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『I’m network 1』 作者:西野 / 未分類 未分類
全角6084.5文字
容量12169 bytes
原稿用紙約22.15枚
「せ、せんぱーいっ!」
「ばかっ、大声を出すなっ」
バシッ!
先輩と言われた背の高い男が、少女の頭を叩く。
「痛いじゃないですかー、何するんですかぁ・・・・・・」
頭をさすりながら言う少女。
「ばかっ、張り込みの最中に大声出すからだよ」
小声で怒鳴る男。
この男、容姿端麗・・・・・・なのだが、やや、やんちゃっぽい。
身につけている黒いスーツはまぁまぁ似合うほうか。
「す、すいませんでしたぁ」
返す少女、やっぱりこの娘もやんちゃ・・・・・・と言うか元気な感じの容姿。可愛いのだが。
髪型がショートカット故、可愛い少年に見えなくもない。
男のスーツと同じ色の、肩口までしかないTシャツと、灰色の短パンを履いている。
こんな格好をしているので、四肢は細いが反面、色気は皆無である。
見た目には9〜12歳ぐらいだろうが、実年齢は幾つなのだろうか。
「ったく・・・・・・そもそも、アズサ、まだ14だろ?明日、学校大丈夫なのかよ?」
再び(要するにさっきまでしていたという事だ)双眼鏡を手に取り、高級ホテルの一室を覗き込む男。
アズサと呼ばれた少女は聞いた通り、14だそうだ。
そう考えると随分背が低いし、子供っぽい。
「エイジさん、一昨年からガッコ、土曜日は休みですよ」 
エイジと呼ばれた男、実は探偵業界では有名人である。
無論、エイジというのは本名ではなく、通り名。
さらに、探偵と言っても、シャーロック・ホームズのように、推理して事件解決をするような物ではない。
彼は情報集め専門の探偵である。
「へぇ、そうなのか」
意外そうに言うエイジ。
「エイジさん、一般常識がないですよねっ」
「うるせ」
ぽか
また、頭を殴られるアズサ。
まぁ、今回のは音を聞けば分かるように、かなり手加減をしたようだが。
「大体、いつも言ってるだろ?『エイジさん』か『先輩』のどっちかにしろって」
話からすると、アズサはどうやら、呼び名を決めてないようだ。
「いいじゃないですか、そんなの。
ところで、今回のターゲットは誰なんですか?」
ばっとエイジの手から双眼鏡をとって、見るアズサ。
「あ〜、やらし〜」
と、言っても、何も教育に悪いことが行われいるわけではない。
ホテルの一室には、とても、綺麗(すぎてちょっと恐い)な女が双眼鏡に映っていた。
「何がやらしいんだ」
アズサは双眼鏡を、言ったエイジに取り上げられる。
「だって先輩、ちょっとやそっとの仕事は受けないじゃないですか」
「あのなぁ、ああ見えてもあの女、暗殺常習犯だぜ?」
ジト目で言うエイジ。
「え〜!あんなに綺麗なのにですか〜!?」
「ばかっ、大声だすなって言ってるだろっ」
バシッ!
先ほどまでの驚きの表情から一転して、目に涙をためるアズサ。
「また同じとこー・・・・・・」
再び頭を押さえながら言うアズサ。
この短時間で二回も行われているところを見ると、いつもこの調子らしい。
「うー・・・・・・あ、ところで暗殺常習犯ってどういう意味ですか?」
急に普通の顔に戻って言う、アズサ。
「表情の変化激しいなお前・・・・・・・ま、いいか。
えーっとだな。殺し屋・・・・・・殺しが仕事の奴らって事だな」
「え・・・・・・」
バシッ!
「まだ、何も言ってないじゃないですかぁ・・・・・・」
恨めしそうにエイジの方を見るアズサ。
「お前のやりそうな事ぐらい分かるっつーの。
どーせ『え〜』とか、大声で言うつもりだったんだろ?」
エイジが言い終えるとアズサは目をくりくりさせた。
「何で分かるんですかぁ?」
「ほぅ、当たりか」
「あー!引っかけだったんですか!」
「だから大声を・・・・・・!」
エイジが口とまた叩こうとした手を止め、真顔になる。
「な、何で本気でキレて・・・・・・」
「動き出したっ!行くぞっ!」
言うと彼は返事も待たず走っていった。
「あ、待って下さいよ、せんぱ〜い!」

