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『喋るオウム no.1〜End』 作者:髪の間に間に / 未分類 未分類
全角14004文字
容量28008 bytes
原稿用紙約44.75枚

貴方は生きているのですか?





     喋るオウム  no.1




「私の家のオウムは喋るんです」
 カシは会社帰りスーツ姿のまま皆で飲んでいるときに私にそう言った。ちなみに私達の仕事はOLだ。カシとは私の会社の後輩である、天然なのか計算なのか分からないシュールな乗りが無性に好きなのである。
 私はオウムが喋るのは当たり前だろうと反論すると、周りに流されやすく滅多に逆らう事のない彼女が珍しく言い返してきたので、崖っぷちでたそがれている時にいきなり背後から全力タックルをかまされる位ビックリしただろうと思う。
 カシの言うにはそのオウムは賢くて会話もできるし色々な芸も出来るらしい。
 そんな事を言われると見てみたくなってしまうこの私。それは是非とも見てみたいと言うと樫は家が近いので行きましょうよと誘ってきた。勿論即移動だ。
 皆には挨拶もそこそこにタクシーに乗り、カシの住むアパートへと向かった。確かに近かった、5分くらいで到着したのだ。
 中々良い大きなアパートで様々な所に防犯カメラ等犯罪対策が見られた、エレベーターの中でそんな事を考えながら防犯カメラを見ていると扉が開いた。
「カシ、ここ何階?」
「あ、確か6階です。 住んでます、902号室」
「いいとこ住んでんじゃない。眺めいいでしょ」
 カシは照れたように笑った。何か、平和だなって思った。案内します、と私の先を歩き、私はそれについて歩いている時になぜか、一瞬だけ意識が遠ざかった気がした。
『902 佐取 樫』と書かれた表札の前、カシが鍵をスーツの内ポケットから取り出すと手際よく足元に二つ、ドアノブに一つの鍵穴に差込み錠を開ける。にこり、とカシが笑って扉を開けた。
「ようこそ、私の世界へ」
「侵入したる」
 私も笑って言った。カシが靴を脱ぎ中に入る、私もそれに続いた。
 カシが入った正面にある扉を開けたときだった。声が聞こえてきたのだ。
「お帰り、今日は遅かったね。飲み会でもあったの?」
 その声は動物が発するカタカナな声ではなかった。明らかに感情の込められた、人間の声なのだ。
「ただいま〜、計画が結構成功したから打ち上げ。今日は先輩連れてきたの、顔見せして」
 驚いている私を無視してカシは『何か』と話をする。バサバサバサ、羽ばたく音とともにカシの肩に一羽の鮮やかな赤や緑が美しい鳥が着地した。
 間違いなく、オウムだ。しかし、どこか引っ掛かる。明らかにこのオウムは人間らし過ぎる、しかし、人間ではなくてオウムなのだ。優雅な動作でそのオウムは私に一礼をした。
「初めまして、私はこのとおりオウムですが飼い主である佐取カシによって名前も付けていただき現在は佐取ハヤシという名前を名乗っております」
 丁寧な言葉でオウムが自己紹介をする。やはり人間の声だ。声だけでなく、雰囲気も少し違和感があるものの人間に近い。
「あ、初めまして。高島カイです、カシの会社で経営部門の部長をやってます。よろしく」
 反射でつい挨拶を返してしまった。これだから営業周りは。
 気が付けばカシがふふん、という勝ち誇った表情で私の反応を待っていた。負けたよ、完敗さ。確かに喋るオウムさ。
「カシ、負けたよ。どうやってしつけたんだ?」
「私、躾なんてしてませんよ」
 当たり前のようにカシが言ってのけるが、それは本当だろうか。
「じゃあ前どこかに飼われてたとか?」
「いいえ、私はどこで生まれたかも知れない野鳥で猫に追い掛け回されていたのを助けていただいたのが始まりでした」
「本当?」
「ええ、私は鳥ですが嘘は嫌いですので」
「あ、先輩立ち話もなんですから中に入ってください。酔った後の紅茶は美味いですよ」
 ペットボトルですけど、とカシが付け足す。私は促されるまま中々広く四角い部屋に入った、丸テーブルがあり椅子が囲むように3個、右奥の方にはキッチンがあるようだ。カシがそっちの方へと向かう。
 私の酔いはもう既に冷めていた。いつのまにか丸テーブルの真ん中に陣取っているオウムを勝手に椅子に座り観察する。オウムが訝しがったのかこちらを向く。
「何か?」
 うん、間違いない。私の考えは当たっていると思う。
「あなた、一度死んだでしょう」
 私とオウムの視線が交わる。長い沈黙、しかし実際には4秒くらいだったかもしれない。
「やっと分かってくれる人が出来た」
 オウムは、人間としてそう言った。
 部屋の奥からカシが戻ってくる。オウムは、オウムに戻った。




