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『8×8〜最期の告白〜 前編』 作者:Rue / 未分類 未分類
全角618文字
容量1236 bytes
原稿用紙約2.3枚
今日もいつもと同じように時間は過ぎていった。
いつものように親友の健太と学校に行き、
いつものように授業を受け、
そして、いつものように幼馴染の香と話していた。

「ねえ、今日の放課後、暇?」
「・・・なんで?」
「ちょっとね。」
「また、買い物につき合わそうってんじゃないだろうな?」
「ちがうよ!それより、暇なの?どうなの?」
「図書委員の仕事があるけど、その後は暇だよ。」
「そう。じゃあ、5時頃に公園に来てくれない?」
「・・・わかった。」

いつもどおりの会話。
嫌になるくらい、いつもと同じだ。

放課後。
俺はいつものように図書委員の仕事をしていた。

「これで最後・・・っと。」

時計は、もう4時半をまわっていた。

「急いで帰らないとアイツに怒られるな。」

俺は急ぎ足で出入り口に向かった。
しかし、その足はすぐに止まった。
扉の前に香が立っていたのだ。

「・・・香?どうしたんだよ?先帰ったんじゃなかったのか?」
「・・・ちょっとね。亮に話したいことがあって。」

俺は少し変な感じがしたが、すぐに気のせいだとやりすごした。
香の気まぐれは今に始まったことじゃない。
俺と香はそばの机に座った。
目の前には先生が持ってきたチェスが置かれていた。

「チェス・・・やろうか。」

香の急な提案でチェスをはじめた。
そういえば、香は昔からチェスが好きだった。

その頃、健太は街中を駆け回っていた。
まるで悪魔に取り憑かれたかのように、亮を探していた・・・。
2003/10/28(Tue)17:53:00 公開 / Rue
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