エイジは人を巧くかわして行った。
目には閉まりかけのエレベーターが映っている。
彼は内心、『ラッキー☆』と呟いた。
「そのドア待ったぁ!」
エイジの声に反応して中の女性が開くのボタンを・・・・・・押さなかった。
エレベーターは上がっていく。
ここは、高級ホテルである。自分らのことだけで良いような奴らばっかり、揃っているのだろう。
「オイ、ちょっと待てよ!オイーーーーー!!!!」
エレベーターのドアをドンドン叩くエイジに、周りの客の視線が殺到する。
「くそっ!」
が、そんなことは、彼には関係ないのか、言うなり、隣の階段を猛スピードで上がっていった。

「はぁはぁ・・・・・・エイジさんに追い付ける訳ないか・・・・・・」
アズサは降りてくるエレベーターの前でぼやいた。

チーン
「あれ、エイジさん」
エレベーターで上がってきたアズサがのんきに言った。
「お前、エレベーターで登ってきたのか・・・・・・」
完全に息を切らせているエイジ。
結局、階段で10階まで登ってきたらしい。
「・・・・・・自分だけエレベーターで上がってくる奴があるかぁぁぁぁぁあ!」
と言うとエイジはアズサをブルドッグした。
「痛い、痛い痛いですってば〜〜!」
アズサが叫び散らしたその時だった。

「キ・・・・・・!」
「!!」
エイジの顔がフッと真顔になる。
「ど、どうしたんですか先輩?」
頭を押さえつつ言うアズサ。
「お前、何も聞こえなかったのか?」
「え?ああ、確かに重い物がずれるような音と、甲高い声がちょっとだけ聞こえましたけど・・・・・・」
アズサが『えーっと』みたいな表情で言っていたのと、答えを聞いてエイジはため息をついた。
「今のは人が刺された音に、全部出す間もなかった悲鳴だ!行くぞ!」
「え?あ、待って下さいよせんぱ〜い!」

「ち、間に合わなかったか!」
7階で止まったエイジは突然そう言った。
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・な、何でそんな・・・・・・う、くさ〜い・・・・・・」
7階と8階をつなぐ階段の中間まで追いかけて来ていたアズサは、そう言って鼻をつまんだ。
とにもかくにも、7階は臭いのだ。
「ああ、香水臭い。
俺が登ってきてた時はこんなニオイしなかったんだ」
アズサの方を振り向いて言うエイジ。
それに対してアズサはキョトンとしていた。
「え?え?」
エイジは内心またため息を付き、思った。
なーんでこんな勘の悪い奴が、俺に付いてくるんだ、と。
「要するに、血のニオイを消すために、どキツイ香水を振り撒いたんだよ!」
と言うと、エイジは肩を大きく振るわせながら歩いていく。
やっばーい、怒らせちゃったかなぁ・・・・・・
アズサが内心、そう心配しながらついて行くと、エイジは堂々と、女性用トイレに入っていった。
「え、エイジさん、そっちは女の人の・・・・・・」
「分かってるっつーの」
アズサはエイジが怒っていなかった事と、返ってきた答えの、二つにビックリした。
そんなアズサにお構いなく、エイジはトイレのドアを一つ一つ(と言っても3つしかないが)開けだした。
最後の3つ目に鍵がかかっている・・・・・・。
「ここだな」
エイジは言うとノックする。
アズサはまた、ビックリした。
「な、何やってんですか、先輩!」
アズサの止めかけにもお構いなく、エイジはドアから少し距離をとると膝を上げる。
「え、エイジさん?ってまさか」
「おうよっ!」
ドガン!
エイジの正面に向かって放った蹴りは、鍵を壊したのか、ドアを開けた。
「エイジさ〜ん!」
アズサが悲鳴とも取れるような声を上げる。
「BINGO!」
またも、アズサを無視してエイジは指を鳴らして笑みを浮かべた。
アズサは怒ったような・・・・・・と言うか怒った表情で
「もうっ、何が『びんご!』ですか!」
と、エイジの方に歩み寄った。
「おいおいおい!お前は来るなっ!」
エイジが慌ててアズサを止める。
「何でですか!って、あ」
アズサが何かに気付いた表情をする。
「ま、そう言うことだ。死体だよ」
それに対して、エイジも頷きながら言った。
そう、三番目のトイレには、死体があったのである。
「とにかく、証拠は揃ったな。よし!確かエレベーターは10階で止まってたな!って事は、まだあの部屋か!」
と、一人で言うとエイジは走りだした。
「あ、待って下さいよ〜!」
アズサが再び追いかける。
「もう、速いってのに・・・・・・」
アズサがぼやいたのも、聞こえたか聞こえないか。
エイジは猛スピードで走りだした。
「アズサ、警察に電話しとけよ!」

