- 『真夜中』 作者:秋花 ゆず / 未分類 未分類
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 すっごく眠い。どうして眠いか?それは昨日の夜に理由が隠されていた。
 
 
 
 「ういっす」
 ドアを開けると同時に数人の男女があたしの部屋へ押しかけてきた。
 「こんな夜遅く…いったい何?」
 あたしは眠りかけていた。目をこすりながらその、数人の男女たちに問いかけた。
 「ごっめーん。ちょっとさぁー…一晩ココに泊めさせてくんないかなぁ」
 にゅっと顔を出したのは、クラスメートの女子だった。あたしは唖然とした。
 「はいぃ?あたしの家に泊まらせてくれだとぉ?ちょっと待ってよ。いくらあたしが一人暮らしだからって、1…2…3,4…5……5人も泊められないってばっ!」
 あたしはわけもわからず相手を説得させた。が、あたしの一生懸命な説得は全く効いていないようだ。
 「まぁまぁ、そこをなんとかお願いしますよ。」
 今度は男性が一人。
 「あ、この人ウチの友。 ってことでよろしく。」
 5人そろって「お願いします」と声を張り上げ、靴を丁寧に脱ぎそろえ、ドタドタと入っていくではないか。
 「ちょっ、ちょっと!」
 あたしも負けずに声を張り上げたが、あっけなく無視されてしまった。
 「とにかく理由だけでも聞こっかなぁー」
 あたしはムッとほっぺたを風船のようにふくらしながら独り言をいった。
 
 
 午前2時。
 
 やっと落ち着いたところで、あたしは尋ねた。
 「で?なんであたしの家に入り込んだの?」
 あたしのクラスメートの…今度は男子がそれに答える。
 「いっやぁ。悪いねぇ。麻綾さんー…実は俺たち暇人でしてー…」
 その答えにあたしはあきれきった。と、同時にどっと疲れがでてきた。
 「はぁ。暇だからあたしの家に入り込んだわけぇ?」
 どんどん腹が立ってきた…。それに気づいたように、クラスメートの女子が答えた。
 「ごめんね。ホントに!今日だけだから!ホラっ、差し入れもってきたんだよぉー」
 差し入れという言葉に引かれ、あたしは許してしまった。
 あのことを今でも後悔している…。
 
 
 午前5時。
 
 結局朝まであの人たちに付き合わされてしまった。
 で、今のあたしがいるわけだ。
 
 
 午前7時。
 
 あたしはテレビのチャンネルをつけた。ニュース。
 「逮捕された5人は、あの後も5、6件の家に押し入り犯行を続けたもようです。」
 アナウンサーが真剣なまなざしで伝えている。それはまるであたしに言い聞かせるように…。顔写真が出た。声がでない…。
 「ウソ…」
 
 
 午前8時すぎ。
 
 学校は朝から報道員が押しかけていた。その様子はまるで昨日の夜に押しかけてきた、「あの人」たちのように見えた。
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2003/12/18(Thu)21:38:31 公開 / 秋花 ゆず
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■作者からのメッセージ
 初です。
 小説作るの初だったりして…(汗
 友達にサイト教えてもらい「やってみろ」と言われたので、作っちゃいました^^;以外と楽しいですっ!たまに作るかもしれません。全然下手なものですが…よろしくお願いします*^−^*