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『サイコ 前編』 作者:ぽぽん / 未分類 未分類
全角978文字
容量1956 bytes
原稿用紙約3.15枚


 いつからだろうか・・、人の考えていることが分かり始めたのは・・。
 いつからだろうか・・、強く念じたことが起こり始めたのは・・。




 私は今年で5年目となる警察官だ。ここの人たちは私を「 サイコ 」と呼ぶ。こんな不思議な力があるばかりに・・。私はこんな力なんか欲しくなかった。
 ある日、この生活に耐え切れなくなり自殺を考えた。自殺の名所と呼ばれる「崖」へ向かった。とても険しい山道だった。しかし全く疲れなどない。これもあの力だと思うと、自然と歩くスピードは速まった。

 そしてついた。そこは自殺の名所とは思えないぐらい綺麗だった。崖の横のほうに少し若い男がいた。自殺するのかと思い尋ねた。
 
 男も自殺するつもりだったらしいが、恐くなりやめたらしい。私は今までのこと、自分のことばかり気を晴らすかのようにしゃべった。今思うとどうかしていた。この男に自分のことをいくら話してもどうせ死ぬのだから。

 そうして話にもけりがつき、本当に自殺をしようとした。が、今まで話を聞くだけ聞いて何もしゃべらなかった男がふとつぶやいた。

 今となっても覚えている。あの男の一つ一つの言葉を。
男は自分のことを「 サブ 」と名乗った。もちろんこれはあだ名だと分かったが、あえて本当の名前を聞かないことにした。そしてもう一つ私は知った、
 
  彼にも私と同じ力があると。

 自然と私の心の中で 不思議さ と うれしさ が芽生えた。

そのあと、会話らしい会話をしばらくした。私には自然と彼の顔に活気が出てきているのが分かった。こんなに人と会話をしたのは久しぶりだった。とてもうれしかった。そして自殺をやめた。


 しばらくして私は、警察を辞めた。同僚たちはいきなりのことだったのでとても心配をしていた。しかしその心は全く逆、嬉しいと思っているばかりだった。私はばかばかしくなり、他の人たちには目もくれず速やかに警察署をあとにした。

 家に帰ると、サブがいた。私は驚き腰を抜かしてしまった。役一週間ぶりだったので、積もる話や疑問をいろいろと会話の中心として話した。

 私は馬鹿みたいに話した。そうしてサブがすっとあることを言ってきた。

 それを言われた時もうとてもうれしかった。普通なら断ると思うが、私はすぐに答えを言い、サブも嬉しがっていた。


  それは「結婚」のことだった。
2004/09/04(Sat)13:37:41 公開 / ぽぽん
■この作品の著作権はぽぽんさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 ラブっぽいですが、ん〜微妙ですね。
今回は一切「 」を使いません。けっこう珍しいかも知れません(?)
 最後はどうなるのかな〜とすごーく気楽にみてやってくださいまし。。
 ご感想などありましたらよろしくお願いします。。。
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