- 『悪魔の理由 完』 作者:白い悪魔 / 未分類 未分類
-
全角8205文字
容量16410 bytes
原稿用紙約27.65枚
教師編
〜プロローグ〜
その子供を人は悪魔と呼ぶ。
その子供は人を悪魔と呼ぶ。
その子供に親は悪魔とつける。
その子供が親に悪魔とつける。
「赤い悪魔ぁー!真っ赤〜な腕で〜どうしたのぉー!やぁーい!ここまできてみやがれぇー」
黒い帽子をかぶる男の子はその女の子をいじめる。何が何でもいじめている。時が流れる限り、彼女が彼女である限りいじめているだろう…。
「ワ…タ…シ…悪魔…じゃ…ないのに…」
彼女の目からは涙がこぼれる。全身赤で染まっている体がその涙を受け取る。そのたびに彼女は痛み、さらに泣き続けた。
ただこれは、ワタシが初めてみた彼女のいじめられた姿だった。そしてまだ…彼女は少なからず、あくまでなかった…
〜第一幕〜転任
ある小学校から転任してきた私の名前は『久保裕子』というどこにでもいそうな名前だった。でもそんな私もこの学校には深い思いがあった。それもそのはずで、私の育った学校だったからだ。そして…
「やぁ…久保さん、本当に大きくなったね」
校長先生はワタシを教えてくれた先生でもあった。この学校にはあの時から悪いうわさを聞かない。だれかがいじめられたりするとすぐに仲間が助けてくれる。そしていじめも広がらないうちに消えてしまう、そんな学校だった。だから安心してしまっていた。
「しかし、久保さん…今年の一年生には一人問題児もおってな…言いにくいのだが…入学初日からもういじめられるんじゃないかと内心冷や冷やしておるのだ…ただそんなクラスの担任にしてしまって申し訳ないと思ったのだが…」
「任せてください!どんな問題でも!必ず解決しますから!」
元気がとりえ、そのことでクラスを任されたのだろう。そう思い校長の不安をなくそうとした。
「だがな…ちと名簿を見てもらえないか…」
その名簿にはたしかにその名前は存在していた。でもこんなこと本当にあるんだろうか…驚いた。私だけの力ではどうにもならない…彼女はどう考えても…このさきずっといじめられる…そう確信した。
でも「彼女を守ってあげなさい」と校長に言われ私は思った。これが教師…ということだと…。でも実際、ここで断ればよかったのかもしれない。まだ時間はあったのだからそして何より、私は20代後半の女でまだ若すぎだったからだ…。
〜第二幕〜始動
あれから5年間が過ぎ、この母校に戻ってからすでに六年目の桜を見ていた。あれから彼女はなんとかなっていた。でもこれもまだ子供たちが子供たちと呼べるからだと思った。
5年間かけて彼女の家に家庭訪問をした。むしろしなければ私の気がすまなかっからなのだが…すべての原因を作った彼女の両親に会う必要があった。
そして向かう先の玄関には『赤井』とかかれた表札がおいてあった。そしてインターホンを押すと母親の声がし、中へ入っていく。
「なんで…こんな名前を…」
「…先生…この世界にはどうしようもない現実が存在するのです。今はお答えはできません。ですが、娘は…誰よりも私たちにとって希望なんですよ…」
そんな言葉を言われしぶしぶかえって行く。途中缶コーヒーを飲み干しながら一息つくがやはり腑に落ちないでいた。もし、この世界にその名前をつけられたほかの人がいるとしたらその人はどんな人生を送っているのだろうか…。前代未聞だと思うこの名前を持つ彼女を私はあとどうやって守っていけば良いのだろうか…。
六年目の夏。ついに子供たちは子供から徐々に大人に変わっているようだ…。
「やぁーい!赤い悪魔ぁー!」
「違うもん!!」
「ちがわねぇーだろう〜!赤い悪魔ぁー赤い悪魔〜〜!!」
「こらぁー!和也君!そーいうこと言わないの!!」
