- 『風の進む道へ』 作者:麗 / 未分類 未分類
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また風が吹く…
風は色々な世界を見てきている…
私は風の進む道を歩き続けたい…
例えそれが苦痛を受けることであっても、私は歩きつづけたい…風の進む道を…。
「…うぶ…いじょうぶ……大丈夫?…」
声が聞こえてくる。声は幼い…女の子の声のようだ…。
「ねぇってばぁ!大丈夫!?起きてぇ〜よ〜::」
私どうしたんだっけ?なんで私倒れてるんだっけ??ここ何日かずっと歩きつづけただけなんだけどな…風の行くままに…。
「生きてるよねぇ〜;;動くし;;…もうっ起きてよー!!」
ゆっくり明るい光が眼に差し込んでくる…私はなんとか眼を開けることが出来た。
「あっ!起きた起きた〜ねぇ?大丈夫?大丈夫じゃないねぇ;;ん〜〜;;」
私の隣に居る少女がしゃがみこんで大きい声で悩んでいる。14〜16の間だろうか…。私はなんとか少し力が戻り声を出した。
「あの…ごめん;;起きれるから手いいかしら?」
「えっ?はっ!ごめんなさい;;ってなんで私が誤るんですか?」
彼女は驚きながら手を退けた。
「よいしょ…ごめんなさいね;;心配かけたみたいで;;」
私は少女にお辞儀をして誤った。
「いえいえ、でっなんで、こんな所で倒れてたんですか?」
彼女は私に問い掛けてきた。
「ちょっと歩いてて…お腹が空いちゃって;;この頃まともに食べれなかったから;;」
「大丈夫ですか?私の家に来ます?ご馳走ってほどな物はできませんけど…私の家はこっから東の町にあります…あっ…でもどうしよう;;」
彼女は指先を東に向け困った顔をしながら言った。
「ん〜困ったなぁ;;私は風の進む道しか進まないのよ;;風が東に吹いてれば良いんだけど;;」
彼女はまだ困った顔しながら私の顔を見ている。
「どうしたの?やっぱり私行かない方が良いかしら?」
彼女は顔を変え言った。
「違うの;;実は今私のはやり病がはやっててあぶないの;;病気にかかっても死の事は無いのだけれど、高熱を出して脳に障害を与える病気なの;;まだ脳に以上が出てきた人はいないんだけど、この頃さらにウィルスが強くなってきて…」
彼女はまた困った顔に戻り下を向いた。
私は彼女にっこり微笑み言った。
「大丈夫よ、私医学にはけっこう知識があるの。あるていどなら分かるわ。…でも私は風に進む道しか進まない;;これは制約なの;;風が吹かないかぎり…」
「妙に風にこだわってるのね;;そうよね病が流行ってるのに行きたい人はいないわ;;」
そこに一陣の風が東に吹く…
「神の導きが来たわよ、私は人を見捨てたりしたくないわ、町まで案内お願いできるかしら?」
彼女は軽く笑って言った。
「おかしな人ね、案内させて」
私達は町まで歩き出した。
「貴方の名前は?」
少女は私に問い掛ける。
「ん〜…名前長いから、ルイでいいわ」
「そう、私はエレナ・カトール、エレナって呼んで」
「分かったわ」
彼女はまた前を向いて歩き出した…
歩き出して15分くらいたったろうか…町の形がはっきり見えるところまでついた
私はエレナに問い掛けた。
「町の状況はどうなってるの?医者とかいないの?」
「かなり小さい町だから…ほとんど自分で薬は調合しなくちゃいけないの;;でも限度があって…」
「そう…」
それから5分もたたないうちに町についた…が、そこは活気は無く静かで騒いだら町全体に響くだろうと思われるぐらいだった。
これは、私の創造より遥かに酷い病ね…少し調査が必要みたいね。
「私の家はそこよ」
グゥ〜〜〜…
「ご;;ごめんなさい;;」
「ふふっ、すぐにご飯の用意をするわ、少しまっててね」
エレナは、家についたとたん、すぐにご飯の用意をし始めた…
少し時間かかりそうね…今のうちに病原体の調査でもしておこうかしら…
