- 『きつねのしっぽ 第六話』 作者:猫子 / 未分類 未分類
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 ―また、貴様らか・・。
 
 「逃げるわよ!!!」
 
 このようなことが、4〜5日間繰り返されていた。
 ある日、悪魔は、気分が良いらしく、遠い森の奥まで散歩に出かけていった
 そして、悪魔が出かけた瞬間に、木虎利が葉流にこう言った。
 「葉流・・。もうそろそろ君の約束の1ヶ月を過ぎてしまうよ?」
 葉流は、木虎利のベッドの上で、ゴロゴロしている。
 「そういえばそうねぇ、昨日は20日だったし、もうそろそろね・・。」
 葉流は、ベッドからヒョイと飛び降りて、次はソファーに座った。
 「それが何か?木虎利。」
 木虎利は、朝ご飯の片付けをしている。
 木虎利の手は水を触ったので、赤くなっている。
 「だってさぁ・・。このままでいると、大変だと思うんだ。葉流だってそう思うだろう?しかも、僕は妖怪だし、この傷だっていつ治るかわからないんだよ・・・?」
 葉流は、だんだん顔色が悪くなってきた。
 「それじゃあ、今から森に行く?何か手掛かり、あるかもよ。」
 葉流は立ち上がって木虎利のいる方向に歩いていった。
 「行くんなら行くで早く皿洗い済ましちゃってよね。」
 「うん。」
 木虎利は嬉しそうな声で返事をした。
 
 そして、皿洗いが終わったので、森に行くことになった。
 いろいろ適当な道を進んで行ったので、最後には、道に迷ってしまった。
 「ここどこだろうね。」
 「さあ?知らないわよ。」
 シーンとなったままで、木虎利と葉流の会話しか聞こえないほど静かになっていた。
 さっきまで、青く、透き通った色の空は、もう、オレンジ色になっていた。
 「帰りましょう。不気味だわ。」
 葉流は帰ろうとしたが、木虎利は前に進む一方だった。
 仕方なく、葉流も木虎利のあとをつけていった。
 
 そして、もう空は、暗闇になっていた。
 
 そのまま木虎利は震えながら前に進んでいくと、ある物を発見した。
 「葉流!!すごいよ!!」
 「なによ・・。なっなにこれ!!!」
 2人が驚くのも当然だった。
 ―遺跡だ。遺跡があったのだ。
 「木虎利!!よくやったわね!!」
 「うん!!」
 2人は喜んでいた。
 「もしかしたら、悪魔を封印できるかもしれないわよ!!」
 そうなのだ。ここの七の国では、悪魔は遺跡の中に封印できるという伝説があったのだ。
 
 ―奇遇だな。お前らもここにいるとは。
 
 聞き覚えのある声が聞こえてきたので、2人は振り返った。すると、悪魔がいたのだ。
 
 ―運が悪かったな・・。ここなら逃げられないだろう?
 
 「ヤバイよ・・。これ。木虎利どうするの?」
 「知らないよぉ・・・。」
 一番奥まで2人は後退りしていた。
 
 ―今日で終わりだぞ。
 
 2人はガクガク震えながら、何かないか周りを見回した。すると、木虎利は
 石の中にはまっている宝石を見つけた。
 その宝石は、七色に光り、とても珍しい色をしていた。
 木虎利は走って、その宝石を取り除くと、その宝石を悪魔に向かって投げた。
 
 ―馬鹿か・・。こんなもので、私を倒せると思うのか?
 
 そして、その宝石が、悪魔に当たった瞬間、周りの色が、七色に光りだした。
 
 ―なんだこれ・・は・・
 
 その光りは、悪魔を囲い、悪魔の闇の色が見えなくした。
 
 そして、その光りがなくなると、悪魔は消えていた。
 
 第七話に続く。
 
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2003/11/25(Tue)19:43:11 公開 / 猫子
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■作者からのメッセージ
 さ〜ていよいよ話しも大詰めですね〜
 七話は最終話でもあるのですよ〜。
 まあ、最後の最後まで頑張りますね〜