで終わろう。寝ぼけている間は、もう記憶には残らない。
「……そうだな。よし、別れよう」
 彼女をきつく抱きしめて終わり。
 朝早く呼び出したのは、彼女が今日遠くの街へ引っ越すからだ。
 もちろん小学生のガキが、遠距離恋愛などする我慢強さなど持っておらず、俺は彼女と別れた。
 キスもその後の進展もなく、ただ抱きしめて終わり。涙は忘れた。
 すべては寝ぼけてて、記憶は曖昧。
 彼女がどこの誰だったか、トラックが走り去ってもわからないでいる俺。

 
 瞬間的に目を開けた。
 これが最初の彼女、らしい。
 俺が覚えていなくても、頭の隅にはこびりついていたんだな。
 あの時のあの子は、一体どこに引っ越したのかな?
 教室の雑音は、チャイムが鳴るまで静まりそうにない。
 
 続く。
 
 
 
2004/11/07(Sun)16:17:39 公開 / 早川 ナオ
■この作品の著作権は早川 ナオさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 初めまして。早川ナオと申します。
 まだまだ未熟ですがよろしくおねがいします。
この作品に対する感想 - 昇順
感想記事の投稿は現在ありません。
名前 E-Mail 文章感想 簡易感想
簡易感想をラジオボタンで選択した場合、コメント欄の本文は無視され、選んだ定型文(0pt)が投稿されます。

この作品の投稿者 及び 運営スタッフ用編集口
スタッフ用:
投稿者用: 編集 削除