- 『〜C〜 プロローグ』 作者:Ins S.F / 未分類 未分類
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〜プロローグ〜
あたり一面真っ暗で何も見えない空間に少年は立っていた。
これは夢なのだろうか、少年は自分を疑った。
なぜなら少年の意識ははっきりしている、起きたあともこの
出来事がまるで現実であったかのように。
「ふふふっ」
どこかから笑い声がした。その声の先には青白く光る子供が立っていた。
君は誰?、どこからきたの?とは聞くことができなかった
それよりもこの空間にいることが怖かった。ちゃんと元に戻れるのか
どうかを考えていた。
それほどまでにこの空間は少年の意識を恐怖に導いていた。
数分、たっただろうか。子供が口を開いた
「ちゃんと帰れるよ・・・君は僕と違うから」
その声はどこか悲しそうで、あとのほうは聞き取れなかったが、
帰れるということは聞こえた。
もう一度言ってもらおうとしたが、子供は続けてしゃべった。
「そうだ、君の質問に答えなきゃ」
少年はえ?っという顔をした。
「君は誰?だったね。一般的な質問だけどちゃんと答えなきゃね」
「僕は君の中にある存在、でもそういうのとは少し違うかな」
「そして僕はどこからも来ていないよ」
少年は唖然としていた。あいた口がふさがらないというのはまさに
このことだろう。
「くくくっ、君は面白いね」
「いずれ分かるよ、そういう運命に君は決められたのだから」
「じゃあね、また会える日を楽しみにしているよ」
そう言うと子供は消えてしまい、ひとりになってしまった。
考えてみると相当ふしぎな出来事を体験していた。
これは何なのか、夢じゃないのか、そんなことを考えて恐怖を
少しでもやわらげようとしていた。
しばらくすると少年は意識が遠のいていくのがわかった。
そして少年はベッドから飛び起きた。
少年は知らない、物語が動き出したことを
この日、他に3人の少年少女が同じような夢を見たことを
これは壮大な物語の序章でしかないことを・・・
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2003/12/03(Wed)21:09:54 公開 /
Ins S.F
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■作者からのメッセージ
投稿させていただきました
一応ファンタジー物ですが、プロローグなのでとてもみじかいです。
感想をいただけたら幸いです