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『雪だるま』 作者:超丞 / 未分類 未分類
全角1424.5文字
容量2849 bytes
原稿用紙約7枚

“明日は初雪が降るでしょう。とても寒い日になるでしょう。”

テレビから聞こえてきた『雪』という言葉を彩子は聞き逃さなかった。


「わぁー。ゆきゆきゆきゆき〜。お母さん雪が降るんだよ!!」

「うん、よかったねぇ。積もるといいねぇ。」


時刻は9時を回っていた
幼い彩子にとってはもう眠くなってくる時間だ。


「歯磨きして寝ようね。いい子にしてたら積もるかもよぉ〜。」

「うん!いい子にする!!」


彩子は歯を磨いた後布団に入り
お母さんの絵本の読む声を聞きながら眠りについた


その日、彩子は雪だるまと遊ぶ夢を見ていた。


「うぅーん。あっ!!雪は!?」


彩子は起きると急いでベランダから窓の外を見た。

するとそこには一面真っ白だった。


「わぁーぁ。お母さん見て見て〜。」

「まぁーよかったわねぇー。」


彩子は朝ごはんを急いで食べると
玄関に用意された手袋と帽子などを装着して
急いで外に駆け出した。


「わぁーいわぁーい。」


彩子は早速夢で見た雪だるまを造り始めた。

思ったより雪の層が薄くて大きいのは造れなかったけど
なんとか小さいやつができた。


「おかぁーさーん!見て〜あやこが造ったんだよ!すごいでしょー。」

「まぁー。かわいいねぇー。ちょっと待っててね。」


そういうとお母さんは台所に行った。
数分して帰ってきたお母さんの手を見ると
コップ、にんじん、ナスが握られていた。

にんじんを鼻のとこにつけて・・・
ナスを口と目のとこにつけて・・・
最後にコップを頭にのせて

とうとう完成した。


「やった〜」


青い空に声が響いた。


その日、一日中 彩子は雪だるまと一緒に遊んだ


その日は遊びつかれて
いつもより彩子は早く寝た。



次の日
昨日とは、うって変わって暖かい日だった。
その日も彩子は雪だるまと遊んでいた。

しかし


「お母さん!ちょっと来て!!」

「どうしたの?」

「雪だるまさんが・・・」


そこには顔が崩れ始めている雪だるまの姿があった。


「まぁ・・・、雪は解けるものだからしょうがないのよ。また雪が降ったら造ろうね。」

「・・・この雪だるまさんじゃなきゃ嫌だもん。」

「彩子・・・仕方ないのよ。」

「嫌だもん!なんで雪は解けちゃうの・・・?」


彩子は泣きながら言った。

それから彩子は押入れから扇風機を取り出し
雪だるまに向かって


「だいじょぶだよ〜」


と言いながら風を当てていた。




夜ごはんを食べたあとも扇風機の風を雪だるまに向けてあてていた。


「もう寝よう?きっと雪だるまさんも彩子にそこまでしてもらえて喜んでるよ。」

「・・・うん」


そこにはもうぐちゃぐちゃに解けた雪だるまの姿があった。





その日彩子の夢に雪だるまがでてきた


「彩子ちゃん、あそぼっ!」

「うん!!」


一緒に雪合戦したり・・・
おままごとしたりした。

すると突然雪だるまがしゃべらなくなった。


「どうしたの?」


彩子は聞いた。


「彩子ちゃん、造ってくれてありがとう。2日間楽しかったよ。もうサヨウナラだ。僕以外の雪だるまにも僕みたいに優しくしてあげてね。じゃあ、サヨウナラ。」


雪だるまのナスの目からは水がぽたぽた垂れていた。




次の日の朝
庭にはにんじんとナスとコップだけが残されていた。

にんじん、ナス、コップについていた水滴が朝日で反射してとても綺麗だった。

空には虹がかかっていた。

虹の上には円形が2つ縦に重なった
あの雪だるまのような形の雲が彩子の眠る姿を覗いていた。
2003/11/04(Tue)23:41:27 公開 / 超丞
http://www.h4.dion.ne.jp/~k5k5k5/koko.html
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■作者からのメッセージ
わけわからなくなっちゃいました・・・。
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