- 『紅の森 番外編〜UmiVersion〜』 作者:森々 / 未分類 未分類
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 最近妙に身体がダルい。
 
 流石に一週間に5つのバイトを掛け持ちするのは、自分にとって酷だったのか。
 睡眠時間もこの頃は平均4時間くらいになったし。
 学校でも「弛んでいる」とかで、担任に説教喰らっちゃったし。
 成績を維持するのも簡単なことではないから、どうしてもバイトの合間の休憩時間を潰すしかなくて。
 趣味の園芸をやる暇もないし、炊事洗濯だって休めない。
 
 『他人には頼らない』 そう言ったけれど、内心かなりつらい。
 何となく心の支えを無くしたみたいで、気を抜くとすぐに弱い自分が出てくる。
 弱い自分に「弱い言葉」を投げかけてくる。
 
 こんなことじゃいけないって、分かっているんだけど。
 私も哀しいかな「人間」だから。声を上げて泣きたくなる時だってある。
 
 どうしよう。不安で胸が潰されそうだ。
 私には守るべきものがあるのに・・・。
 傍に居てくれるヒトがいるのに・・・。
 
 
 空
 
 空
 
 あんたには言えない。
 
 あんただけには、弱音を吐けない。
 
 頑張らなくちゃ。空が笑っていられるように。
 安心して過ごせるように。
 
 
 
 海・・・それは私の名前。
 
 太陽を浮かべて笑う「空」を、真下から見上げています。
 月を映して輝く「空」を、深い暗闇から見つめています。
 
 逢いたいね。
 逢えないね。
 
 だって私はあなたの影。
 眩しい姿に目が眩んで、ソコまで辿りつけないもの。
 
 だから途方もない祈りだけど、あなたの星に祈ります。
 
 『幸せであるように』
 
 
 静かに弱く。
 あなたが目覚める、その時まで。
 
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2003/12/01(Mon)00:03:43 公開 /  森々
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■作者からのメッセージ
 「紅の森」の番外編みたいなものです。
 今回のは見ても分かるように、海Versionのものです。
 ちなみに次回は空Versionです。お楽しみに。