- 『   冬の花火      第零章』 作者:美月 / 未分類 未分類
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 時刻は子の時ばかりに12時を回っていた。
 刻々と過ぎ去っていく無限な時間。今更何を考えても仕方ないのだ。
 
 「オッホンっっ!!」
 
 16の少女がオヤジ使用のような咳払いをする。
 その少女は可愛らしい顔の割りには、寝癖だらけの髪の毛で。
 細身の身体に、赤の光る特攻服を着て。有りっ丈のお金をポケットに入れ。
 
 
 丁度少女は自分の名前を誰かに呼ばれたような気がして、後ろを振り返る。
 セミロングの髪が頬にへばり付く。少女は満面の笑みを零す。
 
 
 「明日香!」
 
 少女は明日香。
 
 「望月!!お前遅い・・・」
 
 明日香を呼んだ望月は申し訳無さそうな顔をして近寄る。
 
 望月は170はある長身に、顔立ちの良い男だった。
 でも望月の服装は、明日香とは対照的に、背広姿だった。
 
 「んじゃ行こうか。」
 
 望月は明日香をエスコートし、人込の中へ消えていった。
 
 背広姿の長身男と、赤の特攻服のモデルみたいな少女。
 
 
 
 2人が歩くたびに誰もが思わず見てしまう2人。
 
 そして誰かが言う。
 
 
 「あの背広の男、ピアニストの望月 嬰じゃない?!」
 
 
 
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2003/11/30(Sun)21:05:30 公開 / 美月
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■作者からのメッセージ
 初めまして。美月です。初作品なので頑張って書きました・・・ちょっと意味の分からない作品ですが、明日香と望月の恋を描いて行きたいと思います