一つ、言い忘れていた事がある。
彼の仕事は情報収集だけではない。
事件の犯人を食い止める事、それが彼のもう一つの仕事である。
「ち、鍵かかってるか・・・・・・」
鍵穴を見て、言うエイジ。
「先輩、探偵のクセに、ピッキングもできないんですか?」
マジで疑問符を浮かべるアズサ。
「できるかっ、探偵と泥棒を一緒にすなっ」
小声で怒鳴るエイジ。
「えー、だったら、どうするんですかぁ?」
アズサが不安そうな顔をするとエイジは自信満々に答えた。
「強行突破」
親指をビシッと立てるエイジ。
「え・・・・・・むくむぐもぐ!」
騒ごうとしたアズサの口を塞ぐエイジ。
「大声だすなっつーの」
と言うとエイジはアズサの口から手を離した。
「すいませんでしたぁ・・・・・・」
ふくれるアズサ。
「何でお前が怒る」
エイジはジト目でアズサを見やる。
が、アズサは返事をしない。
「ま、いいや、アズサ、俺のギターケース持って来いよ」
ふくれていたアズサの表情が一変して、驚いた表情になった。
「ちょっと待って下さい、『アレ』でやるんですか?」
「ああ」
「・・・・・・分かりました、持ってきます」
観念したようにアズサは走り始めた。

25分後
「はぁはぁ・・・・・・持ってきましたよー!エイジさん」
「大声を出すなって言ってるだろーがっ」
バシンッ!
平手でアズサの頭を叩くエイジ。
「うー・・・・・・いい加減コブが出来ちゃいそうですよぉ」
頭を押さえて言うアズサ。
幸い、さっきの大声も相手は気にしてないらしい。
もしくは、防音設計なのだろうか。
「ま、いいや。良く持ってきた」
と言ったエイジはアズサの頭をわしゃわしゃと掻き撫でた。
「えへへー」
アズサも嬉しそうな・・・・・・と言うか、実際嬉しいのであろう表情をする。
「よっしゃ、じゃ、下がってな」
「はい」
手で制すエイジの言葉に従い、後ろに下がるアズサ。
エイジはギターケースから、ある物をとり出すと、引いてスイッチを入れた。
ウィィィィィン!!!
驚くべき、機動音。
エイジはある物をドアの鍵の辺りに当てた。
ガガガガガ!ジィィィィィィィ・・・・・・・
エイジは鍵の部分をごっそりと斬り取った。
そう、ある物とはチェーンソーだったのだ。
「な、なんだっ!」
野太い男の声が響く。
彼はそんな事は、気にせずチェーンソーを止め、後ろに投げ捨てると、ドアを蹴開けた。
「何だてめぇっ!」
中にいた背が低く、小太りの男が立ち上がって怒鳴り散らした。
それに続いて背が高く、細い男と大男、小さい男が一斉に立ち上がった。
全員黒スーツに黒のサングラス、いかにもと言った風貌だ。
ただ、一人だけ、殺し屋の女が立ち上がっていないが。
「うるせぇな、やるんだろ?」
エイジはそう吐き捨てると、部屋に入り、上着を脱ぐと、後ろに投げる。
更にエイジはファイトスタイルをとった。
ここまでやって、あの血の気の多そうなのが、怒らない方がおかしい。
「てめぇっ!何だか知らねぇが、タダじゃおかねぇ!」
ゴスッ!
エイジは一歩踏みだし、走りかかってきたデブチビの顎を、拳で一瞬で捕らえた。
たった一撃で倒す。
エイジはかなりのやり手なのだ。
「く、くそーっ!」
一瞬怯んだ奴らだったが、三人揃って殴りかかる、が。
ビシバシビシッ、ガッゴッガッ!
グーを3つ叩き落とすと、足で顎をとらえた。無論、三回である。
「さぁ、俺の実力は分かったろ」
首をコキコキ鳴らせながら言う、エイジ。
「・・・・・・」
それに対して、女は黙り込んでいた。
「ん?おとなしく逮捕される気に・・・・・・」
女が突如、動き出す。
しかし、エイジにではなく、窓にである。
バリン!
「待て、逃がすかっ!」
女は窓のあったところに飛び乗り、エイジはそれを追った。
「・・・・・・」
女は180度転換し、ナイフを取り出すと、エイジに飛びかかっていった。
「っっちっ!」
エイジはなんとか回転して避けると、そのまま回し蹴りに持っていった。反撃のつもりだった。
エイジの素早い蹴りに対して、足の裏に向かい、素早くナイフを突きつける。
「!」
エイジは軸足を曲げ、蹴りの位置を下げるとなんとか、かわす。
しかし、女は休まず、突きを放つ。
が、足を曲げていれば、バネがあって跳びやすいのだ。
後ろに向かい、跳ぶ。
女がはそれを追い、突きを繰り出す。
エイジは後ろに下がるしかなかった。
何回か、それが続くとエイジの後ろには壁があった。
ぎり・・・・・・
エイジは歯ぎしりをした。
相手も殺し屋。突きのスピードは尋常ではない。
打破する方法がないのだ。
「・・・・・・死ね」
女は言うと、ナイフを突く体勢になった。
急所を狙っているのだ。仕留め損ねないように。
今、下手に手をだすと切り落とされる、それぐらいエイジは分かっていた。
だが、打破する方法が・・・・・・エイジはそれとなく、辺りを見回した。
「!」
打破する方法が・・・・・・見つかった。
「・・・・・・死ね!」
女がそう言い、ナイフを突き出したのと、エイジがサイドテーブルにかかっていた上着をとったのは、ほぼ同時だった。
バッ!
突き出されたナイフを、エイジが腹の辺りで上着で受け止めた音だ。
さすがに、上着は腕を通さず、エイジはその、腕を取った。
「っ・・・・・・・!」
ドターンッ!
腕一本背負いである。
ピーポーピーポー・・・・・・
サイレンの音が、鳴り響いた。

