- 『誰かが見てる・・・』 作者:鈴 / 未分類 未分類
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「ね、ね、明日は楽しみにしてた自然体験ツアーだね!!」
と、千佳が話す。
「そうだねぇ〜、楽しみだなぁ。」
千佳と会話をしているのは親友の久美である。
私たちは高2で、明日はまあ簡単に言ってみたら、遠足のようなものだ。
「あれっ??」
「どうしたの?千佳??」
千佳が靴箱の中をじぃっと見ていた。
「靴箱の中に手紙が入ってる」
「何だろう??開けてみなよ」
「うん」
千佳はその場で手紙を開けて読んでみた。
一瞬で千佳の顔は真っ青になった。
「何・・・これ・・・」
「どうしたの!?千佳??」
久美が千佳の手から手紙を取り、読んでみた。
<死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね・・・・>
「・・・・っ!!」
久美も言葉を失ってしまった。
気を取り戻した久美は
「大丈夫だよ千佳、ただの嫌がらせだって。」
と、千佳に励ましていた。
「うん・・・」
だが、千佳は家に帰っても、あの手紙のことが気になって、仕方がなかった。
「嫌だなぁ、あんな手紙・・・明日は楽しみにしてたのに、気分が滅入っちゃった
よ・・・・」
千佳はなかなか寝付けなかった・・・
次の日
「おはよ、千佳!!」
「おはよぉ・・・・」
「まだ昨日の手紙で落ち込んでるの??気にするなって★」
「う〜ん・・・」
まだ悩んでいた千佳だったが、なんだかんだ言ってるうちに、自然体験ツアーの場所まで、到着した。
「千佳、千佳、川があるよ、ほらっ!!」
「えっ、わぁ、ほんとだぁ〜」
千佳は少し元気を取り戻したようだ。
他の子も、川を覗きに集まってきた。
その時!!
「うわっ!!」
ドッポーン!!
千佳が川に落ちてしまった。
「きゃああああ、千佳大丈夫!?」
「ゴホッッ、ゴホッッ、う・・・うん、大丈夫」
「大丈夫??」
「大丈夫??」
岸へ這い上がってきた千佳にみんなが声をかけた。
「うん、平気、平気」
千佳は苦笑いをしてそう答える。
千佳は久美と先生に連れられて、近くの休憩所までやって来た。
先生はタオルを渡して、代わりになる服を借りに行ってくれた。
「千佳、大丈夫??寒くない??今は秋だから、川、冷たかったでしょ。もう、だ
めじゃない、気をつけないと。」
久美は自分の持っていたタオルも貸してやった。
「違うんだ、久美・・・」
千佳がぼそりと言う。
「えっ??何が違うの??」
「私、誰かにつきとばされた・・・・」
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2003/11/30(Sun)22:05:07 公開 / 鈴
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