六年目の夏、彼女のいじめははじまった。でも、彼女はおかしかった…その日、彼女の体には無数の傷があった…そしてそれを見た男子の一人が、『赤い悪魔』とからかい始めたのだ。しかし二日ほどすると彼女は何かそれを笑っていた。そう、確かに私は彼女の顔が笑っているように思えたのだ…。いじめられているはずの彼女が…。
しかし、それは気のせいではないことがわかった。その後も毎日のように言われ始めた言葉に初めは嫌がっていたのに、ついには「ありがとう」なんて言いだした。彼女は一体…。
〜第三幕〜理由
あれから数年が経った。彼女は今この世に存在していない。それでも彼女はこの世にそれまで存在していた。彼女は彼女の親の希望となってこの世から消えた。缶コーヒーを飲み干して一息つく、あの時母親が言った言葉はそういう意味かとわかる瞬間。
二年前…。彼女は多分高校二年になったころだと思う…。彼女のうわさは少し聞こえてきていた…中学ではやはりいじめにあい、高校でものけ者になっていたらしい…。そんな彼女はやはり「ありがとう」と言ってたらしい…。
そしてあの日…夏のある日彼女は高校二年の旅行で東京に行った。そして予定されていた国会の見学…その時間、テレビではいっきに全チャンネルが彼女を映した。国会に乗り込んだ彼女の腕には拳銃にライフルが無数にあった。しかしどうして誰も気付かずいたのか不思議な量だ…。テレビに映った彼女はその場にいた全ての人間を殺した。国会議員から始まり、首相まで殺した。そしてこれはたまたまその場に居合わせた天皇も殺してしまった。
つまり彼女は日本を殺したのだ…。
彼女はその場で銃殺された…。
〜エピローグ〜
その子供を人は悪魔と呼ぶ。
その子供は人を悪魔と呼ぶ。
その子供に親は悪魔とつける。
その子供が親に悪魔とつける。
彼女は決して天使ではなかった。
彼女は決して親の希望ではなかった。
彼女は決して生まれるべくして生まれたわけではなかった。
彼女は決して…。
「先生…言ったでしょう…私たちの希望って…娘は私たちの思いをかなえてくれた…この日本を殺してほしい願いをかなえてくれたのよ…。」
墓地。母親が捕まる間際に私に言った言葉。
なぜそこまでしてうらんでいるのか…わからない。わからないけどこの日本という国はあらゆる人を作り出してしまったようだ…。
私は数年前の出席簿を見る。そこに出席番号一番『赤井悪魔』がいたのだった。
教師編 完結
母親編
〜プロローグ〜
私の名前は赤井綾子。なんの変哲もないただの主婦…でもどこか違う…。私の夫は赤井健次郎…そして夫は日本政府内の関係者だった。でもとある事件にて夫は責任を取られ職を失った。
でもそれは夫には何も関係ないものだった。48にもなって最終職を求めはじめは夫もがんばって職を探した。私を…18も違う私に不自由させないために…。しかし一向に決まらずついには夫は酒を飲むようになった…。…だから私は彼の子供を生んだ。生むしかなかった。
悪魔という子供を作るしかなかった…。
復讐するために…。
第一幕〜復讐〜
彼女への教育は完璧だった。夫はもういない…いないんじゃなく私は彼を消した…あの日彼女の名前を認めてくれなったから…。遠くの山荘から捨てた…見ていて…あなた…あなたの復讐は私がしてあげるから…。
「あなたは悪魔…悪魔なのよ」
「わたしはあくま」
赤井悪魔…この名前は私がつけた。これで良い…この子には自分が悪魔ということを自覚することが必要だった。
「あなたはこの日本という汚れたところに現れた悪魔…このくそ世界を消し去るための…悪魔なのよ!!」
悪魔…悪魔…悪魔…今まで数え切れないくらい使った言葉。全てこの日本に復讐するために…。
雨が降る明日は小学校の入学式…復讐するために…悪魔は耐えなければならない。悪魔は怒りを溜め込まなければならない…良い子でいなければ悪魔は悪魔になりきれない。悪魔はあくまでなければならない
「おやすみ…私の大切な…悪魔…」
「おやすみなさい…」
全ては…あなたの復讐のため…。
第二幕〜はじめてのいじめ〜
