『二ヶ月後の問い』作者:リーフライ / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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{自称・超能力者}視点




「本当に願いを叶えてくれるのか?」
男は私に言った。
「ひとつだけだがな、条件はあるぞ」
そう言うと男は大量の札束を私の目の前に出した。

「一千万だ、これで二十年前に連れて行ってくれ」

私は首を振った。
「聞いているだろう、条件はほかにもある、君の人生を十年もらう」

男は何食わぬ顔で言った
「それくらいどうでもいい」

「じゃあお前の願いを聞こう」
男は言った
「俺を過去に戻してくれ、三年前に」

私は首を縦に振った
「いいだろう、では前払いとして人生と金をもらう」

男は両手を広げて言った
「ああ、僕から人生を奪え!!」

私は男の後ろに回って、男の意識を奪った。




{依頼者の男}視点

目が覚めると暗い牢屋の中に僕はいた。

(僕は噂の人に依頼をして)

そのときゆっくりとこちらに近づいてくる足音が聞こえた。

「僕に何をした!」
現れた超能力者に僕は怒鳴った。

「条件、君の人生を十年もらっている、2ヶ月後にまた会おう」


「ま、待て!!」
超能力者はゆっくりと私から遠ざかっていった。





超能力者が言った二ヶ月が過ぎた、二ヶ月の間、生きるために最低限な物だけを与えられ、自分の意思等もう失せていた。

ゆっくりとしたあの足音が聞こえてきた。
「あ、あう」
超能力者が前にたったがうまく声が出ない、頭も回らない。


超能力者はそんな僕の様子を見て
「もう一度聞こう、お前の願いはなんだ?」

僕は回らない舌と頭で精一杯言った。


「ここから出してくれ」
2012-12-31 21:47:53公開 / 作者:リーフライ
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