- 『少女-4-』 作者:みるる / 未分類 未分類
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 原稿用紙約1.8枚
 朝が来た。男は白い部屋の白いベッドに横たわっていた。
 
 夢だったの…か…?
 
 退院したことも、少女のことも、[海老剥き屋]のことも……?
 
 男は体を半分起こしてゆっくり周りを見渡した。
 確かに病院だ。何の?精神科?内科?通院していた精神科ではないことはわかった。2人部屋。隣のベッドには今はいないが誰かいてるようだ。診察中なのかトイレなのか、掛け布団が無造作にめくられている。外は、廊下はやけに暗く、静かだ。
 
 俺はいつ、何の病気で入院してるんだ?思い出すのは病院の帰り、商店街に買い物それから…頭が急に痛くなった。思い出そうとすると目眩がするしまるで思い出すことを禁じられてるかのように頭が痛む。
 妻は…妻はどうしてるんだろうか。俺が入院してることも知っているんだろうか…?
 嫌な汗が出る。もう、どうすればいいのか、何を考えればいいのか、男は混乱していた。
 俺は普通じゃないのか!?何故俺は入院してるんだ、この[幻覚]は病気が再発したのか!
 恐怖と混乱と怒りの中で男は頭をかきむしる。
 
 逃げよう。
 
 とっさにそう考えた。ここから出れば俺が普通なのかそうでないのか、ハッキリする、普通でなければ捕らえられるがそれはそれで[ここ]に連れ戻されて入院すればいいことだ…
 
 男はベッドから起き上がり、壁にかけてある男の服に手をやった。
 
 続
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■作者からのメッセージ
 少々スランプです…(汗)ですが次も頑張ります!