小学校六年にもなると、彼女への教育はむしろ調教へと変わっていった。復讐のためだけに…。
「なんでそんなこともできなの!それでは悪魔になれないのよ!!!」
日に日に増す傷…でもこれは悪魔になるための必要なこと。この悪魔はこんな小さいことに腹を立ててはならないのだ。なんたって目標は…。だから耐えさせた、むしろその怒りを耐えることによってよりいっそう彼女の怒りが本当に爆発するように…いつしか私まで殺してしまうように…。
「なんで…こんな名前を…」
「…先生…この世界にはどうしようもない現実が存在するのです。今はお答えはできません。ですが、娘は…誰よりも私たちにとって希望なんですよ…」
過去…突然の訪問…先生にはわからないでしょう?この理由…希望なんですよ。私たちの!邪魔はさせない…全てにおいて…でも、ここで爆発できない。耐えなければならない…。
「お母さん…今日始めていじめられた…」
「そう!良かったわね〜この調子でがんばるのよ。それとその子にちゃんとお礼言ってあげた?」
「う…うん…」
初めのいじめ…やっと、彼女の回りも大人になってきたようだ…もうすぐで彼女は…。
第三幕〜悪魔〜
高校二年となった彼女は、すでに限界を達していた。いつ爆発してもおかしくない状況…そして狙い通りの毎年恒例の東京旅行…そして国会へ…。
「折りたたみ式のライフル…セッティングには少し時間かかるからトイレでもやりなさい?別に学生が銃を持っているなんて思わないしね。あともしものことがあったらいけないからちゃんと、ばれたらその子も殺すのよ?」
「…はい…」
最後の時だ。緊急で流れるテレビにはすでに悪魔は死んでいた。復讐は終わったらしい…あなた…。あなたのための復讐はすべて終わった…。これでやっと悪魔は消えることができる…そう、彼女が悪魔なら私も悪魔…もうこれ以上は…。
「赤井さん…」
墓地。後ろには小学校の先生がいた。
「先生…言ったでしょう…私たちの希望って…娘は私たちの思いをかなえてくれた…この日本を殺してほしい願いをかなえてくれたのよ…。」
そう、願いをかなえてくれた…だらかせめて墓ぐらい…。
「なぜ…あんな名前に…何故、悪魔なんて名前に!!」
「彼女は私たちの復讐をするために生まれた子供…復讐のために地獄からやってきた悪魔…。でも日本はまだ生き続けるでしょう…でもその影で私たちみたいな悪魔がまた現れる…。過去フランスの革命みたいに、過去の日本で起きた一揆みたいに…いかれてしまった場所を正すために…」
〜エピローグ〜
復讐したいと思いませんか?
復讐のためならなんでもできますか?
復讐のために…
翌日、赤井家には誰一人としていなくなった。そして墓地の中で三人が仲よさそうに三人とも笑顔で眠っているのが発見された。これは多分悪魔…私の子供の最後に見せた本当の笑顔なんだと思う…。
母親編 完結
悪魔編
〜プロローグ〜
私は悪魔…
私は悪魔…
人間であり悪魔…
ずっとそうだった…
私には自由がない…
私は悪魔…
私は悪魔…
第一話〜赤井悪魔〜
赤井悪魔という名前が気に入らないわけじゃない。別に名前でどうこうじゃないってわかってる…。ただずっと…いつも私を悪魔にしようとしたママを…ずっと私を愛してくれていたママを悲しませたくなかった。
「パパの復讐よ…あなたはいつの日か本当の悪魔にならなくてはならないの、わかるわね」
わかっていた。ママは私を利用しようとしていることも…どうせ私には自由がないということも…。
ずっと、ずっとがんばってきたから…どんなことにも笑って耐えていこうって思ったから…ずっとずっと…。人の殺し方…これは私が一番教えられたこと…テレビでいつも見せられる悪魔がでてくる映画…
「これに私がなるの…ママのために…パパのために…」
喜んでパパ…私は迷わない。もう後には引けないの…もう私は悪魔になるためにその場所に突き進んでいるの!!ずっと、ずっと思ってきた場所にやっと行けるの!!
