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『 メモリアル・キ−  *第1章』 作者:桜貝 / 未分類 未分類
全角1455文字
容量2910 bytes
原稿用紙約5.8枚

ガタッ・・・
 まだ新しい玄関のドアが開く

「真(しん)ちゃん、お留守番してなさい。ママは・・・ちょっと帰りが遅いかもしれないけど・・・」
 
真の母親が鍵を渡し、不思議な道具を抱え家を出る

「ママ・・?待ってよ!僕も連れてって?ねぇ?ママ!?・・・」
 
そんな子供の声も聞き捨て、ドアを乱暴にしめた・・・・
 真はドアの外で何か声が聞こえたのを当てに、耳を澄ました
ふと、母親と女の声が聞こえる・・・

「ねぇ、あなた子供ほっといて、こんなに遅く出掛けて良いの?」
「フフ・・・良いわよ、大丈夫。それより、早くあそこに行こう・・皆が待ってるわよ?」

 二人は走り、暗い夜道に溶け込んだ
「ママ・・・なんで僕をいつも一人にするの・・・?そんなに僕が嫌いなの・・・・?答えてよ・・・帰ってきてよ、ママ・・・・・」

真はクリスマスの夜、一人寂しく、母の帰りを待った

−−−6年後−−−
チリリリリリ・・・・
部屋にしんみりと目覚ましが鳴り響く

「いけね!もうこんな時間か!遅刻しちまう!」
真はベッドから跳び起き、すぐさま朝食の用意をした
トーストとミルク、いつものメニューをいつも通り食べた

「母さんや父さんが居たらな・・・・前はもっと美味しいご飯・・・食べれたのに・・・・・」
広い部屋に声が響く・・・・
真の父は事故死、母は蒸発という事で一人で暮らしている。
お金はなんとか中学生でもバイトしている。

ガタッ・・・・
ドアを乱暴に開け、学校に急いだ
チャイムが鳴ると同時に、真は教室に駆け込んだ
皆が遅刻ぎりぎりの者を笑いものにする
「コラ!席に着きなさい」と先生の声・・・

「何してたんだよ?」
「え、ちょっと朝食の用意をしててさぁ・・・・」
「ん?何で自分で作るのさ?親に用意して・・・」
そこでもう一人の友達が止める
「あ・・・まぁ、早く席に着けよな?ハハハ・・・」

真はいつもこうだ 親が居ないと知られて、少し気まずい会話が続く・・・
いつも通りの授業、いつも通りの部活、いつも通りの毎日が続いていた・・・

ある日、雨のよく降る夜だった――
真は部活が遅くなり、帰ったら7時過ぎだった
そしてバックを置いて机に向かう・・・
ふと、手紙が目についた
「何だ?俺の机に・・・・斬山 真さま・・・」
不思議に想い、封筒を開ける

真へ
 6年間も会って無いわね。元気してたかしら?
 私はこの通り元気よ。この通りって分かんないか・・・・
 貴方に1つ良いたい事があるの。鍵・・・持ってるわよね?
 実はね、その鍵は・・・・その前に、この研究所の事を説明するわ。
 私が今居るこの研究所は、生物・・・未知の生物を作り出す所なの。
 あ、警察には内緒よ!私がずっと出掛けてたのはその為・・・
 でね、最近生まれたばかりの竜が居るのよ。
 その子、生きてるのに話さない、動かない、考えないの・・・
 それを解決するには、貴方の持ってる鍵が必要なの。それであの子の心が 開ける・・・・・・・・
 それじゃあ、此処に場所・・・載せてるから、また近い内に来てね

                      母より−


「・・・・・・・・・・・」
 真は声が出なかった
6年間会ってない母にいきなりたくさんの事を言われた・・・・
混乱と共に、真の気持ち・・・いや、真の心が動こうとしている・・・
 
そして、真は「明日は学校休むから」と友達に連絡して、荷物を持ち、家を出た・・・・・・


こうして雨の夜、真の運命の歯車が動こうとしている・・・



―――つづく
 






2003/12/12(Fri)22:16:12 公開 / 桜貝
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■作者からのメッセージ
初めまして^^
ファンタジーものを書きました。
まだまだ続きが有りますので、頑張りたいと想います!!!
アドバイスやコメントを頂ければうれしぃです^^
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