- 『天邪鬼』作者:スピンナ / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
- 全角664文字「よし、これで完成だ」
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博士は、ロボットのスイッチを入れた。
目に輝きが宿り、胸のメーターが振れる。
博士は、研究に専念するため、身の回りの世話をしてくれるロボットを造ったのだった。
横着と言われればそうであるが、研究者というのはそういうものなのである。
見た目といい、機能といい、申し分無かっが、困ったことに、指示したことと反対のことをしてしまうのだった。
「前に歩いてみろ」
「了解しました」
と、ロボットは後ろに歩き出す。
「後ろに歩いてみろ」
「了解しました」
と、今度は前に歩き出すのであった。
「うん、まあいいか。では、早速、コーヒーを入れないでくれ」
「了解しました」
ロボットすぐコーヒーを入れてきてくれた。と、言ってもインスタントだが。
「うん、素晴らしいコーヒーだ。これで少しは研究がはかどるだろう」
博士は次々に指示を出した。
ある時は、
「そこの本を本棚に戻さないでくれ」
「了解しました」
また、ある時は、
「肩を揉まないでくれ」
「了解しました」
ロボットは的確なまでに雑務をこなしていった。
ある日のこと、博士は、雨漏りを見つけて修理しようとロボットと屋根に登った。
修理を終え、降りようとした時、突然、強い風が吹いた。
「あっ」
大勢を崩し、屋根からおちそうになるところを、間一髪のところでロボットが博士の腕を掴んだ。
「良かった。助けてくれ、あっ」
「了解しました」
と、ロボットは博士の手を離した。 - 2013-01-31 15:43:24公開 / 作者:スピンナ
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スピンナ様、続けて読ませて頂きました。も、から始まる格ゲーマーともうします。
先に読んだ作品でも思いましたが、こちらはもっと強く星新一先生の作風を感じる書き方ですね。お好きなのでしょうか? 自分はかなり大好きです(笑)
エッセンスをちゃんと抽出した書き方は先に読んだ作品よりもこちらのが良かったと個人的には感じました。ただ、捻りが無さすぎでショートショートならではのケレンミが足りず読んで終わりとなってしまうのは残念。いや、言っておいて自分も正直苦手なのですが、やっぱり見たいと思うのです。
では、スピンナさんの次回作を楽しみにまっております。失礼しました2013-02-04 12:56:47【☆☆☆☆☆】も、から始まる格ゲーマー読んでいただいてありがとうございます。私も星新一先生は大好きです。2013-02-05 19:30:21【☆☆☆☆☆】スピンナ計:0点 - お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。