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『異界の物語 「第1曲」』 作者:麻衣 / 未分類 未分類
全角1615文字
容量3230 bytes
原稿用紙約6.3枚


 如何して、誰も気づかなかったんだろう?







「夏美〜♪」
「あ、おはよう静香。」
 
 東京の朝、
 そこに、僕は立っていた
 友人と共に、少女、叶夏美は、ニッコリとしながら友人、天津静香を待っている僕。
 一人称は僕だが、一応女の子なのだ。
 そして、いつもどおり、僕と静香は学校に向かった。
 そう、いつもどおりに――


「夏美、最近恋人とか出来た?」
「…ううん。だけど、最近変な夢を見るの…」
「変な夢?」
「そう…」
 最近僕が見る夢は変な夢だった。
 知らない人たちが僕に叫んでいる。僕は知らないのに……なのに僕に叫んでいるんだ。
 それを静香に話そうと、僕は静香の方を向いた時、静香の顔は、とても青くなっていて、手が震えていた。

「…如何したの?静香?」
「あ…あれ!?」
 静香が指をさしていたので、僕はその方向を向くと、そこには青い光が僕達の前に現れていた。とても綺麗な光で、まるで吸い込まれそうな…そんな感じだった。

 あのひかりをみてはいけない――

「静香、あの光を…」
 駄目だって言おうとしたが、もう遅かった。

 突然青い光が強くなり、だんだんと僕と静かに近づいてくる。
 そしていつの間にか、光は僕と静香の前に現れ、だんだんと吸い込まれていってしまう…
 そして…
「夏美!?」
「し…静香ぁぁぁ!!」
 僕と静香は、だんだんと青い光に吸い込まれてしまった。




  同時刻、アトリアスと言う街で――

「…?」
 一人の青年、名はルー。彼は一切れのパンを食べていると、突然真正面から青白い光が見えてきた。
 ルーは一切れのパンを草むらに落とし、そして突然その青白い光が消えていく。そしてその中には…
「お…女の子?」
 そこには、一人の少女、叶夏美がそっと現れ、青白い光から現れた。h瞼を瞑っていて、意識が全く無い。
 ルーは、ただ呆然としていて一分ぐらい立つと我に返り、そしてその少女の身体を持ち上げた。





  ――…セルティス…――

 誰…僕の名前を呼んでいるのは…?

  ――セル…俺はお前を……――

 ちょっと待って…ぼくはセルティスって言う名前じゃないよ……



   貴方は誰なの?



「…!」
「お、起きたか女。」
「…え?…ここは…何処!?」

 突然起き上がると、そこには一人の青年が座っているし、そして見た事の無い所。外を見て見ると、草原が見えていて、僕が暮らしている東京ではなかった。
 何が起こったのだろうか?自分でも分からない…ただ、青白い光に包まれて、静香と……静香!
「あ…あの!僕と同じぐらいの女の子は居なかった!それと、ここは何処!?」
「女…お前一人しか居なかったぞ。」

 一人しか…居なかった?

 たしかに、僕と静香は一緒に吸い込まれたはずなのに、如何して一緒に居ないのだろうか?
 僕はただ、青年の瞳を見つめているしかなかった。
「それと、ここは何処だろ?アルストリアという異世界。人と神と魔物、妖精や動物や様々な生命たちの暮らす――遠いかの地だよ。」
「人と神…それに魔物?」

 ファンタジー小説みたいだなぁ…僕はそう思った。
 夢でも見ているのか僕は分からなかったので、おもいっきり僕は自分の頬を抓ってみるが、もの凄い痛いので、きっと夢ではないのだろうって思う。
 さらに、青年の話は続く。
「そしてここは世界地図のほぼ中心を占める大陸の名を、ハリアーと云う。その大陸の北の辺境に、小さな村の名前、アトリアスだ。この村の名前…」
「アトリアス…」
 綺麗な村の名前だったって、そんな事どうでも良いんだよ!
 僕は自分の言い聞かせながら、頭をぽこぽこ殴る。自分で殴っていても、痛いんだなぁ…そう思った。
「そして、俺の名前はルー。又の名を「盗賊王」って言うんだ。」
「と…盗賊王?」
「で、お前の名前は?」
 ニヤニヤしながら、青年、ルーは僕の名前を聞く。
 僕は普通に答えた。

「…夏美……叶夏美。」


2003/11/02(Sun)21:29:35 公開 / 麻衣
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■作者からのメッセージ
駄目文になってしまって申し訳ございません。
前回感想を下さった方々、有難うございました。これからもよろしくお願いします。
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