「ルイ〜〜〜〜出来たわよ、…何してるの?難しい顔して?」
エレナが私に話し掛けて私は集中が途切れた。
「あっ;;ごめんなさい;;ちょっと病原体を調べてたの;;」
「ご飯で来たよ、こっちに座って」
「ありがとう」
ぺこりとお辞儀して私達はご飯を食べ始めた。
「今日は泊まってっていいわよ、久しぶりのお客様だのもゆっくりしていって」
エレナは微笑みながら私に言った。
「えっそんな外で野宿で、いいのよ;;」
「駄目よ私のゆうことを聞いて、ご飯食べさせたんだからね」
「ありがとう」
「またありがとうってゆうのね、他人行儀みたいにしなくてもいいのよ」
「分かったわ、エレナ」
私はエレナに言われお風呂に入った。
「ふぅー、気持ちいいわ…あったかいお風呂に入ったの何ヶ月ぶりかしらいつもは湖があったら入ってただけだったもんな…明日は病原体の調査しなくちゃいけないわね…今日はゆっくりやすませてもらおう」
そして少しエレナと話、私は布団に入った…。
「コンコン…コンコン、ルイ〜起きた~?」
ガチャン…エレナは扉を開けた。
「んん…おはよう…よく眠れたわ」
「もうずぐ朝のご飯ができるから、準備できたら降りてきてね」
「分かったわ」
エレナは扉を閉め下に下りていった。
タンタンタンタンタン!
ルイは勢い良く下に降りていった。
「エレナ!ゴメン朝ご飯はあとでいただくわ!ちょっと出かけてきます!」
「ルイ!?どうしたの!?ってああぁ…いっちゃったぁ」
タッタッタッタッ…
「ハァハァ…大変だわ;;あの病原体、今まで病気とは違う!この町に今までかかっていた病原体とはまったくっ!これは死を招くウィルスっ!危険だわ!一刻も速く薬草を探さなきゃ町が壊滅してしまう!」
「…ルイどこに行ったのかしら;;このへんは危険な生物がいるのに森のほうに行ってなければ良いんだけど;;」
「…森は薄暗いわね…」
ルイはリュックから短剣を取り出した。
「…殺気!?違う…生物がエモノを狙う時の気だわ殺気と似ているわね…私か…来いっ!」
暗闇から素早い身体が出てきた…しかしルイはその生物より遥かに速く身体が動いた。
「残念だけど私はこんな所で死ぬのはゴメンなの…私には行かなくてはいけない所があるから風の進む先に…」
ルイは勢い良く短剣を生物に突き出した…
風が強く吹き始めた…
ガチャン…
「あっ、おかえり…どうしたの!?短剣?って血〜〜!!ルイ?!」
エレナは驚きのあまり固まってしまった。
「エレナ…私はそろそろ行かなくちゃいけないの…流行り病は今までと違うもので危険な病気だったから薬を取りに行ってたの…これを使えば治るからすぐに町の皆に使ってあげて…」
「強い風が吹いたの、私は行かなくちゃいけない…時間が無くなってしまったの、この風は今しか吹かない」
「じゃあ、またいつかあえたらいいわね」
「私の名前全部言ってなかったわね、私の名前は『エレクタルス・ルイエレフォードルイス』ふふ、長い名前でしょう…じゃあ行くわまたね」
ルイはすっと消えていった。
「え…あのエレクタルス・ルイエレフォードルイス?…短剣エレフォードを持っていてあらゆる町を自分の力、知識で救っていくすごいお方…そして風の進む道に進むエレクタルス・ルイエレフォードルイス様だったの」
ずいぶん名の知れた人だった。
エレナは床に尻餅をついた…後に救世主と言われるのはまた別のお話である…。
「風の進む道は長いわね…あ〜朝ご飯食べてなかったわ;;まっいっか、風の進むがままに…」
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2004/04/30(Fri)15:18:39 公開 /
麗
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