- 『虹の向こうに』 作者:まりも。 / 未分類 未分類
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全角969文字
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次の日の朝・・・。
「南一!な〜ん〜い〜ち!!」
虹の声で、南一は目が覚めた。
どうやら虹は、南一の家まできて南一を起こしにきたらしい。
虹の家と、南一の家は、隣同士なのだ。
二人は昔からの幼馴染。
「なんだよ、虹・・・。」
不機嫌そうな南一を見て、ふふふーっとにやける虹。
シャッと、部屋のカーテンを開ける。
「あっ・・・。」
窓の外には、きらきらと七色に輝く、綺麗な虹が出ていたのだ。
虹は、これを見せるために、南一を起こしに来たに違いない。
虹は、大の、『虹』好きなのだから。
しかし、虹と虹は、漢字では区別がつかない。
でも、虹は女の子。
虹は、七色の橋。
そう覚えておけば、十分だろう。
実際には、とてもとても違うのだから。
ぽかーっと、口と目を真ん丸くしている、南一。
その姿を見て、虹はクスッと笑った。
「ほらほら!南一!早くしないと。もう8時だぞぉ〜♪」
良く見ると、虹は制服姿だ。
南一は、今日が休み明けという事に気がついた。
「何でもっと早く言ってくれなかったんだよ!!」
大慌てで制服を引っ張り出す南一。
学生かばんを放り投げたり、ネクタイを間違って後ろ前にしたり・・・。
どたばたが絶えない・・・。
そんな南一を見て呆れたのか、はあ・・・、と虹は、ため息をついた。
「南一。私、先行ってるから。」
とどめの一言。
「そんなぁ!待ってよぉ!虹〜・・・。」
情けない姿の南一が、へなへなの声で言った。
プッチン・・・。
虹は、小刻みに震えている。
「だったら・・・・・。」
「早くしなさああぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
その後、南一は、虹と一緒に行くことができなかった・・・(笑)
学校でのこと・・・。
「よーし。HRはじめるぞぉ。」
先生が大きな声を出した。
「まず、転校生を紹介しよう。さあ、おいで。」
がらがらと、音を立てて入ってきたのは、どこか気品のある少女。
背は、虹より少し上といったところだろうか。
金髪の髪に、縦長ロール、フリルのついたかわいらしい洋服・・・。
わがままそうな目つきをしている。
「わたくし、金昭次 ユリカですわ。わたくしの父は、あの金昭次会社の社長ですのよ。・・・くれぐれもわたくしに、失礼のないようにしてほしいですわ。」
「・・・。」
突然現れた、お嬢様。金昭次ユリカ。
なにやら事件の予感・・・。
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2003/11/25(Tue)16:22:51 公開 / まりも。
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■作者からのメッセージ
「・・・。」
は、誰がしゃべったのでしょう。(しゃべってない・・・)
それは想像って事で・・・。
はあ、事件起こさなくっちゃ・・・。
えーと、どうしよっかな〜・・・。
ではこれで。