        No.2   俺は生きているのだろうか



 またいつか、オウムと話をしたい。
 昨日は結局ちょっと紅茶をご馳走になってから帰ってしまっただけ。オウムの正体は掴めなかった、でも一つ、分かったことはある。あれは、ただのオウムなどではない。
 私は異様に霊感とかいうものが強いらしい。知らない人に声を掛けられたので頭を下げたら友達に電波ちゃんかと思われたり、近所に住んでいると思っていて挨拶をしていた人が生きていなかったり、友達とカラオケに行くと誰も入れた覚えの無い曲が入っていたり、具合の悪い友達の背に何か乗っているのを見たり、それをグーで殴ると友達が元気になったり、とにかく例を挙げたらビックリするくらいキリが無い。
「ただいま〜」
 今日も休日出勤で会社の仕事を終え、私の家の玄関を開ける。そういえばカシが一戸建てっていいなぁ、と羨ましがっていたな。しかし父が買ってくれた物だから申し訳なくてちょっと使いにくいのだ。
「おかえりなさい」
 今日も私を迎える柔らかい女の声、私はその声に随分と助けられる。
「お風呂沸かしといたよ、それとも先にご飯食べる?」
「えぇと、先に飯食う」
 玄関で靴を脱ぎ入ってすぐ右手にある扉を開ける。広い対面式のダイニングキッチン、黒いテーブル、そしてテーブルに沿ってL字型に黒いソファーが二つ、48型プラズマテレビが一つ、私の憩いの場所だ。
 私を迎えたエプロンをつけた声の主がキッチンで何かを炒めている。彼女は栗林ナツキという、私とは10年来の付き合いだ。お姉さん系の清純派って感じで家事も出来る性格もいい、まさに嫁の理想像だ。今現在独身男性の皆様、嫁をとるのなら彼女のような人を推します。顔が良いだけじゃ駄目、ゼッタイ。
 軽く息を吐きながらソファーに倒れるように座り、スーツの上を脱ぎ私の隣に置く。気づくともう目の前に料理が展開されていた。
「今日のご飯はドリア?」
「野菜炒め作ったんだからちゃんと食物繊維とりなさいよ」
 フライパン等を洗い始めた彼女が少々大きな声で私に注意をする。御免なさいね私はバリバリの偏食家ですよ、治す気はございません。
 夕飯を頬張りながら今日は早く寝ようと考える。明日、カシに言ってみよう。オウムに会わせてくれ、と。

 あまりにも唐突な展開だった。夜10時30分、さぁ今日の仕事も終わりだという時にカシが慌てて私の机に飛んできたのだ。それは私がカシに声を掛けようかなと思ったころ。
「先輩! 私のお父さんが脳梗塞で倒れたっていうので私ダッシュで帰ります! あの、オウムの世話お願いしますから! ごめんなさい!」
「え、おい、カシ。人に軽々しく家の鍵を」
 カシは私の机の上に招き猫のキーホルダーのついた何本かの鍵を置くと、私の言葉も聞かずにダッシュで帰っていた。確か彼女の実家は青森だった気がする。
 カシの父親は大丈夫だろうか? それを数分考えてから、気付いた。
『オウムの世話お願いしますから』
 とてつもなく不謹慎だがこれは又と無いチャンスではないか。私は急ぎ会社を後にした。

 『902 佐取 樫』
 私は見覚えのある扉の前で立ち止まり、カシから預かった鍵を取り出してそれぞれの鍵穴に勘で鍵を差し込む。これが中々上手く行かなくて5分ほど時間がかかってしまった。
 扉が、開く。
「お帰り。今日は早かったね、何かあったの?」
 オウムの声、私があの時聞いた人間の声ではない、オウムの声。
「存分にあったようだ」
 私が答えて靴を脱ぎ、正面にある扉を開ける。バサバサバサ、羽音と共にオウムが現れる、オウムは未だオウムのままだ。
「何があったのですか?」
「カシの父親が脳梗塞で倒れたらしい。私は世話を頼まれたから来たんだけど、家に連れてった方が良いよねぇ」
「脳梗塞ですか。大事無いといいのですが……」
「とりあえず、車は下に止めてあるから、今から行くよ」
「はい」
 言うとオウムは素直に従う。やけにあっさりとしているな、動物なんてそんなものなのか?

 愛用車、黒のエスティマ、通称『労働21号』の中、私は運転しながら助手席に座るオウムの本心を探ろうと試みた。
「この前、私は言ったわね。あなた、一度死んだって」
「はい」
 あっさりとした返事、一気にオウムは人間へと変貌する。姿形の問題ではない、確かにオウムは人間へとなった。
「何で分かったんですか?」
「私、霊感強いのよ。今も、気付かない? 後ろの窓ガラスに手首だけがくっついてるわ」
「またまた」
 オウムは冗談ととったようだが、これも本当だ。バラバラ殺人が今通っている道の近くであったらしい。いつもここを通る時はこの手首と出会う。
「で、あなたでしょう」
「何がですか」
「嘘を吐かなくてもいいよ、私もよく吐くし」
 一呼吸、ゆっくり、ゆっくりと一呼吸、思いっきり息を吸って吐く。
「あなた、父親が脳梗塞だと彼女に電話を掛けたでしょう」
 オウムが、ゆっくりと、ゆっくりと深呼吸すると、答えた。
「…そうです」
 私の考えは、全て当たっているのだろう。