「もう、無理しちゃダメですよ、先輩」
「それが仕事だろが」
コツン、とアズサの頭を殴るエイジ。
彼らは張り込みをしていたビルにいた。
「しっかし、割と包帯巻くの上手いじゃねぇか?」
「えへへ、近頃、保健の授業で習ったんですよ」
「へぇ・・・・・・」
何故、包帯を巻いているか。
エイジはあの時、腹を刺されていたのだ。
「でも、ホント無理しちゃいけないですよ、エイジさん。もう、オジサンなんだから☆」
「誰がオジサンだっ!俺はまだ22だぞ!?」
「知らないんですか先輩?20を越えると衰退していくんですよ?」
「うるせ」
いたずらっ子のように笑うアズサの頭を再び、コツンとエイジが殴った。

相形警部・・・・・・依頼主である。
「さすがはエイジ、と言うところか」
たくさんの警察の中で一人、微笑を浮かべながら彼は、呟いた。
「警部!」
「ん?なんだ」
警官に呼ばれ、笑みを浮かべたまま、振り返る相形に悪い知らせが入るとは、分からなかったであろう。
「エイジ探偵から領収書を預かっています」
「な?」
いきなりしかめっ面する相形。
彼は受け取ると、次は怒りをあらわにした。
「なななな、くそーーッ!あの馬鹿探偵がっ!」
領収書にはこう書かれてあった。
トイレの鍵修理代   ¥三万円
部屋のドアの修理代  ¥五万円    
               計八万円請求いたします。
払い主 相形邦宏

to be continued・・・・・・・
2003/08/31(Sun)17:13:12 公開 / 西野
■この作品の著作権は西野さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
始めましてっ!
何か、基本を押さえてないんで、
見ての通りな酷い出来ですが、
とりあえず出すことに意義があることに勝手にしといて、と(ォィ)。
感想と言うか、アドバイス下さいね。
現在進行中みたいな感じなので(ラリってるのか、オレは)。
この作品に対する感想 - 昇順
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名前 E-Mail 文章感想 簡易感想
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この作品の投稿者 及び 運営スタッフ用編集口
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