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『だから僕らは空を飛ぶ−2−』 作者:柳沢 風 / 未分類 未分類
全角1097.5文字
容量2195 bytes
原稿用紙約4.8枚
少女は走っていた。
真っ暗な暗闇の中を、
最後の家族が残した言葉を胸に。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俺は、『空を飛ぶ』なんて考えたこともなかった。
別に気にしてもなかったし、
きっかけも無かったから。


緑に囲まれた美しい国『エフリア』。
その中の『金持ちでもないし貧乏でもない』を絵にしたような家庭に少年は暮らしていた。
少年の名前は『クロウ』、(年齢は16位か17位)
薄めの茶色の髪に銀色の瞳を持っている少年だ。
クロウはいつも父親と母親が仕事に行っている間、
小さな道具屋でバイトをしながら過ごしていた。
いつものようにクロウがカウンターで座っていると奥から店主が言った。
「クロウ、悪いが川から水を汲んで来てくれないか」
ここら辺は川が多く、水道を引く必要がなかった。
「はい」
クロウは軽く返事をすると、横にあったバケツを持って外に出た。
クロウは今から水を汲みに行くことが、
自分の人生を変えていくことに気付いていなかった。




クロウはバケツいっぱいに水を汲んで帰ろうとして顔を上げた時、
目を大きく見開かせ、
せっかく汲んだ水も地面に落としてしまった。
そこには・・・、

ひとりの少女が倒れていた。

黒いめの髪を短く切ったた少女だ。
クロウは焦って少女をかつぎ、道具屋へ走って行った。





少女が目覚めると、
そこは見知らぬ部屋の中だった。
「・・・お姉ちゃん?」
少女は部屋の中を見渡す。
「お姉ちゃん、どこ・・・?」
その時、
「目、覚めたか」
少女が振り向くと、
そこにはひとりの少年が立っていた。
「あなたは?」
少女が聴くと少年は言った。
「俺は『クロウ』、あんたは・・」
「私は『アリア』、あなたが助けてくれたの?ありがとう」
アリアはほっとしたように笑う。
「いや、別に」
クロウは無愛想に言う。
「・・さっき『お姉ちゃん』とか言ってたけどどうしたんだ、
はぐれたのか?」
クロウが少し間をあけて言うと、
アリアはものすごく暗い顔をした。
クロウはぎょっとする。
「ど、どうしたんだ?」
アリアはすごく小さな声で言った。
「・・・・・・殺された」
クロウの動きが止まる。
そして真剣な顔をして聴く。
「なんで?」
アリアは今までのことを話した。
なぜか、クロウには言ってもいいような気がした。
アリアは姉が言った言葉を言いながら、
ポロポロと涙が出てきた。
『空を飛びたいなら生きなさい。
生きて、がんばって、信念を持って。
仲間と一緒に。』
クロウはだまってそれを聞いていた。




これが、
惑星『ファリラー』が変わるきっかけになることになる、
少女と少年の出会い。



2003/11/10(Mon)22:14:21 公開 / 柳沢 風
■この作品の著作権は柳沢 風さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
まあ、メインキャラ同士の
『出会い編』です!
次に二人は動き出す予定です〜。
今回の面白くないかも・・・(汗)
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