     No.3  青い争い静かな世界



「ただいま〜」
「おかえりなさい」
 いつものように私を迎える柔らかいナツキの声、私は肩にオウムを乗せたまま靴を脱ぎ我が家に足を踏み入れ、憩いの場へと向かう。
「今日はご飯、お風呂どっちにするの?」
「ご飯、あと、今日はお客さん」
 そう言いながら憩いの世界への扉を開け、ソファーにゆっくりと座る。オウムは肩に乗せたままだ。結局、私の問い掛けに答えてから一言も喋っていない。それはオウムに相応しない静かなものだった。
「あら、どちらさま」
 ナツキがタオルで手を拭きながらこちらへ急いだ様子でやってきて、私の姿を見ると目を見開いて停止する。電源をOFFにしたように、全く動かないで停止した。
 ……ナツキが停止した状態で4分が経過した。その間私もどうすれば良いか分からず、動かなかった。オウムも同様だろう。
 この静かな空間で、やっとナツキが口を開いた。
「カイさん、鳥使いか何かに転職したんですか」
 すんごい真面目な顔でそう言われたもんだから、私はもう爆笑するしかなかった。オウムも弾けた様に人間の笑い声で笑った。
 ナツキはようやく気付いたようだ。人と話すのが好きな彼女はいつも居る私以外の誰かが家に来ると妙にテンションが高くなったりする。今も、声が弾んでいる。
「そうですか。そのオウムの人は、一度死んだんですか」
 オウムはハッとしたようにナツキに顔を向け、私の肩から離れテーブルに着地する。
「なぜ分かったのですか」
「私も、そうだもの」
 笑って言ったナツキの一言に、オウムは何も反応できなかった。恐らく頭の中で色々なものが渦巻いて処理できていないのだろう。仕方ない、私が説明してやるとしよう。
「あのね、ナツキは元々私の付き人でね。死んだんだ、私の代わりに。漫画みたいに私の身代わりなって、拳銃の弾でね。で、葬式の日、お焼香を上げて帰ろうって時に会ったんだ、今のナツキに」
「あの、幽霊だったのか! と驚くよりも私はカイさんの家庭がどうなっているのかが気になってしまう」
 私は微笑むだけで答えなかった。どうやらオウムは軽口を叩く程度に落ち着いたきたようだ。
「さて、今度はあなたに教えてもらわないとね。あなたはどんな人だった?」
「あなた達は謎だらけですが、まぁ気にしません。私は…」
 オウムが話すには名前は原口タキ、性別は男、年齢は27職業は大工、交通事故で死亡したという。気付けば自分はオウムになっていたとも話した。
 私はそこんとこ少し説明してやるとした。
「人間は死んだら何になると思う?」
「突然ですね。私にはわかりません」
「私が考えるに、人間は死ぬと原子よりも小さい『何か』になり、再生まで世界をうろうろする。簡単に言うと転生ね。そして、たまに、本当にたまに自分と他の生物の『何か』が反応しちゃう事があって、その他の生物より『何か』の数が大きい場合、自分と他の生物の『何か』が入れ替わりになってしまう」
「え、じゃあ彼女も」
 オウム、いや、原口はナツキを向いてそう言う。
「いえ、私は誰にも。聞きませんでした? カイさん霊感が物凄いんですよ。で、私が見えて、その事をカイさんはお父さんに言ったらしいんですよ。あ、お父さんってカイさんのですよ。そしたら、そのお父さんも霊感強いらしくてその『何か』が最も強く作用する所に家を建ててもらって」
「一体どういう家庭…」
「ヤの付く自由業です☆」
 ナツキは笑顔で、なぜかとても嬉しそうにそう言った。あんまり公言しないで欲しいのだが、ナツキはそれに誇りを持っているらしい。
 ふぅ、と一度息を吐き、久々に長く喋った口を休ませる。しかし、そう長くも休ませられない。
「…今日、言いたい事があってあんな事をしました」
「だろうね。脳梗塞で倒れるっていくらカイの母親の声真似したって、電話なりすればすぐにばれるし、短い時間ですむこったろうと思ったよ」
「はい。私は、成仏したいんです」
「はい?」
 予想外の言動に私はうろたえて変な声を出した。
 オウムの姿とは言え、人間の意識があるのだ。なぜ成仏したいのか? 私には理解不能だ。
「何で成仏したいんだ」



