『結果報告7243』作者:赤山 松樹 / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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 あー、あー、こちら、RYOU。あんまり良い話じゃないから、要約して伝えるね。
とりあえず今回はロクに成果を挙げる事が出来なかった。残念だ。
序盤の滑り出しは順調だった。とかいいながら俺はぎゃーぎゃー暴れたんだったけど
周りの連中は良い反応してくれてた。わるかねースタートだ。いやまあ、たいていの場合
そんなスタートなんだけどな。さて、問題はその後だ、始まってすぐにとんでもねー
エラーが起こってた。なんとまあ、今回のセッションが予定の四分の一程の時間しか
遺されて無いと言われちゃったよー。やれやれ、また入れ替えの手間が……
え? そんなの言い訳だって? わーってるよ。わってんだけどこればっかりは仕方ないよ。
でも今回はすんなり行けそうなんだろ、おまけに本体の方も綺麗に構築されてんじゃん。
今回は行けるだろ。

 で、さらに問題が起こるわけだ、さっきのエラーの衝撃で、どうも本体に傷が付いちまった
らしい。周囲の連中から大分批判された。仕方ないだろ、俺じゃなくて生産者の方にケチ
つけてくれよ。生産者もわんわん喚いてたけどな。批判されたせいで、俺の気持ちはぷっつり
切れちゃった。あーあー、ほんとやるせない。何も良いことが無いな。
んでまー、序盤 中盤 終盤と分けてたら、今回は序盤までしか行けないわけ。
四分の一だから。ってかさ、俺この途中で何もかもイヤになって、一回このセッション放り
投げてやろうかなとか思ったんだけど、生産者に強く止められた。何言ってんだよ。マジで。
まあ、あんたらの責任でもないんだけども。
 一回や二回じゃない。何度も何度もポイちゃしようと思った。思ったんだけど、やっぱりねぇ。
ふんぎりつかねー。なんてヘタレなんだろ。
 だから似た様な事をした。少しだけサボるんだ。少しだけぽいちゃみたいな事をするんだよ。
え? それが何かって? 何かってそれは言えない。それはお前さんがこれから知らなきゃ
いけないんだ。 んで序盤の中の終盤に差し掛かったんだけど。生産者の方から謝られた。
「今回、不良品を納品した事を心よりお詫びします」だって。うっさいわ。ボケ。
そんな事言う暇があったらこの傷なんとかしてくれよって。なー。そういう話だ。
あーまじいらいらする。いらいらしてきた。ごめんごめん、怒るなってマジで。

 今回のラストの話なんだけど、まあ、機体のほうにリミットが来てね。最初のエラーが
響いた。普通に終わったわけだけど。でも何か収穫はあったよ。

 え? 何かって? 今回はエラーで時間が少なかったわけだ。だからこそ得た物がある。

 余命があったから、命の大切さを知ったよ。



 じゃあな転生輪廻リレー七千二百四十四番目、今度という今度は元気にやれよ。
2009-03-22 03:33:16公開 / 作者:赤山 松樹
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■作者からのメッセージ
今回はしょーとです。
この作品に対する感想 - 昇順
こんにちは! 読ませて頂きました♪
 二、三度、読み直してみて、転生輪廻の話で、不良品だからって捨てるだけじゃなく、使ってみる事で分かる事もあるという風に受け取りました。時間の長さも大切だろうけど、限られた時間だからこそというのも分かる気がしました。
では次回作も期待しています♪ 
2009-03-22 10:14:08【☆☆☆☆☆】羽堕
計:0点
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