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創作小説 投稿掲示板『登竜門』 『私のせんせい ３』
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- 『私のせんせい ３』 作者：ぱちこ / 未分類 未分類
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全角1178文字
容量2356 bytes
原稿用紙約4.5枚
目をあけたら窓から見える空が私の目に入った。
鼻につく薬品の臭い
ここは保健室だった。
すぐ傍を見ると私に背を向けている西先生の背中があった。
せんせいはタバコをすってて、煙が窓の外へと逃げていく。
そんな光景をしばらく見ていた。
「・・・保健室でタバコすっちゃいけないんですよ」
先生はいきなし言われてビックリしたのか
1回こっちを振り向いてまた私に背を向ける。
「起きたのか。」
「・・・うん」
思い出すさっきの言葉のやり取り。
『子供が大人に恋しちゃだめなの？』
あぁ。私すっごい大胆なこといったんだなぁ。
でも私が一生懸命先生を好きって事伝わったかも？
チグハグなことが頭の中で飛び交う。
「おまえ、風邪らしいよ。」背を向けたまま先生が言った。
風邪・・・か。
「保健室まで先生が運んでくれたの？」
「まぁな。」
言葉と煙をぶっきらぼうに一緒に吐き出すように言う先生は
私の知ってるいつもの先生だった。
「そんだけ？うちてっきり『重かった』とか『もうちょっとダイエットしろ』
とか言われるかと思った。」
少しの間があった。
「・・先生。こっち向かないで聞いてね。」
『分かった』と返事をする変わりに吐き出すタバコの煙。
「あたし、心のどっかで私は先生の特別かもしれない。って思ってたんだ。」
「何でだ。」
今更、心のうちを開くのは気が引けたけど今しか無いって思った。
「先生が他の子に見せないような態度で私に接したから。」
他の子にはすっごくやさしい先生。それはただの仮面で。（ずっと接してきて
判明した事。）
でも私には先生の”素”を見せてくれた気がした。
「バカだよね。アホだよね。なんか自意識過剰すぎだよね、ごめん。」
バフっと音をたてて枕に顔をうずめる。
「まぁ確かに、俺少しはお前に素を、見せてたかもな。」
「先生絶対に生徒の前ではタバコ吸わないもんね。それに自分の事『俺』なんて
言わないもの。」
だんだん自分がみじめになってきて。
「もう私大丈夫だから。先生ありがと。もう帰っていいよ。」
本当は大丈夫なんかじゃない。やだ、いかないでよ。
「気をつけろよ」
そんな事言わないで。タバコの匂いくらい我慢するからもうちょっとここにいて。
ギィっと椅子から立ちあがる音
ぱたぱたと言う先生の足音。
「先生！やだぁ！やっぱ行かないでよ！先生、先生！」
もう遅かった。
無情にも私の声だけが保健室に響いた。
自分がかわいそうになってきて、
悲劇のヒロインみたいな気持ちになっちゃって
本当に馬鹿みたい。
ふつふつと溢れ出してくるものが何か悟った。
ポタポタと保健室の白い枕に染みを残すもの
生ぬるい雫、頬をかすめてどんどんおちていく。
また枕に顔を埋めると
出てきたのは嗚咽だけだった。
また先生に笑って会えるだろうか？
そんなこと思ってるとまた深い眠りについた。
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2003/12/16(Tue)16:04:15 公開 / ぱちこ
■この作品の著作権はぱちこさんにあります。無断転載は禁止です。 -
■作者からのメッセージ
保健室の先生はいませんよ。
それと次に合田が起こされたのは
１時間３０分後です。（微妙）
またまた長くなってすいませんでした。
よろしくおねがいしますｍ（＿ ＿）ｍ
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