「ねぇー悪魔がなんかリュックすげぇだきかかえてるよぉ」
「だってそうでもしなきゃとられるでしょ?」
「男子に?男子もバカだよねぇーあんな女相手にしなきゃいいのに」
「あなたは恋愛相手がほしいだけでしょう?」
「なによぉー」
「悪魔って結構かわいいくせしていつも何してるんだか」
「ホントホント、授業中もノート取らないしなにあれだよねぇー」
悪魔…私は悪魔…今日という日を待っていた…
高校二年の旅行…東京という、国会という場所への…。
第二章〜悪魔〜
一度、小学校でいじめられた時本当に泣いたことがある。あれは初めていじめを経験したからかもしれないけど…その前のすごく失敗とかして腕に怪我しちゃってそこに涙がこぼれてヒリヒリした…でも私はそれがうれしかった…痛みが私はまだこの世にいるんだなって思わせてくれた…悲しみの涙が私を…。
「きゃぁー!何しているの!?」
リュックにずっとしまっていた武器を取り出した。セッティングの仕方はかなり家で練習してきた…ずっとこのときのために…。
「あぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!!」
いっきに声を上げる。最後の時だ。最後の!!
『君はかわいい…なのになんでそんな名前に…それだけで君は!!』
『今日もいたんんだ!この本俺も好き』
『やっぱかわいいー』
遅いよ…。ずっとずっと私は復讐のためだけに生まれていたのだから…いつも、いつまでも…。
数分もせずにその場は血一色に染まる。そして警察が来て私の前で銃を向ける。迷わず発砲…。銃弾はすごいスローモーションに写る。最後ってこーゆーものかと思いながらこれからの私…そしてこれまでの私を知った。
「…そうか。私はなれたんだ…悪魔に」
意識が消える。何も感じない…痛みすら感じられない…。
消える…終わったんだ…私たちの復讐も…お母さん…お父さん…私…がんばったよ…
第三章〜再会〜
―さぁー悪魔―
―あなたは…だれ―
―君の父親だ―
―あながおとうさん…―
―すまなかったな…つらい思いをさせて―
―良いの。だってお父さんたちのためだもん!―
―あら?あなた―
―ん?おまえまで来たのか―
―お母さん!?―
―あなた?お願いがあるの…この子に名前をつけてあげたいの―
―名前か…そうだなぁーうぅーんなんて、この子の名前は決まっているだろう?―
―…いつもあなたの前でいってたもんね…―
―お前はもう悪魔じゃない…我々の希望、『のぞみ』だ―
―のぞみこれがあなたの本当の名前よ―
―お母さん…お父さん!!!―
〜エピローグ〜
悪魔はこの世に存在しています
―弱い心で
それでも悪魔は誰かを求めているのです
―求めてくれる誰かを
悪魔はずっと孤独です
―寂しいことを知らないわけじゃない
悪魔は誰よりも弱いです
―すごく弱い
悪魔はずっと目的のために生きてます
―誰かのために一途に
悪魔は誰かを信じています
―信じられますか?
悪魔にあなたはなれますか?
―私のように
悪魔になれますか?
悪魔編 完結
少年編
〜プロローグ〜
高校入学となりのクラスの人に恋をした。
でも彼女は…
悪魔だった。
第一章
〜出会い〜
きがつくことはなかった。気が付けば告白なんてしてない。
「あ、あの!俺…その赤井さんのこと好きになって…」
「…」
「だ、だめだった…?」
「あたしの名前知ってる?悪魔よ?」
絶望。なにそれ?ふざけんな。そんな名前しらねぇーよ…なんだよその親は…。そう思った。彼女が今からしようとしていることしらないから…彼女は今まで何を背負っていたのか知らない俺には…。
「赤井さん図書館にいつもいるんだ?」
俺は図書館にちょっと用事で行くことになった。静かな図書館には10数名の生徒が居た。でも知り合いは赤井悪魔しかいなかった。名前を呼ぼうと思ったがちょっとためらった。
「…」
無言で本を読む。ほんのタイトルは『デビル』という悪魔という名前の彼女にしてはなんかかなり似合いそうな本だった。俺は隣の席に座る。
「…そーゆー本好きなんだ?」
「…あなたも私をいじめれば良いじゃない」
「なんで?俺かわいいー子いじめることできねぇーよ。それに俺は名前なんかどうでも良い…どうでも良いんだよ!」