     No.4 草を掻き分け次へと歩む、茨に体を蝕まれながら



 オウムは、なぜだか分からないという感じで私に問い掛ける。
「え? 何でですか?」
「何でって。あなた、成仏するって事は消えちゃうってことだよ。確かにそんな姿だけど人間の意識があるじゃない」
「別に消えてもいいんですけども」
 飄々と語るオウムは以前嘘は嫌いと語った通りに本気な声色だった。なぜだ? このオウムは自分が消えてしまうのが怖くないのか? 恐くないのか? 私は怖い、恐い。
「何で? こわくないの?」
「当たり前でしょう。あなたが言う『何か』は様々な所をさまよいながら存在するんですよね? という事は成仏したらその『何か』になって生き延び続けるのでしょう?」
「そんなの正確には分からないよ」
 私がそう言った時、とてつもない音が玄関の方から聞こえた。バタン! というレベルではない、マネキン人形を思いっきり車で撥ねたような音、それとほぼ同時に私の知る声が聞こえて来た。
「先輩! どういう事ですか! 実家に確認の電話を掛けたらお父さんはぴんぴんしててそれに驚いて取りあえず家に帰ったら鍵しまってるし大家さんに無理して頼んで開けてもらって部屋に入ったら『全ては高島カイに聞け』って書置きがあるしもう何がなんだかちんぷんかんぷんのさっぱりでもう本当にどうしようどうしようって無性に不安になりながらタクシーに乗ってぎりぎり覚えてた先輩の家に着いたら結構お金かかってるしふざけてるとしか言いようがないこの展開をどうしろと言うんですか!」
「とりあえず落ち着け」
「落ち着けるわけが……」
「あ、平清盛だ」
「えっ! どこ? ファンなんです!」
 早口でまくしたてながらカシが我が家に上がりこんでくる。私は疲れたのでソファーに座って動かなかったが。
 今までに私が聞いた中で彼女が一気にこんなに喋ったのも初めてだ。恐らく頭の回転が追いつかないのだろう。それにしても、『全ては高島カイに聞け』とは一体誰が。
 そこまで思って今テーブルの上に乗っているオウムが何やら視線を寄越しているのに気付いた。オウムの姿でよく字が書けたもんだ。何とか平清盛で気をまぎらわせて落ち着かせる事が出来たようだが、呆気にとられて立ち尽くすナツキに気付かず、荒い息を吐きながらカシはどすっと私の横に座る。
「嘘かよ……」
「そう気を落とさないで。そして、落ち着いて聞いて」
 私は事の顛末を話そうとしたが、オウムの、いや、原口タキの言葉に遮られてしまった。
「初めまして、私は原口タキといいます。27歳男で大工をやっていました」
「ハヤ、何言ってんの?」
 原口は少し間を作って、ゆっくりと、その言葉が少しでも分かりやすく通じるようにと思ってだろう。ゆっくりと、緩慢に言葉を発っする。
「私はオウムではありません。元人間です」
 その言葉を受けとめて、カシは静かに笑ったようだ。
 そして、誰も、恐らく推理小説を読み慣れた人でも、世界の神でも、本当に誰も予測できないような一言がカシの口から飛び出した。

「知ってました。ずっと拾ったときから」

 沈黙
 沈黙
 静寂
 静寂
 音の無い無音領域がここに生まれた。一般的に心霊現象と呼ばれる無音領域、誰も、口を開かなかった。
 沈黙
 静寂
 冷蔵庫のウィーンって音だけが聞こえた。
 沈黙、そして静寂。
 そして、それを私が破った。
「どういう事だ?」
 何の捻りも無い一言、でも今はそれしか言えなかった。
「私、霊感とか無いんですけど人の雰囲気が、その人のシルエットみたいなものが感じられるんですよ」
「それだけでですか」
 原口が半ば呆れた。と言うように首を人間の動きでこきっこきっと動かし、溜め息を吐き出しながら呟く。
「だから目の前で着替えや風呂上りバスタオル一枚とかが無かったのか……」
「焼き鳥にするよ」「ミディアムだよ」
 私とカシの恐らく本気だろう原口に対する突込みで少しはその場が和んだ。場の空気を変えるため、そういうチャンスが欲しかったので見事に息のそろった突っ込みになったのだ。
「なるほど、だから気付いたのか」
「はい、最初は気付かなかったんですけど」
「よく気付いたな」
 今度は、私が恐らく推理小説を読み慣れた人でも、世界の神でも、本当に予測できないような一言を発した。

