- 『why today』作者:タキレン / AE - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
- 彼女が何故か不機嫌だ! 何で彼女を怒らせてしまったのか、翔太は一日を振り返ってみる事にした。
- 全角1738.5文字「何か言う事は?」
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原稿用紙約4.35枚
部屋でテレビを見ていると梨花が不機嫌そうに聞いてきた。
「……今日は遅れてすまん」
「違う!」
「……ん?」
違う? 他に俺は何かしたのか?
「わからないの?」
「うむ……すまん、さっぱりだ」
「その頭でどうにか考えなさい!」
「うむ……」
俺は今日一日の行動を思い出す事にした。
今日、正確に言うと昨日。俺は地元から夜行バスに乗った。
キャリーバッグを荷物入れに入れて貰い、バスの席の下にカバンを置き、背中のリュックも置いた。
カバン類が多いのはキャリーバッグに服、カバンに電気機器、リュックに生活の物と彼女、梨花へのプレゼントを入れたからだ。
バスの中は……関係無いだろうな。
あった事といえば隣の奴の歯ぎしりが凄かったくらいだ。
因みにそのせいで今結構眠い。ほら、もう夜の十二時過ぎてるじゃないか。日付が三月十五日になっている。
じゃあバスに乗ったのは一昨日だ。
まあ、それはいい。
とりあえずバス内は無視して翌日の朝、俺はバスの運転手に揺らされて目を開けた。一応少しは寝れたのだ。
あまりにも睡眠時間が短すぎた為、俺はボーッとした頭でカバンを持ち、キャリーバッグを受け取り駅に向かった。
「うーん……」
今の所は梨花が起こるような事は無さそうだな……
次は電車だな。
頭がボーッとしていてホームを間違えた。ここで約束の時間に遅れる事になったのだ。
「……それ以外には何も無さそうだな」
呟いて電車の時間を飛ばす。
ここで梨花と合流した。
「遅くない?」
「……すまない」
ここで一度梨花は不機嫌になった。
「その、あれだ……これをやるから機嫌を直してくれ」
俺はカバンからプレゼントとして買っていたペンダントを梨花に渡した。
「あ、これって」
「うむ、特に意味は無いがプレゼントだ」
「特に意味は無い?」
何故か梨花が首を傾げる。
「無い」
「ふうん……いきましょ」
「なんなんだ……」
おかしいとすればここか? でも何がおかしい……わからん。
まだ進めて見るか。
この家についたのが午後七時、その前には確か……
「……まだわからないの?」
梨花の不機嫌な声が思考を止めた。
「まだ考えている途中だ」
「何で偉そうなのよ……時間が経つ程私は不機嫌になるからね!」
「……むう」
ここで時計を見る。もう一時が近いな。
一時……梨花は何故このタイミングで聞いてきたんだろう。
梨花が聞いてきたのは大体日付が変わった頃、家についたのが午後七時だから……五時間くらいある。
ならば何故梨花はその五時間の間言わなかったのだ? 特に不機嫌な様子も無かった……
もしかして昨日に何かしなかったのが悪いのか?
では何故今日……いや昨日だったのか。
「まだわからないなら歯磨いてくる!」
梨花が突然立ち上がり洗面台に向かった。
「うーん」
寝る支度でもしながら考えようかと思い。俺も歯ブラシを探す。
「……あれ?」
歯ブラシが無い、忘れたか?
いや、歯ブラシは確かキャリーバッグじゃなくてリュック……
「ん?」
リュックが無い。少し考えて思い出す。
「バスに忘れたか……」
あれ? でもリュックに入れていたプレゼントは確かに梨花に渡したはずだ。
じゃああのプレゼントは何処から?いや、カバンから出したな。
でもリュックにはちゃんとプレゼントが……
「……ああっ!」
思わず大声を上げてしまった。なんたる失敗!
「大声出して……で? わかったの?」
「すまない!」
洗面台から出てきた梨花に土下座をする。
「リュックはバスの中に忘れてしまって……その中に」
「その中に?」
うわ、笑顔が怖い。
「その中に……ホワイトデーのプレゼントを入れてあります」
俺は土下座したまま白状した。
何故梨花が昨日が終わった瞬間に怒ったのか……もう、明白だろう?
俺は心の中で苦笑いして、梨花に謝り続けた。 - 2015-03-14 16:58:57公開 / 作者:タキレン
■この作品の著作権はタキレンさんにあります。無断転載は禁止です。 - ■作者からのメッセージ
White day……ホワイトデー……why todayという思いつきで書いた作品です。
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作品を読ませていただきました。
ト書きのような雰囲気のお話だなあ。相変わらず描写を削られていますが、今の中高生にはこのような会話のやり取りだけのお話が受けるのかな。ラノベでは『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件』みたいに売れている作品がありますからね。実は非常に興味のあるタイプの作品なんですよ、こういうの。将来流行るかもしれませんし、そうでなくとも新しいものは知識のコレクションにファイリングしていきたいですからねー(←今思ったんですけど、無駄にカタカナ英語使うとすごく頭が悪そうに見えますなw)。
非常に曖昧な指摘になってしまいますが、もう少し会話に当意即妙さと言いますか、読んでいて気持ちよいテンポで会話を弾ませてほしかったかな。この際キャラクター性とかは読者に伝えなくてよいから、漫才のような軽妙なやり取りを見せつけてほしかった。シチュエーションが適切であったかどうかは棚に上げたとしても、プレゼントとして買ったペンダントを渡すシーンの会話などは、さすがにちょっと良くないでしょう。読んでいてどういう反応をすれば良いか分かりませんでした(ごめんなさい)。
もし、二人の関係を見て読者をニヤニヤさせることが貴方の目的であったならば、これは失敗でしょう。貴方の頭の中にキャラクターは出来上がっているのかもしれないが、読者には、彼らがどのようなキャラクターで、どのような部分が愛らしいのか、好ましいのかが全く記述されていませんから。
以上です。何か参考になることがあれば幸いです。ピンク色伯爵でした。2015-03-27 20:17:04【☆☆☆☆☆】ピンク色伯爵遅れてすみません。ありがとうございます。
ギャグやライトミステリ(?)などを一気に取り入れようとしたらこうなっちゃいました。
ラノベ……アニメは見るんですけどラノベはそんなに読む方じゃありません(メデイアワークスなどの準ラノベ(?)を好んで読みます)
なのであまりそういうのは私自身もわかっていなかったりします。
テンポはあまり意識してませんでしたね、参考になります。2015-04-12 21:58:31【☆☆☆☆☆】タキレン計:0点 - お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。