- 『零した醤油』作者:あー……うん / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
- 全角530文字テレビのリモコンを取ろうとして、手を伸ばした時
容量1060 bytes
原稿用紙約1.33枚
悲劇は起きた。
手に醤油の瓶が勢い良く当たり、瓶はちゃぶ台テーブルの上から床へと落ちた。
「うわぁ……最悪だ」
誰もいないのに、思わず口から言葉が飛び出す。
醤油が木造の床にぶちまけられる。その瞬間に考える事は、こういうお決まりパターンの不運がなんで起きるかね。
神様、全然センスない。面白くないから。ぶつけどころのわからなかった怒りを神に向けてみた。その間一秒。
あー……これは、なんつーか。
ティッシュ箱から無造作にティッシュを数枚取り出し拭き取ろうとした所で、気づく。醤油が床に置いてあった
キーボードにまで染み込んでいる。これは、時間が経つとベタベタしてキーボード押すと戻ってこなくなるな。
「はぁ……」
ため息が出る程に、はぁ……である。安いキーボードをアマゾンにでも頼むしかない。もう、このざまである。
床の醤油をティッシュで吹き、ゴミ袋に捨てる。ティッシュは黒く染まり、そして臭い。更に床も醤油臭い。
雑巾……は、買ってないのでガス屋からもらったタオルを水で濡らして水ぶきをする。
なんか、すごく惨めだ。 - 2012-02-07 17:51:25公開 / 作者:あー……うん
■この作品の著作権はあー……うんさんにあります。無断転載は禁止です。 - ■作者からのメッセージ
惨めな気持ちは、年を取ればいくらでも味わう事が出来る。
若い時を精一杯に生きよう。
- この作品に対する感想 - 昇順
-
作品読ませていただきました。
落ちも展開らしい展開もないショートショート、というものもあってもいいとは思うのですが、ならば文章に光る物があるとか、何かポイントになる部分がなければ小説としては評価が難しいと思います。単なるメモの域を出ていないように思えるのが残念です。2012-02-07 19:43:07【☆☆☆☆☆】天野橋立作品を読んでいただきありがとうございます。
私なりのポイントとして書いた部分としては
ぶつけ所のない怒りを神へと矛先を向ける人間の傲慢さ
時間は色々なモノを解決してくれる事もあるが、取り返しのつかない事にもなる事を示唆した
醤油でかたまるキーボード
アマゾン→Amazon→koを+してkonozama→このざま
醤油という名のどす黒いこの世の感情を吸い込んだ、真っ白な心(ティッシュ)が汚染され
捨てられてしまうという悲しい結末。
そして全体に漂う惨めな空気。
を短い文章の中で表そうと挑戦したのですが、失敗でしたか。お恥ずかしい限りで!
次回はもっと努力致します。
2012-02-07 20:15:34【☆☆☆☆☆】あー……うんども、初めまして。rathiと申します。
文章自体はシンプルで凄く読みやすいです。物語全体にも、仰るように惨めな空気というか、やるせなさがぷんぷんと漂っていると思います。
ただやっぱり、物語が無いと「うん、惨めな空気だね」という感想にしかならないなぁ、というのが本音です。
とはいえ、何事も実験は大事ですよね。
ではでは〜2012-02-16 19:50:42【☆☆☆☆☆】rathi物語性が薄い為、とにかく短く仕上げました。
こういう無味なものを一度書いて反応を知りたかったんです。
読みやすさを褒めて頂き嬉しいです。ありがとうございました。2012-02-19 13:16:12【☆☆☆☆☆】あー……うん計:0点 - お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。