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『ゲリオン88 第3話』 作者:青菊 / 未分類 未分類
全角986.5文字
容量1973 bytes
原稿用紙約3.65枚
中に入るとそこは1m先も見えないほど真っ暗だった。
「うわ!真っ暗だ!」
「なんだよここ!」
「きゃっ!ちょっと!足踏まないでよ!」
「悪い悪い。」
「とりあえず、1回落ちつきましょう!」
目が慣れてきて、お互いの顔が見れるくらいにはなった。
「目も慣れてきたし、出口を探そう。」
「そうだな。いつまでもここに居るわけにもいかないしな。」
俊介の提案で、皆が出口を探す。
しかし、出口どころかさっき入ってきた扉さえも見つからない。
「どうなってんだよここ・・・」
しびれを切らし、時人が壁を叩く。
「ゴメン・・・私が入ろうなんて言わなかったら・・・」
「そんな・・・春香さんの性じゃないですよ。」
落ちこむ春香を、千影がフォローする。
「ん?おい。あれ、人じゃないか?」
「え?」
「ほら。あそこ。」
俊介が指を指す方向には、フードを被った老人が立っていた。
「ここの人かもよ!」
「よし!行ってみるぞ!」
4人が老人に駆け寄る。
「なあ!俺たちここに閉じ込められちまったんだ!出口教えてくれねぇか?」
「・・・」
老人は時人の質問に答えない。
「おい!なんか言えよ!」
時人が怒鳴ると、老人が何か言い出した。
「お前達は・・・選ばれし勇者たちだ」
「え?」
いきなりワケの分からない事を言い出す老人に、4人は驚く。
「じじい!何ワケの分からん事を・・・!」
「やめろ時人!・・・どう言う事だ?話してくれないか?」
「よく聞け。これからお前達に,強大な力,『シルエルス』を与える。
その『シルエルス』の力で、『アルカドラス』を救ってくれ。」
「シルエルス?アルカドラス?なんの事?」
春香が聞き返すが、老人はかまわず話しを続ける。
「『シルエルス』は、宿主の心によってその力が変化する。ただし、その者の心が弱いと、力に支配され死んでしまうから気をつけろ。」
「・・・」
「まあ、無理にとは言わん。お前等が拒めば元の場所に戻してやろう。」
「おい。どうする?」
「・・・行ってやろうじゃんか。」
「俊介!正気!?」
俊介の言葉に春香が驚いて聞き返す。
「どうせ元に戻っても無駄な人生を生きるだけだ。」
「俺も俊介に同感だな。」
「時人さん!?」
「おい。とっととそのアルカドラスに案内しろよ。」
「ふっ。よかろう。では行くぞ・・・!」
次の瞬間、周りが光に包まれ,突風が吹いてきた。
そこで四人の意識は途絶えた・・・。


続く
2003/11/15(Sat)12:13:32 公開 / 青菊
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■作者からのメッセージ
第3話ッス。
今回も感想などあったらヨロシクッス。
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