「私が人間じゃないと、よくわかったな」

 カシが小さく頷いた。
 原口は状況が理解できているのかいないのか私を凝視する。
 ナツキは優しく微笑んだ。



     No.5 心に非ず、悲しみを知る



「先輩には隠し事できないですね。何でわかったんですか?」
「ちょっと待って下さい、一体どういう事なんですか」
 一人だけ理解が出来ていない原口が割って入ってきた。その様子は混乱していてオウムのような動きで首をきょろきょろと動かしていた。
「どうもこうも無い。言った通りだ、私は人間ではない」
「えっ、じゃぁ一体何者なんですかあなたは。確かに常人離れした感じはありましたけど」
「ていうかあなたが驚くのに疑問を感じる。自分の格好見てみなよ」
「誤魔化さないでくださいよ!」
「…先輩、私も漠然と分かるぐらいなんです。説明して頂けますか?」
 仕方が無い、自分で言うのも嫌なのだが説明するとしよう。
「私な、ぶっちゃけ元々人間でもないんだよ。猫だったんだ。ずっと主人に可愛がられてた黒猫だった。それと、主人はなぜか私の言葉、つまり猫の言葉が分ってた」
 二人は目を見開き私は凝視する。声も無く驚いているようだ。
「ある日、その主人の娘が、その時は小学生中学年だったな。私を連れて散歩をしてた。そしたら突然彼女は倒れた、左胸からは綺麗に赤い血が地味に流れてたよ、即死さ。私はそれを主人に伝えに行った。その娘も私を可愛がってくれてて、泣きたくても泣けなくて鳴くしかなかった。私が伝えると主人は一人娘の凶報に裸足で駆けてきたよ。泣きながら主人は娘を抱いていた、声を上げて泣いていた。主人を知っている人なら信じられなかったろうよ、主人は誰にでも厳しくて鬼の佐取と呼ばれてたぐらいなんだ」
 そこまで言うとふぅ、と一つ息を吐き自分を落ち着かせる。
「天文学的な確率だと思う。私の『何か』が一人娘の『何か』と共鳴して気づけば私は彼女になっていた。左胸の血は止まり、つい先ほどまで私だった黒猫の左胸から血が流れ出ていた。その死んだ一人娘の名前は」
 空気が緊張して緊迫して重くて暗くて辛くて私は言葉を吐き出した。

「高島カイ」

 全員が、息を呑んだ。いや、ナツキだけは微笑んでいる。
「それにしても、ついに賭けに負けちまったなぁ」
 私は必要以上に明るい声でそう言った。この重い空気はどうも苦手なのだ。
「賭け?」
「賭けって何です?」
 原口とカシがほぼ同時に問いかける。
「賭けたんだよ。10年前に、そこに居るナツキと」
「え? ナツキって誰です?」
 カシはナツキが見えないようでキョロキョロと周りを見渡す。私が人間ではないと言うことを感づいていたのにナツキが見えないなんてアンバランス過ぎる。
「ナツキは私のぼでぃガード、正直言っちゃえばお世話係。見えない? 彼女ももう死んでる。この中で最も幽霊に近いかな、足あるけど」
「えぇ? 見えませんよ」
「まぁいいや。ナツキは28歳程度の美人なお姉さん。今は微笑んで私を台所の方角から見てる」
「いや、それよりも賭けの話をして下さい」
 原口が割り込み、話の催促をする。そんなに急かさなくてもいいのに、この鳥類め。
「賭けたんだよ。私が人間じゃないとばれたら、一緒に『何か』になるってな。簡単に言えば成仏かな」
 カシが半ば呆然とする。
 ナツキは更に微笑を深く。
 原口はまるで反論するような口調で、言った。

