- 『人造少女 〜Y章〜』 作者:NEO / 未分類 未分類
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原稿用紙約4枚
〜翌日〜
「小川、『はい』小林、『はい』・・・
先生が次々と出席をとっていく。
「三上、・・・ん?三上は休みか・・・」
そう三上が今日、学校を休んだ―――
俺はその事が気になり、学校が終わった後、三上の家に行く事にした。
『ピ〜ンポ〜ン』
俺はインターホンを押す。
『はい、どちら様ですか?』
少し低い声の男が出た。
「あ、あの〜〜・・・俺、三上の友達の黒沢って言う者なんですけど、三上・・・い、いや、零さんはいますか・・?」
俺はオドオドしながら言う。
『黒澤・・・あぁ、君か・・・零が言ってた子は・・・構わん、入りたまえ。・・・『ガチャ』
交信が切れる。
そして俺は三上宅の扉を開けた。
そこはやっぱり広い、豪邸だ。
「やぁ、よく来てくれた。私が零の親だった『神無月 豪』だ。」
その男は高そうなスーツを着て、チョビヒゲを生やし、細め。
その男が螺旋階段をゆっくりと降りて来る。
「あ、あの・・・親「だった」ってどういう・・・事ですか・・?」
そう、その言い方は確かにおかしい。
俺は男を見上げ言った。
「・・・・・ああ、零は「死んだ」よ。・・・いや、「壊した」という方が正しいかな。」
男は微笑みながら言う。
「え・・・壊・・・した・・?」
愕然とした。
もう俺には何がなんだかわからない。
「そうだ。・・・あの『駄作』め、私のに向かって『涙』の意味など聞いてきおった。」
「そんだけの事で・・・?」
声を震わせながら言う俺。
「ああ。理由にするには十分すぎる。・・・あの子は『機械』、『涙』などと言うくだらん感情などいらんのだ。」
「・・・・は?・・・」
俺の中で何かが切れた。
「おい・・・フザけんな。何が『駄作』だよ・・・」
俺は言いながら、螺旋階段のすぐ下にいる男に歩み寄った。
そして男の目前まできた時、両脇からボディーガードらしき人が俺の腕をつかみ、玄関に無理やり連れて行こうとする。
「何が『機械』だ!あいつは『人間』だ!涙を流せたんだ!それでも親か!?」
俺は引きずられながらも、吼えた。
そして男はニヤリと口元を吊り上げると、
「違う、私は親じゃない。・・・『製作者』だ!ワハハハハ!」
その笑い声と共に俺は扉の外へ放り出された。
『ドスッ!』
思いっきり尻餅をつく。
「痛って!何すん―――」
『バタン!』
いい終えぬ内に無情にも閉まる扉。
そして俺は半分起き上がり正座したような状態になる。
「畜生・・・」
呟く。
「畜生!ちくしょう!!ちくしょおぉ!!!」
俺は地面に拳を叩き付けた。
何度も、何度も。
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2003/11/08(Sat)21:50:59 公開 / NEO
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■作者からのメッセージ
何かなかなか終わらせられません・・・
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