- 『缶じゅうす』 作者:白影 / 未分類 未分類
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第1話「缶じゅうすとの出会い」
「部長、お疲れ様でしたーっ!」
高校の体育館にまだ入学してばかりでバスケ部に入った1年生が3年の先輩に
挨拶をする、よく見られる風景だ、そしていい返事だ。
「んっ、お疲れさん」
軽く返事をした先輩、つまり俺「神澤 聖夜」(かみさわせいや)
というなんとも神々しい名前の天才バスケッター(なんだそれ)
こそ、このバスケ部の部長なのだ。
一見スポーツの出来なさそうと思われがちな俺だが実は違う。
生まれつきの身体能力は常人の1.7倍、さらに生まれつきの
とんでもない「命中率」、これぞ俺が天才バスケッター神澤と言われる理由だ。
(ま、照れて誰も言わないが)我ながらこの才能には惚れ惚れしちまうぜ。
「よう、今日も絶好調だな」
「んっ? あぁそうだな」
コイツは副部長の「剣道 正宗」(けんどうまさむね)
なんでバスケ部に入ってるの? と言われる男ベスト21で
1位を獲り続けている強者だ、まあ名前が名前だからな。
「じゃ、県大会までその調子でいてくれよな!」
そう言って去っていった、そう、俺達の高校のバスケ部は
メチャ強いと評判だ、ちなみにここは埼玉県だが、「ださいたま」
と言う奴は全員ボコボコにしてやった、俺はこの県に生まれた
事を誇りに思っている、なぜなら大ファンの「所ジョージ」もこの県
出身だからだ!…と言ったらみんな絶対爆笑する、なぜだろう。
そんなくだらない事考えながら自転車で気持ちよく走っていると……
「おっ、自動販売機はっけーん♪」
丁度喉も乾いてたしなっと、思い俺は自転車を止め
5000円そこら入ってる財布を取り出した。
「さーって、どれにしようかな………んんっ!?」
そこに一際目立つ缶ジュースがあった、真っ白い缶でシンプルに
黒い字で「缶じゅうす」と書かれた物凄い好奇心を強くするものが
そこにあったのだ!
「これだあ!!」
俺は迷う事無くそのジュースの下にあるボタンをポチッと押した、だが……
「あれっ、出ないな?」
疑問に思う俺にそこをたまたま通りかかった小学生が
「お金入れてないよ」と笑いながら言って、そのまま先を歩いていった。
なんだか物凄い恥ずかしかったがとりあえず、120円を入れて
今度こそ、そのジュースの下にあるボタンを押した。だが―……
「な、なぜ出なっ……!?」
俺は目を疑った!! なんと、それは缶じゅうすにも関わらず!!!
普通の350mlにも関わらず150円だったんだ!
俺は更に興味が沸き、30円を高速で入れ、ボタンを押した。
「今度こそ………」、そんな下らん事で笑みを浮かべた。
ガタンッ
そこに心地よい音がした、いつもなら、普通に取って普通に飲んで普通に捨てる
ものだったのに、なぜか今回は違った。
俺は幸せな気分になりながらその缶じゅうすを取ろうと姿勢を低くした……
続く
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2004/05/04(Tue)00:01:12 公開 / 白影
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■作者からのメッセージ
ここで小説書くのは初めてな
白影(はくえい)というものです。
以後よろしくおねがいします、一応
小説のつもりですがなにしろ初心者なので
何か間違い等ございましたらご指摘
願えますよう宜しくお願いします。