「先に私を成仏させてください」

 あぁあ、何だか大混戦だ。
 カシが完全に呆然とする。
 ナツキは変わらず無言で微笑む。
 原口は私の答えを待つ。その答えは。

「皆一緒に逝こうか?」

 という半ば自暴自棄となった私の提案だった。



   no.6   生の道を折ってまで、貴方はそこに逝きたがる



「先輩」
「ん?」
「私生きてるんですけども」
「まぁいいんじゃない?」
「先輩」
「あ?」
「冗談に聞こえないから物凄く恐ろしいです」
「気のせいだ」
 あぁ、こんなに疲れたのは久し振りだ。有り得ないほどの有り得ない事が頭の中を飛び交っていく。私は飛び交う問題を一つずつイチローばりのファインプレーでキャッチしていくことにした。
「この多過ぎる問題を一つずつ解いていこうか。じゃないときりがない。まず、原口は成仏したい。私は成仏するようだ。意義は?」
「先輩」
「何ださっきから」
「あの、段々と疲れたのか機嫌悪くなってません?」
「その通りだが何か問題でも?」
「怖いですよ顔」
「生まれつきだ、というか横槍は刺すな」
 確かにカシは何かに怯えているように見える、きっとカシにも何か変なものが見えているのだろう。じゃないと怯えるようなものなんてない。
「あの、意見いいですか?」
 鳥類原口は私達の話について行けず困っていたようだ。ずっと言う機会を探していたっぽい。
「私も、怖いと思います。顔」
 皆さんは鳥を使った料理では何が好きだろうか。焼き鳥、唐揚げ、色々あるが私は今回は焼き鳥にしたいと心の奥底から思った。
「で? そこまで二度目の死を体験したい?」
「怖いです」
「怖いです」
 カシと原口はユニゾンった。こいつら流石一緒に生活していただけあるな。
「この話進めようとしてるのは私だけじゃないか、本当殺すぞ」
「あ、そういえばそうでした。何かいい考えがあるんですか?」
「知り合いに一人そういうの専門に暮らしてる奴がいる。そいつに会いに行く。いや今決めた、今行く、ほら、立て行くぞ」
 カシが勢いで立ったものの矢張り呆然とした感じで戸惑っている。もうそんなの知らない、厄介事はさっさと片付けるのが上策だ。
 私は二人を見向きもせずにリビングから帰ってきたままの服装、上下黒スーツでスニーカーを履く。
「ちょっと先輩、待ってくださいよ!」
「そうですよどこ行くんですか!」
「さっき言った通りだ、車出すぞ、早く乗れ」
 二人、物質的には一人と一羽が私を追ってきた。私は後ろを見ずに言葉を返す。
 靴を履き終え、立ち上がった私は玄関の扉を開けた。外の空気が妙に美味くて、少し気分は晴れる。
「先輩!」
「何ださっきから」
「あの、もしかしてどこか行くんですか」
「もしかしなくてもそうだが何か問題でも?」
「無茶苦茶ですよ行動」
「生まれつきだ。いいから乗れ」
 後ろは見ない、見たら引き返したくなるから。一直線に庭に停めてある愛用者『労働21号』へ向かい鍵を開け、運転席に乗り込む。
 エンジン音。なぜだろう、この音はとても落ち着く。玄関の近くまで車をまわしてカシの近くにつける。
「先輩無茶苦茶ですよ。一体どこに行くんですか」
 少し冷静になったようなカシの声、ドアを開けて助手席に乗り込む。同時に鳥類原口が飛び入る。
「あぁ、ちょっと宮城までな」
「宮城ぃ!? こっから何キロあると思ってるんですか!」
「わかんない」
「あ、私はちょっと宮城行きたいかも」
 原口が予想外の言葉を口に出す。
「私、実家宮城なんですよ、でも気づけばここにいたので」
「なるほど。って納得しちゃ駄目でしょう。先輩、本当行くんですか?」
「アクセル踏むぞ」
 カシがうなだれた。
 アクセルを踏んでこれから出発という時に、私の家から叫び声が聞こえてきた。その声は長い間共に暮らしてきた、言わば戦友の声。その声は死神に魅入られた声。自由を求める声。この世に別れを告げる声。

「カイさん! 今までありがとうございました! 本当に本当にありがとうございました! 死ぬ前、私は抜け殻だったんです、でも! カイさんの世話役になってから人生が変わりました! 私より長く生きていないのに何て頭がいいのだと、私も負けてられないと生きがいができました! さようなら!」

「馬鹿っ、ナツキ! 戻れ! 出るな!」 
 気付いた時には遅かった。ナツキは今玄関にいる、もう一歩でも踏み出せば。そこまで考えて私はドアを開けて玄関へと走る走る走る。
 もう少しで玄関というところで、ナツキが喋りだす。
「先に逝きます。カイさん、生きて下さい」
「動くなぁ!」
 私の制止を無視し、ナツキは最後の一歩を踏み出した。

「ぁぁ、空気が、ぉいしぃ」

 それだけが私の耳に聞こえ、ナツキは消滅した。綺麗さっぱり掻き消えた。



  全ての始まり   【行者は寺を渡り歩く、何時か待っていてくれた人のために】



 車の中にはラジオDJの声が馬鹿みたいに陽気に響き渡っていた。
 ナツキが消えた後、私達は何も喋らず車を出した。それからもう1時間ほど経過している。その間、誰も口を開かなかった。
 今は高速道路にのっていて130キロぐらいスピードが出ている。DJが楽しそうに大笑いした。
「ナツキさんは、何で先に逝ったのですか」
 ついに沈黙が破られた。原口が独り言のように疑問を呟いたのだ、後部座席で顔をうつむかせている。
 私はナツキと長い間生活してきた。猫の頃からナツキには面倒を見てもらった。それ故、ナツキの気持ちは少なからずわかる。
「ナツキは私に外の様子をよく聞いてきた。答えてると楽しそうに嬉しそうに笑った、愛想笑いとかそんなのじゃない。移り変わる世の中を見るのが楽しかったんだろう」
「でも」
「そう、でもだ。ナツキは本来活動的で体を動かす事が好きなやつだった。学校でやったソフトボールの授業ではピッチャーをやっていつも怒鳴ってばかりいる男の先生を三振にしたとか色々な話をしてくれた。ナツキは何より外に出たかったんだ。一日中年がら年中家の中に居る、それはナツキにとってはインドアな私にとって想像も出来ない苦痛だったんだ」
 泣き声が、聞こえた。嗚咽を噛み殺すような、弱弱しい泣き声。
「カシ、何でお前が泣くんだよ」
「か、悲し、いじゃない、ですか。先輩、こそなん、で泣かな、いんですか」
 助手席に座っているカシは顔をうつむけて泣いている。
 そういえば私は何で泣かないんだ? 涙が湧いてこない。不思議と悲しいと思わない。黙って考えた結果、ひとつの答えが浮かび上がってきた。
「私は、死に鈍感なのかもしれない。一度、私は『何か』の力を体験した。それは、とても気持ちの良いものだったんだ。私が高島カイの体に入る時、これ以上ないくらいの楽しさを感じた。きっとナツキもそうなってると思っている。だから、私は泣けない。ナツキは今きっと喜んでいる」
 そうだ、きっとナツキは今外の世界を見て喜んでいる。喜んでいるのだ。
「泣けない。私はずっとナツキに迷惑を掛け続けた。でも、ナツキには何もしてやれなかった。泣く事もしてやれない」
 DJが面白くもない事を言って自分で滑ったと自覚して誤魔化した。同じだ。私は今までナツキに何をする事もなかった、ナツキの存在を誤魔化し続けて生きてきたのだ。だからこそ、今日、溜まりに溜まったツケを一括で払ってやろう。