力んでしまい、立ち上がった俺はいすを倒してしまった。近くにいた図書委員が近づいて「静かに」と言われすまんと返した時赤井さんは…悪魔は消えていた。後を追うように廊下に出たがチャイムが鳴り仕方なし教室に戻った。教室には昨日のことがすでに数人の友達に知られていた。
「林?おまえマジかよ」
席に着くなり前の席の大田が話しかけてきた。
「何が?」
「あの赤井悪魔に告白したってさ、結構有名になってきてるぜ?さっきも赤井のクラスの黒板に大々的に『林達也、悪魔としたい』とか書いてあったしな」
「あのなぁー俺はそーゆーんじゃねーよ…」
そう彼女は悪魔…でも俺にはかわいいって感じて…俺には…なんか希望の光、みたいなものになってんだよ…。なんていえるはずなく軽く流しとくのだった。
第二章
〜〜
彼女は数日後…つまりは高2の旅行中に死んだ。結局彼女のことを何も知らないまま終わってしまったのだ…。そのときの事実に驚いた俺は結局何したかったんだろうって自分を思った。結局彼女のこと全然知らないまま失った。その彼女は悪魔という名前にふさわしいことをした。国会でのいきなりの発砲。ありえない現実で混乱状態の日本…彼女は日本を一回殺してしまった…。
「親父…なんで親父が殺されなきゃ…くそぉー」
国会…それは俺の親父がいた場所だった…。結局悪魔という彼女は俺にとっても悪魔になった。
数年後家族を持った俺は妻に全てを告白する。子供が産まれその子供の名前は
悪魔
妻は許さなかった。俺は復讐したかった。だから妻を殺し一人で育てた。彼女という悪魔が生まれたように俺もまた悪魔を作ってしまった。息子の悪魔…復讐をかなえてくれる俺の希望…いつしか妻とあの世で笑えれば良いなと思う。そのときは本当の名前を希望とつけてあげよう…そう思い俺は悪魔を育てたのだった。
第三章
〜悪魔として〜
死者の世界。魂が行き交う場所。赤井悪魔は新たな命をもらい人間の世界に戻っていく。
新たな記憶を作りに…再び戻っていく。
赤井悪魔と呼ばれた少女は少年に変わる。そして少年は再び悪魔と化す。寂しげな表情で…誰か一人だけを信じて、弱い心で…死界と下界のハザマの門を開ける。後ろには彼女の親が悲しそうな、それでいてうれしそうな顔をして見送っていた。彼女の運命は変わらないのだろうか…。決して変わらない未来像…彼女はまた悲しい現実を見るのだろう…数年もすればまた…。
この門をくぐってきたとき彼女は彼に変わっているのだろう…そして今までの記憶をなくし新たな記憶で…。
この世界はただずっと彼女を悪魔にしていくだけなんだろう…。悪魔はきっと…きっとずっと悪魔なのだろう…。
過去に起きた革命の時も彼女はずっとその場所に存在していた…悪魔とよばれた彼女は決して人間として誕生はしない…ずっと昔彼女が決めたことだから…決して思い出すことはなく…ずっと悲しみを繰り返していく…決して逃れない大罪のはてに自ら決めた罪…それはなおも彼女を苦しめていくのだった…。
悪魔として
〜エピローグ〜
結局人間って言うのはエンドレスしているのだろう
終わることのない宿命…
消えていく記憶…
忘れてしまった場所…
悪魔が生まれることも
ずっと昔から続いていたのだろう…
生まれてきた場所が違うだけで…
きっと今もどこかにいるのだろう…
悪魔はこの世に存在し
そしていつも一人孤独に戦っている…
信じるもののために…
過去の大罪を償うために…
悪まで居続けていくのだろう…
悪魔と呼ばれた彼女…
悪魔と呼んだ僕ら…
ただ本当に僕は悪魔じゃないとはいえない…
やっぱり僕も悪魔…
生きている限り悪魔は存在し続ける。
あなたは悪魔じゃないなんて言い切れますか?
悪魔を作ってないって言い切れますか?本当に…。
END
-
2004/05/07(Fri)18:48:41 公開 /
白い悪魔
■この作品の著作権は
白い悪魔さんにあります。無断転載は禁止です。
-
■作者からのメッセージ
初めしての方もおひさしぶりのかたもこんにちは!白い悪魔です。
なんでか悪魔続きな話ばっかり(笑
なんか変な終わり方--;)当初の自分は何を考えてたのでしょうか…(焦
ここまで読んでくださってありがとうございました!!
これにて悪魔の理由は完結になります〜〜♪本当にありがとうございました(><)