- 『あの空の下で・・・・・・。 第七章 別れ』 作者:葉 / 未分類 未分類
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 「我々、第一部隊は地上で部隊を展開し、敵を陽動する。敵の数は約五万。こちらの兵約五千。この数の差を跳ね返すために国際政府から空軍をかり、特殊爆弾を投下する。」
 
 「第一、第二小隊は、敵正面で待機。第三、第四小隊は敵右翼。第五、第六小隊は敵左翼。敵との戦闘が始まり次第、徐々に間隔を狭くし敵を完全に包囲する。その後、防御陣を前衛に出し磁場防御シールドを全力で展開し敵を動けなくする。その後、空軍による爆撃が始まる。残った敵を我々が始末する。各部隊配置につけ!」
 
 各部隊が配置についた。
 
 「全部隊!突撃!」
 
 ついに、最終作戦のための陽動作戦が始まった。
 
 「右翼部隊が押されてきています!」
 「わかった。副隊長。どうすればいいのか・・。」
 「我が部隊を行かせよう!サトシ君。」
 「隊長じゃないですか!どうしてここに?」
 「君達だけに戦わせておきたくないからね。」
 「助かります!隊長。副隊長、隊長の部隊の案内を頼む!」
 「はっ!わかりました!」
 
 隊長の部隊の活躍でついに敵を囲むことができた。
 
 「防御陣前へ!防御シールド展開!」
 「こちら、第一部隊隊長サトシ!空軍の皆さん爆撃初めて下さい!」
 
 「こちら空軍隊長、了解した!ただちに爆撃を開始する。」
 
 すぐに爆撃が始まった。この爆弾も赤外線を使った特殊な爆弾だ。
 
 「今頃、第二部隊は作戦を成功させたかな。」
 俺は、爆撃を眺めながらそんなことを考えていた。
 
 「隊長爆撃終了しました。」
 「了解!防御陣は後方へ下がれ!各部隊戦闘再開しろ!」
 
 敵は先ほどの爆撃で三分の一ほどになっていた。
 この程度の数なら簡単に倒すことができる。
 戦闘は五時間も続き終わった。
 
 「我々の勝利だ!!」
 「わぁぁぁぁ〜!」
 歓喜の叫びが沸き起こる。
 後は第二部隊の結果を待つのみだった。
 
 「ご苦労だった。サトシ君。見事な作戦だ。」
 「いえ、隊長殿のお力がなければ負けていました。」
 
 「ファルコンが帰ってきたぞ!」
 「なにっ?ファルコンが帰ってきた?隊長行きましょう!」
 「ああ、わかった。」
 
 ファルコンから次々と兵士が降りてきた。
 しかし、理沙の姿が見えなかった。
 俺は、人ごみの中を掻き分けて第二部隊副隊長の元へといった。
 
 「副隊長!理沙を知らないか?」
 「サトシさん!探していたんです。落ち着いて聞いてください。理沙隊長は脱出の時敵に襲われて一人で敵を食い止めると言って残りました。我々は必死で止めたのですが・・・・。理沙さんから伝言を預かってきました。生き残れたら結婚しよう。だそうです。」
 
 「そ、そんな。」
 
 そのとき、空から爆発音が響き渡った。
 それは、大戦の終了を告げるとともに、理沙との別れを告げるものだった。
 
 周りは歓喜の声が響いたが、俺の心は悲しみと絶望感が渦巻いていた。
 
 
 
 
 次回予告
 
 あの空の下で・・・・・・。 最終章
 
 理沙との別れから、三日俺はあの草原に立っていた。
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2003/11/07(Fri)22:53:27 公開 /  葉
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■作者からのメッセージ
 更新遅れてすみません。
 感想をくれた方々本当にありがとうございます。
 ついに、最終章です。理沙は本当に死んでしまったのか?次回を待ってください。