「だから、私は行動で示す」

アクセルを踏んだ。
時速162キロメートル。本日の最高速度が出た。



 出発から4時間と19分、宮城県高桑村に到着した。高桑村は福島県よりの山に位置する小さな村だ。
 只今夜中の2時42分、私は目的地の神社へと急いだ。
 後二つ信号を越した所を右に曲がって直進すればすぐ。私は今までの道のりまでこの5分たらずの道のりに息苦しさを感じた。

 小石が敷き詰められた小さな駐車場に車を尻から入れる。鍵を回しエンジンを切り、サイドブレーキを引いた。
 ドアを開けてジャリ、という音を聞きながら地面に足をつける。ここは私が家に出た時より、数倍は空気が美味しい場所。
 カシと原口が車から降りてドアを閉めたその時。私に懐中電灯の光が向いた、眩しさに腕で顔を隠す。私達のなかで懐中電灯を持っている者なんていない。
 懐中電灯の光が私の足元へと移動する。やっと、私は誰が懐中電灯を持っているのか理解できた。
「高村さん、お久し振りです。今日は大きな頼み事があって来ました」
 深い、計り知れない低い老成された声、老人高村光雲。私が頼りにしている人だ。
「聞いてるよ」
「はい?」
「もう聞いた。全て彼女が話してくれたよ」
 彼女、とは。私にはそれが誰か解ってしまった。
「ナツキ、あいつは変わってなかったね。やっと成仏できた、私がきちんと送っておいたよ。消えた後は大抵その場で逝ってしまうんだけどね、どうしても伝えたかったようで嬉しそうに私の所に飛んできたよ。『これからもしかしたらカイさんと女の人とオウムが一匹来るかもしれません。何で来るかというと……』と一から十まで話してくれたよ」
 さて、と高村老人は私達を案内するように懐中電灯で足元を照らし、私に背を向け歩きだすと思ったのだが、突然振り向いて私に言った。
「ナツキが最後に言ってたよ。
『カイさん、今までありがとう。外に出られないのは辛かったけど、あなたは気遣ってくれたし、たまに入ってくる猫もいた。辛いだけではなかった。死んでる私が言うのもなんだけど、生きてて良かった。カイさん、死なないで下さい』
 そう言って最高の笑顔で逝ったよ」
 何かが胸から湧き上がってくるような、大地が震撼するような感情が私に襲い掛かる。

「ナツキィッ!」

 今はもういない人物の名前を叫びながら私はその場に崩れ落ちた。
 いや、いないのではない。存在しているのだ。ナツキ、いつかまた会う日までな。私はこの時、心に決めた。



 あの後、境内に私は運び込まれたというのだが、覚えていない。緊張の糸がついに切れてしまったのだろうと住職さんに言われた。
 高村老人が言うには、原口が成仏するその時になったらカシが泣き出して引き止めて引き止めて大変だったそうだ。
 ちなみに、私はあの時心に決めた事は今でも守っている。

『私はこの地球が滅ぶまで、決して成仏しない』

 そんな無茶苦茶な事を今実行しているのだ。高島カイの肉体は交通事故で破壊された。しかし、私はナツキのような霊体になって生きながらえた。父が昔言っていた事例がある。稀に死んでも死にきれず幽霊になる者がいる。それは強い念を持った者や、無意識に『何か』 の力が強い者、そういう者が心霊写真やら何やらに入り込むことが多い。
 私はまさにその状態だと思う。私は揺るぎない強い念を持っている、そして、『何か』の力が強いとも高村老人に言われたこともある。ナツキは元々すぐ成仏するはずだったのだが私の父が『何か』の力が強く作用する所にナツキを見つけてすぐに保護してその場所の強く作用する所ぎりぎりに家を建てたので、ナツキは家の中から出ることが出来なかったのだ。一種の結界と言えばわかりやすいかもしれない。今思えば家が小さくてもいいから少し外に出れるスペースがあったらよかったのだ。
 私は霊体になってから色々な事を試した。私より昔からいる、物に触る事のできる霊がいて、その霊から色々な苦労をしながらどうすれば物に触ることができるのかを聞き、習った。今では体をライダースーツに包みフルフェイスのヘルメットを被れば不自然なく立派な人間に見える。
 ちなみに、今私は占い師をしている。人の心の奥を覗くすべも覚え、そこから心の不安を取り除く。固定客もつくようにったのだが、今や空を車が飛んでいるのだ。街頭の占い師に興味を持つ人も少なくなってしまっている。
 あぁ、私が死んでから何百年何十年経ったのだろう。決して全身が見えぬようにライダースーツの上に茶色の布を被ったこの姿で道端に座っていると、時間など忘れてしまう。
 この光景はあまり変わらない。スクランブル交差点での多すぎる人々。
 私は歩く人々の中、子供を連れた一組の夫婦を見つけ、呆然と呟いた。
 その小さな小さな呟きを聞きとめ、夫婦は子供の手を引き私の方へ歩いてくる。呟いたのは3つの名詞、あの子供と夫婦には聞き覚えがないがある、不思議な名詞。
 夫婦と子供が私の目の前で立ち止まる。妻は28歳くらいの美人なお姉さんの典型、夫は温厚だが逞しい肉体を持っている。子供は女、笑顔で父と母の手を握りしめている。
 二人が私に話しかける前に、私は言葉を発する。


