『一つの小隊の戦争』作者:神林  薬局 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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20XX年。


時代はまた戦争のころに戻ってしまう。

俺は、日本軍の第32小隊、隊長。宮島 孝(たかし)26歳。

今、日本軍は「新一国3連」という3つの国の

一つと戦っている。その国の名は「ランガジーバール」

戦争の原因が、この「新一国3連」が、核兵器を大量

生産していたことから始まった。交渉も無駄に終わり、

アメリカ・ドイツ・中国・イギリス・日本が、今、

全力で「新一国3連」を潰そうとしている。昔から、

この5つの国が仲良くやっているはずがないため、

連携がまったく無い。だから、独自に攻めているのだ。


「隊長!なに考えているんですか?」


「ん?・・・・隼人か・・・。ちょっとな」


「どうせ、恋人のことでも考えているんでしょう!
 まだ手紙の交換してるんだろう」


「いや、そういうわけではないんだが・・・。」


彼が、俺の小隊の一人。小池 隼人、23歳。

どうも、やたらに明るい性格で、ミスも少なくは無い。

俺は今、テントの中で眠っていたらしい・・・。

俺が今いる場所は、一つの島の森の中。俺達の他にも、

まだ味方の小隊のテントが張られている。情報によると、

「ランガジーバール」の兵士達が、ここに基地を作っている

ということで、この島に来ている。


「隊長。どうもこのままじゃ、雨がふりますね。
 たぶんパソコンの予測値では75%で降りますよ」


「そうか。・・・・雨を利用することはできないか?」


「・・・・・。あります。池などに潜み、来たところを
 狙います。雨が降っているので水底をうまく見えないでしょう」


「そうか・・・だが、池なんかあったか?」


「いえ・・・」


つねにパソコンを持って行動をしている男。

斎藤 一樹(かずき)24歳。めがねをかけた、

少し、ガリな兵士だ。


「隊長・・・・・・見回り・・・・・行ってきました・・・・
 以上ありません・・・・」


「そうか。もう交代していいぞ。」


少々、暗い口調だが、まぁ根はいいやつだ。

田牧 少汰(しょうた)。任務には忠実な男だ。

この3人(俺も含めて4人)で、陣を組んでいる。

すると、少汰はポケットから俺に紙を渡してきた。


「隊長・・・・・手紙です・・・・・」


「すまん。」


俺は、手紙の差出人を見る。その差出人は、

「小松 明かり」まぁ、俺の恋人って人だ。

ちゃんと、手紙を交換しあっている。

彼女は、日本にいる。今、日本はいい噂は聞かない。

敵が侵入したとか、いろいろ・・・・。

とりあえず、内容を見ることにしよう。


「宮島 孝さんへ。御元気ですか?こちらは、
 事件が続く毎日で、大変です。孝さんは、
 怪我はしていませんか?私は少し風をひいて
 しまいました。御体には気おつけてください。
 小松 明かりより。」


こんな短い文章が、俺を支えている一本の

柱だ。今度は、俺が出す番だな。

はっきり言って、俺達の小隊は戦闘を行なった

ことが一度も無い、安全な小隊。

だから他の小隊からは「降伏小隊」って言われてる。

敵に出会ったら、降伏しそうだから、

そう言われているらしい。たしかに、そうかも

しれない。だが、これから起こる俺達の小隊の

戦争は、悲しみと、酷さを与えるだけであった・・・・。
2003-09-15 19:01:34公開 / 作者:神林  薬局
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