「あなた達の前世、教えてあげようか?」


 占い師らしい言葉、私は涙が溢れるのをこらえることが出来なかった。






                    ちゃんちゃん♪

     
2004/07/07(Wed)22:54:02 公開 / 髪の間に間に
■この作品の著作権は髪の間に間にさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
更新が遅すぎて過去作品集に飛ばされてしまったので得点は名残惜しいのですがここに再投稿。
なお、過去に感想を言ってくれた方への言葉は載せておきます。


皆様、今までありがとうございました。
この作品、『喋るオウム』何の捻りもないタイトルのこの小説は所々(ほぼ全部)おかしな所もありましたが、無事、完結させる事ができました。『酒酒酒酒酒酒』が更新遅れる事になりますが、次回作もアイディアならまだまだありますので、どうか見かけたらご一読下さい。
 それでは最後に一言、気付いてる方がほとんどだと思いますが、noごとのタイトルにも意味があります、誰も突っ込んでくれなかったので自分で言っちゃった(笑 
 今日ガラスでぱっくり足の裏を切った髪間にでした。

連載ものです。
喋るオウムから物語は発展します。
皆さんどうか批評感想お願いします。
でも小心者全速力な私なので言葉遣いはどうか常識内で。

※樫→カシへ変更の為更新
※誤字訂正の為更新

風さん、感想ありがとうございます。 軽く読めるようにしたのですがno.5ぐらいで暗くなってしまったorz 多分残酷な表現は次回作で随分増えるだろうと思います。次回作もよろしくおねがいします(ぉぃぉぃ

棗さん、感想ありがとうございます。 楽しんで読んでもらえましたか、本望!w 確かに今回は読んでもらう人に混乱してもらおう。という事も意識したのですが結局私も混乱してしまうという情けない事態に突入してしまいましたw

バニラダヌキさん、二度目の感想ありがとうございます。 ナツキさんの逝った理由は今回で書かせて頂きました。少し弱いかなとも思ったのですが、アウトドア真っ盛りな者にとって外に出れないというのは相当な事らしいです。私はインドアなのですが、友人R談です(笑 

明太子さん、感想ありがとうございます。 アイタタタタタタ、自覚していた所を突かれたぁ(笑 いや、正直自覚はしていたのです。キャラの口調も似ている事も。ひっくり返すラストですか……ひっくり返るだろうか?←ぉぃ

蘇芳さん、感想ありがとうございます。 母母母・・・・・・(誤字ではありません 今回ダークになってしまいました。ねぇ、もうちょっと今回ギャグ入れたほうがいいんじゃない?←髪の声 本当にもう佳境です大きな盛り上がりを見せずこの雰囲気のままだーらだーらと終わる可能性大w ナツキさん今回何も喋ってなぁい!w

若葉竜城さん、あはハハハはハハハははハは(壊)しまった。性別記入を忘れてた。ご指摘ありがとうございます。私の書くやつって比較的中性的なのが多いので。
ナツキさんですが、彼女は人前では妙に喋りたいタイプな人間なのです(笑) そういった所、少々直させていただきました。

オレンジさん、読んでいて気持ちの良い文章と言われるととてつもなく嬉しいですな。no.3で大部分の謎が解けました。次で終わるかも。

笑子さん、四度目の感想をありがとうございます。ナツキさんは今まで使わなかったですからねぇ、というか力不足で使えなかったという(ぉぃ カイはちょっと意識してました。男らしい女という設定で。あ、でもラストで少し女らしくなります。
 

卍丸さん、五度目の感想をありがとうございます。 最初から最後まで本当にありがとうございました。やっぱりラストの前はあっさりかなぁ、という事であっさり(笑 そして肝心なラスト、これもあっさりになってしまいましたが、最後はバーって一気に読めるように……一気に読めますか?w 私の場合、期待される→極度の緊張→緊張の末失敗→人生に悲観して自爆テロをロシアで決行→ロシア激怒→日本に核発射→第三次世界大戦という結末に。
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